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モブキャラライフ  作者: リエッタ
本編
14/77

14話

 まぁ図書室に行く前に主人公たちの様子をチラッと探ってみますか

 今日中に選択授業の申請をしないといけないので、それをしながらなので

 学生証から学内ネットで申請申請~

 全授業選択選択~

 よし

 一応主人公達が何をしゃべっているか聞こうとしているけど相変わらずまわりのガヤで聞き取りづらいですなぁ

 ん?

 そういや魔法で主人公たちだけの声のみ拾うって出来るかな?

 ライバルキャラと思わしき人も含めると主人公1人、ヒロイン5人と後判明しているライバルは3人か?

 聴覚強化+ガヤ削除

 お~

 聞こえる

 主人公達の声が聞こえるぞ

 ふむふむ

 どうも白銀と赤城が仲良くしているのは二人とも受験で制御が失敗したっぽく、ただ魔力が多いから追試みたいな形で一緒になり、その時に仲良くなったっぽいな

 んで、ライバル役の火鳥が赤城の幼馴染

 仲良くなっている二人に対してぐぬぬな状態になっていると……

 ほ~ん

 そういや、そもそも主人公って平民育ちだったっけ?

 ってなると今のところヒロイン達と接点無いのか

 赤城は受験時に接点

 金野は大人の力で受験時の魔力関連の情報を手に入れて興味ありって所かな?

 他のヒロイン3人は接点なしで興味なしって所か

 なら、今後こいつらも囲んでのハーレムも在り得るのか?

 ってなるとやっぱり主人公の方向性がわからないから全授業選択で問題ないな?

 まぁ聴覚強化+ガヤ削除が有効だって事もわかったしこんなもんでいっか

 ケリーちゃんに会いに行こ~っと

 

 

 

 

 「やっほーケリーちゃん、遊びに来たよ」

 

 相変わらず図書室はがらがらである

 訳がわからないよ

 本は人類の知恵だよ?

 1年100人だとしても300人いるんだよ?

 何故誰も使用しない?

 もったいないねぇ

 皆図書室の存在知らないのかなぁ

 ん~でも教材借りられてたしなぁ

 

 「おーモリモリ、いらっしゃいなので~す」

 

 ケリーちゃんが俺のことを覚えている

 でも……

 モブの俺がモリモリだ……と……

 俺筋肉少ないよ?

 

 「モリモリは止めてよ、ケリーちゃん~

 俺か弱い。モリモリは名前負けだよ~」

 

 「え~可愛くないですか?」

 

 「可愛くないです。せめてモブモブにしてくれない?」

 

 「ん~と、モブリンは?」

 

 「ゴブリンっぽいから却下で」

 

 ゴブリンと一文字違いか……

 やばい

 ゴブリンに親近感持ちそう

 ヤツもモンスター界のメジャーなモブだよな?

 出会うことがあれば優しくしてあげよう

 逃げるなら逃がしてあげよう

 まぁ戦闘を仕掛けられましたら戦いますがね

 

 「う~ん。それじゃモーリンで」

 

 「先生がそれ使っているから、それがいいならそれでいいよ」

 

 なぜ誰もモブと言ってくれない

 あー

 まぁ普通の人ならモブって呼ばれて喜ぶ人いないからかな?

 つまり、俺は礼節を持って接しられている……と

 礼節大事だもんな

 モブって言わせるのをはやらすのは無理かもしれないがまぁいいや

 

 「それでモーリン今日はどうしたんですか?」

 

 「『貴族名鑑』ってここにあったりする?」

 

 「そんな非常にマイナーなものを………………検索完了。3階にありますので、着いて来て下さい~」

 

 「あれ?案内してくれるのは嬉しいけど受付はいいの?」

 

 「ふっ、どーせ誰も来ませんよ?」

 

 いかん

 ケリーちゃんが黄昏てる

 この話題は地雷だったのか?

