16話
さて、ケリーちゃん曰く妖精さんは甘いものが好き
ドーナツ、パフェ、プリンとか
まぁ砂糖とかでも可
しかし
しかしだよ？
ドーナツ、パフェ、プリンは普通に持ち歩けないよね？
いや、ドーナツは持ち歩けるな
でもパフェ、プリンは無理だよ？
なので、パフェ、プリンは諦める
仲良くなったら喫茶店で奢ることで勘弁願います
そうなると、甘いものしかも妖精さんの大きさからサイズ小さ目ときたら……
あれしかないよね？
そう、駄菓子！！！！！
庶民子供の味方、駄菓子
いや～駄菓子とか懐かしいなぁ
10年ぶりぐらいかな？
何か変わってたりするのかな？
それともあんまり変わってないのかな？
ちょっとドキドキです
そうこうしているうちに商店街へ着きました
初めて商店街へ来たときに駄菓子屋を見たのです
その時は駄菓子屋に世話になるとは思わなかったので、スルーしたのですが……
妖精さんのプレゼントというファクターがある以上、スルーできません
いざ突撃します
うは～
超懐かしい～～～～
超うんめぇ棒とか久しぶりすぎる
梅、味噌、醤油、とんこつ、チーズ、チョコ、たこ焼き、バーベキューその他諸々な味
昔と変わっていない味、昔には無かった味……色々変化があるんだねぇ
そういや、小さかった頃、超うんめぇ棒の味噌とんこつ戦争があったなぁ
学校全てを巻き込んでの大戦争だったなぁ
ちなみに出た結論としては両方一緒に食べるが最強という結論だった
なんだよその結論……
味噌代表者の1人としては納得いかなかったぜ
まぁ今ではとんこつもアリだと認めているんだけどね
若かったなぁ
今も若いんだけどね
妖精さんの好みそうな甘いものには若干外れているかもしれないけど懐かしいので買いましょ買いましょ
ぉ？
ドラ焼き？の皮だけ？？
何コレ面白い
……しっかし、こんなの今売っているんだ
コレは妖精さんの好みに入るかな？
これも買いですな
ぇ？
ミニプリンゼリー？
あるの？プリン？
駄菓子、バラエティに富みまくりじゃね？
もしかしたらパフェもあるの？
ちょい探しますか
……………………
マジか！？
まさかのパフェがありやましたぜ？？
まぁパフェの味の飴ですが
コレも買いだ
ミニドーナツ……これも問答無用で買いですな
はい？何故に駄菓子屋にラーメンがあるのですか？
何コレ超気になる
コレも買いましょ
30分後
……気が付いたら袋一杯に二袋ほどの駄菓子を買っていた俺がいた
な、懐かしかったからつい
後悔はしてない
今日の晩飯コレにしよう
しかしコレ……どう見ても大人買いだよね？
近所の子供に俺、駄菓子マスターとか呼ばれて恨まれたりするのかな？
あいつ大人げねぇぜって指、指さないでね？
こ、今回だけだから
ね？
そんな願いむなしくとても小さな小さな子がこちらを見るいらっしゃるぅぅぅ？
お願いですからそんな目で見ないでくださいませんか？
ってアレ？いくらなんでも小さすぎませんか？
まさか……妖精さんですか？？？
おぉぉぉぉぉ？？？
まさかこんなに早く会うことができるとははははは
いかん、おちけつ俺
まだ、妖精さんときままままったたたたたわわわわけけけじゃぁないんんんだ
ま、まままずは挨拶ですな
屈みながら
「こんにちは」
いかん
妖精さん（仮）が怯えていらっしゃるるるるぅぅぅ？？？
この声か？？
この声だと優しさを感じないのか？？
ならば
大天使様お願いします
「《大天使の囁き》……はじめまして、こんにちは」
おぉぉ
きょとんとしていらっしゃる
怯えが無くなった？
さすが大天使
妖精さんにも通用するようだぜ
「先ほどからこちらを見ていたようですが、何か御用でしょうか？」
「………………ぅ」
くっ、聞こえなかった
聴覚強化
「ごめんなさい。もう一度おっしゃってもらってもいいですか？」
「にぃ…………ちゃ……ん、……んめぇ……ぼぅ……みそ……かい……しめた？」
首をかしげる仕草とか何この娘超可愛い
しかし、超うんめぇ棒味噌味か
確かに味噌とんこつ味大戦争の代表者の一人だったことをを思い出して、全部買占めをしてしまったが……
