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モブキャラライフ  作者: リエッタ
本編
2/77

2話

 よう、俺だよ、俺、俺!

 モブだよ

 久しぶり……かな?

 今回も会いに来てくれたのか

 嬉しいぜ

 ありがとな

 

 

 実は今、入学式の真っ最中なんだわ

 いや~あの学園長マジ半端ないっス

 さっきから学園長からのお話が長い長い

 かれこれ10分近くはしゃべっているんじゃないかな?

 前世で作家が各々のスタンスで一つの状況を表すのにどれだけ文字を費やすかってやつを見たことあるんだ

 この長さだと、この学園長作家になれね?

 さっきから話している内容をざっとまとめてみると

 

 ・ようこそ我が学園へ

 ・我が学園は歴史が長いぞー

 ・卒園生は皆良いところに行ったぞ

 ・新入生の皆も彼らに負けないようにな

 

 これだけの内容をよー10分以上も話せるわ

 マジすげー

 

 「であるからして、入学された皆様も節度ある生活をして多いに学んでください。

 以上で、私から皆様への激励の言葉といたします」

 

 あ、終わった

 パチパチパチ

 そうだよなー

 拍手だよなー

 滅茶苦茶スゲェ学園長に惜しみない拍手をするぞーー

 ちなみに学園長は30代くらいで若くて、イケメン

 曰く、この国を作った魔法使いの一人とかなんとか

 

 拍手が鳴り止むころに

 

 「新入生代表、金野 百合」

 

 「はい」

 

 あー、まさか金髪ツインドリルさんが新入生代表でしたか……

 前へ進むツインドリルさんの後姿を見るが……

 改めてみても威圧感バリバリだぜ

 

 「学園長のおっしゃられたように、学園エリストリの生徒に恥じぬよう、先達の皆様に負けないよう努力していきたいと思います。新入生代表 金野 百合」

 

 おぉ~

 はや~い

 これはアレかな?

 学園長が長かったので、変わりに短くささっと切り上げてくれたのかな?

 わーぃ

 GJ

 パチパチパチ

 そして学園名初めて知りました

 エリストリねー

 とりあえず、タイトルの【ドキ×キラ×ラブ】でなくて良かったわ……マジで

 【ドキ×キラ×ラブ】だったら、モブライフ満喫する前に軽く鬱で過ごすことになりそうだったわ

 だって卒業して、履歴書に「魔法学園 ドキ×キラ×ラブ 卒業」とか書きたくねーよ

 なんかぜってー書類審査で落ちそうだよ

 仮に受かったとしても今後、このネタで一生からかわれる気がする

 エリストリばんざーい

 ばんざーい

 

 「以上を持ちまして、入学式を終わります」

 

 あ、馬鹿なこと考えてたら終わっちゃった

 で、今はなにやら名前を呼ばれている

 40人1クラスで3クラス編成で今名前を呼ばれているのが1クラス目

 ………………

 …………

 ……

 自分、主人公、ヒロイン、ライバルの誰も呼ばれないな

 ………………

 …………

 ……

 2クラス目にも誰も呼ばれない

 

 …………

 ってことはアレですよね?

 もしかしたら自分、教室で寝ているモブでないかも……と内心びくついていたのですが

 ぇ?びくつかね?だってほら、ただの勘違いでしたーとか超恥ずかしいじゃん?

 でも、同クラスって事は……

 まぁ確定ですかねー

 

 ぉ?

 白衣のお姉さんが

 

 「こっちに付いて来てくださいにゃ~」

 

 とおっしゃられるので40人がドナドナ~されました

 しっかし「にゃ~」って……

 先生、年……

 いや……考えるのを止めよう

 決して、考えようとした先に殺気が来て、それにびびったわけではない

 うん、女性の……しかも適齢期の女性の年齢について考えてはいけないな、うん

 これマナーね

 

 

 さて、ドナドナされた先には教室でしたよ~

 1年梅組らしい

 ってなわけで確かイベントスチルで眠る場所の左前方の席を確保

 これでイベントスチルはばっちりだぜ

 

 

 「名前順で、自己紹介よろしくにゃ~」

 

 から自己紹介をすることになった

 ちなみに白衣のお姉さんは先生らしい

 名前は雪波 白恵(ゆきなみ しろえ)

 しっかし、白衣ににゃ~って……マニアックだなぁ

 

 皆に自己紹介が続いてく

 自分?適当に終わらせましたよ

 ちなみにこんな感じね

 

 「守武 士。入試時の成績はあまりよくありませんが、一生懸命頑張って行きたいと思います。1年間よろしくお願いいたします」

 

 無難だろ?