 

 「そうなんだ、もったいないねぇ……本って先人の知恵がたくさんあるのに……

 あれ?でも教材が全て貸し出されているんだよね?

 なら、初日が人がたくさん来たのかな?」

 

 「初日も2人だけなのですよ?」

 

 「ぇ?でも、教材全て貸し出されたんだよね?」

 

 「ぜ~んぶ借りていったのですよ……無論止めようとしたましたよ?

 でも、私が止めようとしたら、「そのような規則などありませんわ」って

 あぁ、思い出しただけでも腹が立つのです!!」

 

 ケリーちゃん超ご立腹である

 しっかし……なんとなくだけど俺、犯人わかったぞ

 ま、関わる気なんて無いから教材は諦めますか

 

 「そいつ何がしたかったのかねぇ?」

 

 「わかりませんよ……あんな髪型をした人種の考えなんて」

 

 「まぁ恥ずかしいもんねぇアレは……あんなん俺、女性でもやりたくないわ」

 

 「ですよねー……あ、もしかしてわかりましたか?」

 

 「ドリルさんでしょ?」

 

 ケリーちゃん汗が

 とてもわかりやすく動揺している

 フォローをせねば

 

 「オフレコだよね?大丈夫」

 

 「ありがとー……あ、着いたよ」

 

 お、光ってらっしゃる

 つまり検索することで対象の本がどこにあるのか示してくれるのか

 こんなに一杯本有るところでのこのシステム便利だな

 ってあり?

 おんなじ本が3つあるよ?

 ドレも一緒かな?

 

 「ケリーちゃん~『貴族名鑑』3つあるけど全部同じなの?」

 

 「あー最新が一番右のヤツで去年発刊されてますね

 これ、10年おきに新しいのを作っているっぽいですよ?」

 

 ほーん

 まぁ最新のヤツだけでいいでしょ?

 貸出は……禁止っぽい

 残念

 まぁいい今は読みましょ読みましょ

 無駄に高そうな表装がされている表紙をめくる

 目次ですな?

 先ずは王室貴族

 次に6大貴族

 その次に救世貴族……ってなんぞや?

 その次に上記貴族を含めた100名貴族

 名前で知ってそうなのは……

 6大貴族で赤城、青海、緑里、茶包、金野、黒姫

 救世貴族に学園長、あと結城 観玖郎(ゆうき かんくろう)……バイトの支配人と名前が同じだけどまさか……まぁ後で調べてみましょう

 100名貴族に火鳥、森谷

 鉄山貴族じゃなかったのね

 

 

 先ずは王室貴族のページに

 一応、この国の王様一族ぐらいは知っといた方がいいだろうし

 ふむふむ

 名前は絢近 紅礼(あやちか くれい)

 写真は黒髪イケメン……ってかイケメン多すぎだろこの世界

 なんだこのイケメン率は

 まぁそれは置いとこう

 15年ぐらいから父親に代わって絢近一族のTOP……ってかこの国王になったのね

 前国王の父親が絢近 紅蓮(あやちか ぐれん)……なんでこんなに名前が似ているのだ

 ってかこの人は白髪の御爺さんって感じで大分つらそうな顔しているな

 現在が70歳ってなると交代していたのは55歳程度か

 ……って十分にわかくね?引退するような年ではないと思うんだけど?

 寧ろバリバリ働き盛りなのでは?

 えぇっと……引退するキッカケとなったのは孫で現国王の3男の絢近 明(あやちか あきら)が何者かによる襲撃によって死亡(※死体未確認)したため

 ちなみにその3男が前国王のお気に入りでショックを受けてそのまま現国王にその座を譲ったと

 その時は3男の母親であり、現国王の側室であった歌乃(かの)も死亡(死体確認)し、現国王も悲しみに包まれたが、正室、側室の献身的な支えにより、悲しみを乗り越えることができたと

 前国王に関しては、死体未確認であるため、今でも生きているのではないとか捜索を続けていると

 その3男さん……生きていれば俺と同じ年か

 ほーん

 うん、俺、ぴーんときたよ?