「これ……ですよね？」
「そ……れ……」
コクリと頷く妖精（仮）さん
神は言っている……俺にロリコンになれ！と
だが、俺はその程度でロリコンにはならぬぅぅぅ
「それ……ほ……しぃ、なに……か……と、こぅ……かん、し……て？」
そう言って、ごそごそと何かを探す妖精さん（仮）
ま さ か の 超 う ん め ぇ 棒 、 味 噌 味 ス キ ー 同 士 発 見
うん、やっぱり超うんめぇ棒、味噌味は種族をも超える美味しさなんだよね？
うへへへへへ
いかん、超嬉しい
この美味しさがわかる妖精さんもいることがわかって超嬉しい
うん、同士だしね
何かと交換ではなく、そのまま上げよう
俺がロリコンだからってわけじゃないんだからね？
そこは勘違いしちゃダメだよ？
「はい、プレゼント」
「ぇ…………い、ぃ、の？」
「この味噌味、好きなんだよね？」
「う……ん、す……き……」
「俺も、この味が一番好き。仲間。だからプレゼント。はい」
「ぁ……り、が……と」
「どういたしまして
ところで聞きたいんだけど、妖精さん？」
「ぅ……ん…………」
おぉぉぉぉ
妖精さんと出会えましたよ
しかしケリーちゃん？
甘いものより超うんめぇ棒味噌味の方が好きだったよこの妖精さん
妖精さんの中でも変わっているのかな？
まぁいいや
超うんめぇ棒味噌味好きに悪いやつはいない！
「妖精さんはどこに住んでるのかな？」
「ぁ……の、やまの……てっ…………ぺん」
指し示すはちょい遠方の緑生い茂る山
ふむ
そこなら走れば1時間でいけね？
往復で2時間
現在は16時半だから2時間ならその後シャワー浴びてバイトで丁度じゃね？
うん
小さな子を一人で帰すとかもアンマリ良くないしな
変態から守るだけであって、やましい気持ちなんてないよ
「送ろうか？」
「んっ……むか……え、く……る……」
ぉぅ
それなら安心だ
「迎えが来るまで一緒にお話しませんか？」
「ぃ……い、よ」
「ありがと。先ずは自己紹介で、俺の名前は守武 士。18歳で学生
最近の興味ごとは魔力関連の勉強と自己鍛錬
好きな食べ物は日本食かな…
駄菓子で一番すきなのは間違いなく超うんめぇ棒味噌味だな
君のお名前は？」
「わ、たし……な、……まえ……無い……
よぅ……せ、い……は、ひと……と、けいやく、して、……な、まえ……も、らう」
「それじゃ、お友達とかってどう呼び合っているの？
迎えに来てくれる妖精さんから呼ばれるときとかなんて呼ばれてるの？」
「べん、ぎ……じょう、の……な、まえ
わ、たし……はな、のよう……せい、だか……ら、はな、って……よば、れてる」
「はなちゃんって呼んでもいいかな？」
「ぃ……い、よ」
「ありがと。はなちゃんって超うんめぇ棒味噌味以外に好きな駄菓子とかある？」
「ちょ、こチョコ……ちぇりー、あじ……」
ちょこチョコかぁ
一応1種類ずつ買ったけど……チェリー味ないぞ？
「あのお店に売ってる？」
「き、せつ……げ、んて……い……らい、げつ……た、ぶん……はつ、ばい」
「来月かぁ、じゃぁ楽しみにして置こう
ちなみに迎えに来る妖精さんの好きな駄菓子ってわかる？」
「か、……つ」
ソースカツも懐かしくて買っちゃったんだよねぇ
じゃぁコレはその妖精さんにプレゼントしますか
ってかケリーちゃん～～～、甘いものが好きな妖精さんが今のところ貴方しかいませんよ？？
「じゃぁ、その妖精さんが来たら、この駄菓子をプレゼントしよう」
「ぃ……い、の？」
「その妖精さんとも仲良くなりたいからねぇ
その妖精さん以外にも「おい、おっさん、お前、はなに近づいてんじゃねぇよ」」
おっさん？
誰だ？
俺の……はなちゃんは俺にとってなんだろ？
妹のような……
しっくり来る
おにいちゃんって言われたしな
うん、そんな妹のようなはなちゃんに近づいているやつはおっさんはどこのどいつだ？
お兄ちゃんやっつけちゃうぞー
「お前だよ、そこのおっさん」
目の前にははなちゃんと同じような大きさの男の子が俺に対して指をさしている
