12話
はい、悩みました
というわけで、悩んだときはメリットデメリットを天秤にかける
メリット……ここでしか手に入らないかもしれない魔力吸収可能なアイテムが入手できるかもしれない
入手できなくても入手経路がわかるかも
デメリット……危険な感じがビンビン
でも死ぬことは多分無い……うん、これはさっきの修羅場時に論理的思考で導いた
……ってなると俺の性癖を変えられたりする!!???!??
まさか……あ゛ーーーーーーーーーーーっな事案に発展するかもしれない????
ここは進みましょう
うん、あ゛ーーーーーーーーーーーっな事案は多分こない
だって俺イケメンじゃないし
言ってて悲しくなるけどイケメンじゃないし
イケメンじゃない人間にお尻を捧げよ~♪っとかあるわけないし
モブキャラバンザーイ
いえーい
ただし、いつでも逃げれるように心構えだけはしておかないと……
足の方は来るとき魔法を使ってきたからイメージは大丈夫
逃げる前に煙幕か
煙幕テスト中煙幕テスト中
うむ、うまく煙幕が使えそうだ
準備はバッチリだ
ってなわけで『有閑長者クラブ』に入りましょう入りましょう
「「「「「いらっしゃいませ~。ようこそ『有閑長者クラブ』へ~」」」」」
くっ
イケメン5人が笑顔でお迎えだ……と……
まぁ男に言われても嬉しくもなんともないんですけどね……
「ってかどう見たってコレ長者じゃないんですけど?」
「だよね~。コレ野良犬クラスじゃないの?」
「なんで野良犬がココに来たの?」
「漁りに?」
「野良犬で女の子を口説けないから、男を漁りに来たの?うける~~」
「まぁ待て、ここは支配人に相談だ。ちょっと待っててくれますか?」
なにやら、相手側から酷い罵倒を受けました
モブっぽい顔の人間が来るって通してないのですか?
ってか野良犬ですか?そうですか?
まぁ間違っちゃいない
しっかし、男は漁るかい!!!
とりあえず、あ゛ーーーーーーーーーーーっな事案に発展することはなさそうだ
ふぅ
でも、油断はしませんよ!?
少し待っていたら、奥の扉から警察で会った男性が出てきました
「おぅ。よく来たな」
「夕方振りですね」
「何々?支配人この野良犬君と知り合いなの?」
「おぅ。ちょっと夕方に警察に行った時に、面白い出来事があってな」
あの修羅場を面白いですか……
ツワモノデスナ……
「そこらへんは後々そちらだけで話してください。で、魔力吸収するアイテムか、その流通について教えてくれるんですよね?」
「はっはー。なんだい野良犬君?急かすねぇ。そんなんだから女の子を口説けないんだよ?」
……こいつウザイでありまする☆
コレあれかな?僕のだいしゅきな支配人ちゃんと仲良くしちゃってプンプンってヤツかな?
きめぇ
あぁ
言い争いはしないよ?
殴りもしないよ?
理由?
神兄様曰く「争いは、同じレベルの者同士でしか発生しない!!」
これと争うことになったら支配人を巡っての争いになるじゃないですかー
やだー
俺、おほもだちになる気ないのん
ノンケだもーん
ってなわけで、無視で先に進めましょ進めましょ
「んで、魔力吸収するアイテムは?」
「なっ!無視ですか?ちょっと僕ちゃん無視されてるんですか?」
「ちょっと、何かおりん無視してんだよお前」
ウザイヤツ乱入☆
今度はそっちのかおりんとやらが好きなやつが参戦ですか?
もう酷いほもーんな構図なのココ?
はーいコレも無視しましょうねー
「で?アイテムは?」
「なっ……支配人、こいつ無視するよぅ」
「ぉぅ。ほら、よしよししてやるからこっちこい」
「支配人~」
何この茶番
多分、全然話が進まないと思うし、ココでほしいものがないからこんな茶番を見せられるんだろうなぁ
「なんか、うん、帰るわ」
『有閑長者クラブ』……入るときにすっげぇ葛藤をした俺のあの数分を返せチクショウ
モブレーダーのアラートが不発になったかなぁ
しっかし、結局情報なしかぁ
しゃぁない
魔力量上げは学校で時間の限りやればいいか
「ぉぅ。待てや」
「このままだと永遠に話が進まなさそうなので帰ります
まぁ次来ることは無いと思いますが、そいつらの躾をちゃんとしてくださいね。それじゃ」
「先ずはお前がほしいものだがこいつダロ?」
そういって手錠を出したイケメン
さっさとやってくれよ
やっと話になるのか
「ちゃんと魔力吸収できるか確認させてもらっても?」
「ぉぅ」
イケメン手錠を投げたー
俺、打ち返さないよ?
キャッチするよ?
さて、こいつを掴んだほうで魔力を出してみますか
ぉ?
でねぇぞ?