 気軽にモブって呼んでね。とか仲良くしてください。とかはいいませんよ?

 理由?

 他はともかく主人公、ヒロイン、ライバル達に目をつけられたくないからですよ

 あーでも、金無し、地位平民の私と仲良くなってくれる人いるかな?

 まぁボッチならボッチでもいいや

 ちなみに入試の成績は87位/120名

 ザ・モブな成績ですよ

 わっふるわっふる

 

 そして、ゲーム時代から未だに信じられないんだが、金野 百合の従者の顔が厳つい執事

 彼の名前は鉄山 鋼(てつやま こう)だけど、同クラスってことで同じ年齢

 どう見ても30超えてるだろお前

 年齢詐欺して無いかい?

 怒らないから正直に話そうぜ

 ……まぁ顔が怖いから口が裂けてもそんなこと言えんがな

 

 

 さて、一通り自己紹介も終わったところで、クラス委員長を決めようという話になる

 

 ………………

 …………

 ……

 し~~ん

 ……

 …………

 ………………

 

 ですよね~

 わざわざそんなことやりたい人いないよね~

 

 「どなたもやりたがらないのであれば私が……」

 

 と緑里さんが名乗りを上げる

 ここはゲームと変わらないのか

 自己犠牲とか素晴らしい話だなー

 

 「女子で他に立候補はにゃいかにゃ~」

 

 先生……やっぱり「にゃ~」は痛……

 いえ、なんでもないのでこっち殺気飛ばさないでください

 

 「いにゃいようなので、女子は緑里ちゃんでけってーにゃ~拍手~」

 

 パチパチパチパチパチ

 

 「さて、残りは男子ですが、誰かいにゃいかにゃ~」

 

 ………………

 …………

 ……

 し~~ん

 ……

 …………

 ………………

 

 ゲームなら確かここで主人公に選択肢が出てなかったかな……

 主人公が自分で立候補するか、しないか

 う~ん、緑里狙いならここで名乗りそうなんだけど……

 

 「では、僕がクラス委員長に立候補します」

 

 そういったのは、森谷 歩(もりたに あゆむ)

 確かこいつ緑里さんのことが好きなやつだったと思う

 共通ルートで緑里さんに近づこうとすると突っかかっていたから多分そのはず

 今回、クラス委員長になることで緑里さんに近づきたいのかな?

 下心ありありでクラス委員長ですか

 まぁ興味ないのでどうでもいいですね

 

 

 クラス委員長も決まったことで、次に進級のお話に入った

 といっても、そこはゲームの頃の記憶と差異はなかった

 2単位取得することで進級

 時間割はゲームと一緒

 選ばなかった授業時間は自習をしてなさい

 でも連絡事項があることがあるので、朝と帰りのホームルームには出ませう

 ダンジョンを潜る為に暫く学園に来ることができない場合は、その申請をしてくれぃ

 申請されたら、その期間は出席とみなすぜ

 

 へー

 ダンジョンとかあったのね

 金髪ルートではなかった要素だわ

 ってなると、別のキャラのルートで使用するのかねぇ

 それとも、学校から出している依頼というの名のバイトになるのかねぇ

 まぁ後者に関してはあとで先生に聞いてみればいいか

 

 「今週1週間で、どの授業を選択するかを決めてくださいにゃ~。

 使う教材に関しては、図書室にて見ることが出来ますにゃ~

 では解散~」

 

 ってなわけで解散~

 即帰る者、友達とがやがやする者、まぁ三者三様ですなー

 私?

 主人公の白銀と愉快なヒロインたち、及びライバルたちをチラッと盗み見&聞き耳してみましたよ?

 成果?

 離れてて、回りのがやがやに打ち消されていました

 まぁ諦めが肝心と昔の人は言いましたので、諦めましょうそうしましょう

 

 

 

 さて、質問がありますし、先生のところへ行きますか

 職員室、職員室……ここかな?

 

 『所属、名前、要件を』

 

 誰?そしてどこから?