 ぴーんとくるよね?

 だって、これ元の世界観が美少女ゲームだよ?

 なら、同年代、死体未確認と来れば実は生きていましたよーんで、一緒に勉強していますよーってことでしょ?

 それが記憶喪失なのか普通に覚えていないだけなのか復帰する為に溜めている時なのかそれはわからんが

 実は死んでましたのパターンはあまりない気がするなぁ

 自分が知ってる人間だと本命主人公、大穴鉄山……ってかそれぐらいしか知らないな、俺

 

 鉄山が実は王子でしたってなるとちょっとストーリー作れるな

 命からがら逃げてった鉄山、追っ手から逃げ切るためにスラムへと身を隠す

 生きる為に何者をも信じず、そうやってただただ生きていた

 そこへ金野が現れて、拾っていく

 最初は心を開かなかったが次第に金野に心を開いていく

 そして、鉄山は恩義を感じて金野の執事となり、盾となるみたいな?

 まぁでもこのイケメンからあの厳つい顔が出来上がるとは思えないしなぁ

 

 しかし、この世界正室、側室って事は一夫多妻制か

 ふむ

 ってなるとやつがハーレムを狙おうとしても別に問題がないわけだ

 

 「ケリーちゃん~。この事件の顛末って知ってる?」

 

 「あぁ王室襲撃事件ですね。えっと確か、襲撃したのは魔族だったらしくて、魔族に報復しましたね

 マスターもその遠征に勇者一行としてついていったのですよ

 そこで、いろいろ合った事が『その時、世界が救われた』シリーズになっているのですよ」

 

 「へー。ありがとー」

 

 「どういたしましてですー」

 

 まぁ王室貴族はこの辺で6大貴族の茶包先輩の家のことについて調べよう

 他の6大貴族?今は関わる気がないのでどうでもいい

 えっと何々

 当主は茶包 宗一(ちゃづつみ そういち)

 顔は普通のお父さんみたいな顔だ

 イケメンでないってほっとするわ

 貴族の歴史は100年ぐらい続いているみたいで土魔法の先達

 農業系統の先達でもあり生業にしている

 

 ふ~む

 バイト内容が新作魔法の開発の助手って事は土魔法に関するものかな?

 あ、そういや俺、茶包研究所の場所知らないや

 商店街で買い物をしたらその後警察に行って場所教えてもらおう

 ついでに1時間ぐらい鍛錬させてもらおう

 

 次は救世貴族

 ってか何だよ救世貴族って

 えっと

 15年前の王室襲撃事件に対して、魔族に報復を行った際、大活躍した勇者一向を讃えて救世貴族としての位を与えた

 ほーん

 だから、学園長がいるのか

 学園長のページを見てみたが、「魔法教育について子供たちに学ばせたい」って書いてあったが……

 俺信じない

 子供たちからちやほやされたかったんでしょ?

 まぁ学園長はこの辺でいいや

 

 次に、結城 観玖郎のページを見る

 ……どう見ても『有閑長者クラブ』の支配人です。ありがとうございます

 あの人、勇者一行だったのかよ

 でも今ホスト元締めですよね?

 フリーダムだなぁ

 しっかし、勇者一行の一人って事は強かったのかな

 あ、違うっぽい

 どうも裏方で支えてた人っぽいな

 勇者一行を金銭的に、食糧的に後方支援してきたのか

 支援のお金は貴族達を説得して出資してもらってた

 『有閑長者クラブ』にお金持ちが来るのってこのときの縁なのか?

 へー

 

 

 

 ぐるるるる

 あ、体内時計が鳴いている

 

 「ケリーちゃん、ここで食事は「禁止ですぅぅ」……ですよね~」

 

 借りれないのは残念だけど、必要な情報は得た

 まぁまた必要になったら読みに来よう

 よし、教室に戻ってお昼ご飯終わったら、呪文の実践だー

 

 

 

 

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