「………………………………って俺？」
「そうだよ、このロリコンおっさんが！！！」
俺が……俺が………………
ロリコンおっさん……だ…………と…………
ロリコンだといわれるのは100歩……いや、1000歩譲ってまぁそう見えなくも無いわな
だが…………おっさん
……おっさん
このモブ顔が…………おっさん
俺氏、無慈悲な痛恨の一撃を喰らう
きずはふかいぞ
いかん
癒しだ
癒しが必要だ
此処は第3者の意見を取り入れよう
「はなちゃ～ん、俺、オッサン顔？」
「ぅ……うん、お……にぃ……ちゃ、ん、わか……い、かお」
俺氏、素敵な癒しを貰う
復活～～～～
だよね？
そうだよね？
いくらなんでもこの若さでおっさん顔は鉄山だけだよね？
ホントもう勘弁してよ～～
「ふぅ、あせったぁ……一瞬俺がホントにオッサン顔かと思ったじゃないか
びびらすなよ、少年」
「そんなことはどうでもいい。それより、何はなと仲良くしているんだよ」
俺のおっさん顔と酷評したのがどうでもいい……だ…………と
「よくない！全然よくない！！人間は顔がほとんどなんだぞ？
若くておっさん顔とか言われたら青春が入る前に終わるんだぞ？
それがどうでもいいだと…………」
「それより、何鼻と仲良くしているんだよ？」
「超うんめぇ棒味噌味同盟だ」
「はぁ？ぇ？あれ好きなのはな以外にもいたの？」
「アレ、人気作だぞ？寧ろそっちが味覚がおかしいんじゃね？
あぁでもカツ好きなんだよな？なら、味覚は大丈夫なのか？」
「何で俺の好み知ってんだよ？」
「はなちゃんに教えてもらったもんねぇ
ホントはお前にコレをやろうと思っていたんだけどなぁ」
「な！！ソースカツにマヨカツに味噌カツだと」
「俺、お前の前でおいしそ～～～に今食べてやってもいいだけどなぁぁぁぁぁ」
「貴様！ずりぃぞ！！！」
「おっさん顔といったのを取り消せば、上げないこともないんだけどなぁぁぁっぁあ」
「取り消す、取り消すからそれを……」
「ホントに？」
「あぁ、心にも無いことを言ってすまなかった。はなが心配だったんで
この言葉を言えば大抵の人間が傷つくからつい言っただけなんだ」
確かに大抵はおっさん顔って言われた日にゃぁ傷つくわな
なるほど
その理論をどっかで使ってみるか？
対主人公とか
対学園長とか
イケメンだと思っていれば思うほどダメージでかそうだな
「それじゃ、はいプレゼント」
「おぉぉぉぉ！！兄ちゃんいいやつだな」
「基本は善良な市民だぜ？」
「おほ～うめぇ」
聞いちゃいねぇな
「そういえば、こいつ以外にも友達っている？」
「ぅ……ん、いる……よ？」
「それじゃその子らにこれ、俺からのプレゼントって事で渡してくれない？」
そういって、片方の袋を差し出す
「ぃ、ぃの？」
「うん、もともとそのつもりだったし」
まぁはなちゃんに会えなかったら全部ケリーちゃん行きだったんだがな
ちなみにもう一つ袋はあるが、こっちは自分が気になったもの用
超うんめぇ棒味噌味とかは全部こっちだ
「ぁ……り、がと」
「うん。あ、ちなみに次こっちに来るのいつとかある？」
「ないよ、最短で1週間、長いと1ヶ月以上来なかったりするし」
もうカツ食ったのか
どんだけ好きなんだよ
「う～ん、なら、またプレゼントしたくなったときは直接行ったの方がいいのかな？」
「あの森はなかなかハードだぜ？」
それはそれで燃えますな
「それはそれで、楽しみだな」
「ふぅん、兄ちゃん良い眼しているな。まぁ来れるものなら来てみな
それじゃ俺らは戻るぜ。またなー兄ちゃん」
「ま……た、ね？」
「またねー」
あ
消えた
瞬間移動できるのかアヤツ
うらやましいのぅ
………………ぁ
ケリーちゃんに渡す用の駄菓子も一緒にプレゼントしちゃったぜ
もう一回買ってこよう
すたこらすたこら
駄菓子屋のおばちゃんにまた来たのって怪訝な眼で見られました
まぁあれだけ買ってまた、買えばしょうがないよね
仕事が残業を唱えた
俺氏、痛恨の一撃を貰う
……ってことで更新速度が落ちそうです