 後ろへ振り向いてみた……誰もいない

 上下左右……誰もいない

 やだー

 もしかしてこれ幽霊案件ですか?

 美少女が取り憑いてくれるならうぇーるかむ

 猫でもいいよ?

 狐でもいいんだよ?

 

 『再度要請。所属、名前、要件を』

 

 「どちらさま」

 

 『職員室セキュリティです。所属、名前、要件を』

 

 幽霊案件とか思ってた私はずかしー

 

 「1年梅組、守武 士。質問があり、雪波先生に取次ぎをお願いします」

 

 『所属、名前、要件、了解いたしました。少々お待ち下さい』

 

 しっかしセキュリティかー

 これも魔法なのかそれとも科学?

 ふーむ

 こういうの考えるの面白そうだなぁ

 

 『雪波先生より許可をいただきましたので、道沿いに進んでください』

 

 うぃーん

 ぉ?目の前のドアが開いた

 ……ぇ?道が一本道だけど……なぜこんなにくねくねしているのん?

 ……セキュリティのためか?

 待っている間にこの空間に用事先へ直通パスを作っているのか?

 変なところ行かない様セキュリティ面もあるのか

 すげぇ

 

 「モーリン、いらっしゃいにゃ~」

 

 モーリンってまさかですが……

 

 「モーリンって私ですか?」

 

 「ですにゃ~」

 

 「あだ名のやり直しを要求「却下ですにゃ~」……はい」

 

 まぁ先生にモブって言われるよりいいのかな?

 

 「で、先生に質問って何にゃ~」

 

 「2点ほど、まず選択授業についてですけど選択の上限ってありますか?」

 

 上限あったら計画が早くも頓挫して、修正をしなくては

 

 「ないにゃ~でもたくさん選ぶ人はいないにゃ」

 

 「なぜにゃ?」

 

 いかん

 口癖がちょっと移ってしまった

 男の、しかもモブがやっても気持ち悪いだけだにゃ

 

 「先生のアイデンティティ奪わにゃいで~」

 

 ちょっと涙目な先生

 ……か、可愛いんだなんて思ってないんだからね

 

 「すみません。ちょっと使ってみたくなってしまって。それで、選ぶ人がいないのはどうしてです?」

 

 「汎用と特化……特化の方が時間を掛けれるため強くなれるんですにゃ

 後、就職に有利にゃ」

 

 就職ですか……そうですか

 この世界も世知辛いのですかねー

 

 「あんまり情報とか知らないんですけど就職氷河期ですか?」

 

 「ですにゃー」

 

 ふーむ

 この世界に生きている以上そのことも考えないといけないか

 まぁそれは死亡フラグを粉砕してからですな

 

 「ありがとうございます。後この学園バイトはOKですか?」

 

 「申請さえすればOKにゃ~。ただ、あんまり学生の本文から外れるものは許可がおりにゃいが」

 

 「そういえば、ホームルームで言ってたダンジョンって潜るとお金って稼げますか?」

 

 「できにゃくはないけど……正直割に合わないかにゃ?

 去年3年の結構優秀なチームの12人が挑戦したけど、帰還できたのは8人にゃ

 残り4人は現在も行方不明にゃ

 まぁそういう場所にゃ」

 

 まぁ

 

 「しかもにゃにも成果無しにゃ

 行方不明の家族は今も納得できず、捜索依頼をだしている状態にゃ

 遺体または生還で、謝礼金は来るにゃ……けど二次遭難の可能性が高いにゃ」

 

 いっつでんじぇらす

 モブレーダーがアラートを流しているぜ

 

 「普通にバイトしますわ」

 

 「それがいいにゃ……ちなみに学園推薦のバイトとかなら事務局に行けばあるにゃ」

 

 「おぉ、早速行ってみます。」

 

 「もう質問はにゃいかにゃ?」

 

 「はい、大丈夫です。ありがとうございます。」

 

 ……あり?景色がぐにゃりと……

 ぇ?ぶっ倒れるの俺?

 …………と思ったら職員室の前に戻ってきてる

 

 『要件が終了したと判断し、接続を切断しました。他に要件がある場合は再度、申請をお願いします』

 

 セキュリティでこんなことになったのか……

 改めてすげぇな

 

 「いや、ないよ。ありがと」

 

 さて、事務局事務局

 

 

やっちまったよ……保存し忘れ……あたしってホント馬鹿orz

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