こいつは本物だ
「で、コレくれるの?」
「のん。誰がやるか!!高いんだぞそれ」
「おいくら?」
「30万」
のん
お父様お母様からいただいたお金を持ってしても買えない
バイトか?
バイトしかないよな?
残り20万
時給800円計算で250時間
税金で引かれるのかな?
ってかここ税金あるの?
商店街で買い物したときは消費税は無かったからなぁ
まぁ有るとしても300時間ぐらい働けばいいだろ
一週間で働けそうなのは平日5時間×5+休日10×2=35時間ぐらいだから9週……2ヶ月か
2ヵ月後ならまぁ魔力量上げが遅れても何とか挽回は出来るかなぁ
「ははは。野良犬ちゃんががっくし来ているよ」
「うける~」
「30万ぽっちも払えないの?」
「かわいそー」
「そう言っちゃダメだよ?庶民の30万って大変らしいんだぞ?」
「へー、めいっち物知りー」
後ろのガヤはどうでもいい
「それ取り置き可能?」
「ぉぅ」
「じゃぁよろしく」
ここにあるのも分かったし取り置きも出来た
なら、後は金を稼ぐだけだ
よし、ココには用は無い
先ずはバイト情報誌で探すか
できれば時給の高そうなやつでそんなに大変そうでないヤツを
そんなものは無いかもしれないが……
「ぉぅ。ちょっとまて、少年。話は未だ終わってないぞ」
「ん?他に何かあるの?」
立ち去ろうとしたら呼び止められちゃった
ええぃ
俺はこれからバイトを探さなきゃいけないんだよ
お金が必要なんだよ
「ぉぅ。少年、お前、此処でバイトをする気はないか?」
「ん?」
「は?」「ひ?」「ふ?」「へ?」「ほ?」
「ちょっと支配人?俺ら聞いてないっすよ?」
「ぉぅ。そりゃそうだ。決めたの夕方にこいつと出会ったときだからな」
「ちょっと~」
「ぉぅ。すまんすまん」
此処でバイト?
この『有閑長者クラブ』で?
「一体ここは何をするところで、バイトで俺に何をさせる気だ?」
「ぉぅ。ここは『有閑長者クラブ』。その名のとおり暇な金持ちの為の道楽のためのクラブだ。
何をするかについては基本的には会話だな
それで、暇な金持ちどもを楽しませる
ちなみに会話以外を求められた場合でもそれに対応したプロを呼ぶからそこは心配はいらない
夕方、相手との交渉をしていたとき思ったんだが、お前こういうの得意そうだなと思ったんだよ
んで、ウチでバイトしてみる気は無いかなって?どうだ?」
「時間と時給は?」
「平日は偶数日は女性をもてなす日、奇数日は男性をもてなす日で今日は女性をもてなす日だ
休日は男女両方をもてなす
31日は休日だ
で、出勤可能であれば別に時間はいつでも、どれだけでもいい
時給は2000円でどうだ?あとはまぁ出来高によって、いくらかやるぞ?」
時給2000円+αだと
ぇ?ホントに会話だけでいいの、これ?
マジ高給じゃね?
一週間で、2000*5*5+2000*10*2=9万だと
あ、茶包先輩んとこの仕事入れなきゃいけないから土曜日は入れないとしてそれでも7万
3週間でゲットできる
「その話乗ったー……あ、学園の許可どうしよう?ここって健全で許可でるかな?」
「ぉぅ?学園の長って長園 岳のことか?」
「うん」
「ぉぅ。そいつは任せろ」
そういって、支配人が電話をかける
あ、終わった
「ぉぅ。大丈夫だったぜ」
ぇ?
学園長の知り合い?
prrrrr……prrrr……
俺の学生手帳から電話?
「もしもし?」
「学園長だ!ってか、お前か!!観玖郎の所で働きたいやつは!?」
「観玖郎?」
「『有閑長者クラブ』の支配人のことだ……ちなみにこの学生手帳で俺は誰がどこにいるかわかるんだよ!」
プライバシーはどこだ?
「プライバシーなど存在していない。んで、お前のバイトはこっちで承認するからさっさと申請しろ。申請は学内ネットからできる」
ぷつぅ………………つぅつぅ
切れた
何かあったのかこの支配人と……
まぁいいや申請申請
学内ネットからっていってたけど……
ぉ?これかな?
あ、バイト申請あった
……ほい申請
承認はやっ
「支配人、目的のアイテムがもらえるまで、平日全てと日曜に入りたいんだけどいいかな?」
「ぉぅ、少年。あとは少年のことはどう呼べばいい?
各々此処では、コードネームで呼び合っているんだ」
コードネーム?
って言ったらアレしかないよな?
「モブで」
ホストモブ爆誕
Q.この話はどこに向かっているの
A.ラスト以外は何も決まっていないからその場のノリでどこにいくかわかんない




