11話
前略、お父様、お母様、そして妹よ
私こと、モブッシー
なにやら酷い修羅場に巻き込まれております
「動くなーーーーー!!」
そして、威嚇発砲
どうやら魔法の弾丸を使用しているっぽいです
弾切れは魔力切れを待つしかなさそうです
そして、あの銃って魔道具なんでしょうか?
魔力を弾丸に変換、発射させるのって
ふぅむ
しかしはい、彼是15分ぐらいこれが続いています
ぶっちゃけ飽きました
……緊張感がない?
まぁ……ゲームベースで考えると多分俺は死なないはず
他はわかんないけど……
理由?
一つ目、自称だけど、イベントスチルで教室で寝ているため
まぁ学園が始まったばかりだし、このイベントは未だきていないと思うから少なくてもこのイベントが始まるまでは死ぬことは無いと思う
二つ目、イベントスチルの寝ているモブじゃなかった場合でも、クラスメイトが一人亡くなったら、ゲーム内でなんらかしらのアクションが有ってもおかしくないだろ?教室がどんよりしてたりとか
クラスメイトの一人が亡くなっても平然と日常を過ごしていたら……超怖いな
でも、あのクラスだから否定は出来ないんだよなぁ
俺、友達いないし
まぁ多分少しぐらいは悲しんでくれるよね?
なので、多分死ぬことは無い
怪我ぐらいはあるかもしれないけれどたいしたことは無いだろうと踏んでる
ならば
いつまでたってもこの膠着状態が動きませんし
「あー、ちょっといい?トイレに行きたいんだけどいいかな?」
「は?ダメに決まってんダロ?」
「ぇ?男の失禁姿見たいの?ぇ?変態さんですか?」
「は?んなもん見たいわけねぇよ!勝手に人を変態にするな!!」
「じゃぁ何で動いちゃダメなんですか?トイレぐらいいいじゃないですか?」
「んなもんおめぇらが人質に決まってんだからだろ」
「人質とって何をしたいんですか?
さっきから動くな動くなって発砲しているんですけど肝心の目的がなんなのか言ってないじゃないですか?」
「は?んなもん俺の嫁を取ったやつを出せって言ってんだろ?」
はい、乗ってきましたよ
とりあえず、会話でさっさと目的をしゃべってもらいますか
「言ってないじゃん?馬鹿かあんた?後、それホントに嫁?脳内設定じゃないの??
まぁいいや、そこ疑っちゃ話が先進まなくなるから……んで、嫁取った人って誰かわかっているの?」
さりげなくディスる事を忘れてはいけない
そう、ヘイトをこちらに向けさせましょう
「んなもん知るかよ」
「はぁ??嫁の取った人がわかんないのに警察に来たの?意味がわからん
何?警察で嫁を取った人を探してくれって事?警察に探偵の真似事させるの?」
「は?んなことさせるかよ。嫁が置手紙で「貴方には付いていけません。警察に行きます」って書いてあるから警察に来たんだよ」
「ん???何で嫁さんそんな置手紙書くんだよ??そもそも付いていけないなら黙っていなくなればいいじゃん?」
「知るか!ただ、コレ見たら警察に俺の嫁を取ったやつがいるんじゃねぇのって思ったからこうやって乗り込んできたんだよ」
「それ、普通に考えると
嫁さんが悪いことをしたから警察へ自首します……か
お前が屑野郎でDVするカスだから被害届を出します……か
お前の犯罪行為を暴露しますじゃねぇの?」
「は?俺が悪いことしているわけねぇじゃん?ったら何か?お前は俺の嫁が悪いことをしたって言いたいのか?」
そう言って俺に銃を向けるヤツ……もうめんどくさいからヤツを屑って呼ぶことにしよう
「ん?どう考えてもあんたの悪事をばらしに来たって方が自然じゃない?」
「は?俺が悪事を働くわけねぇじゃん」
今やっていることは悪事じゃないのかよ!!!!
何この屑……まともに考えられないの??
可哀想な人を見る目でヘイトをまた溜めますか
「ぇ~?一般人に銃を突きつけるのが悪事じゃないの?
それにその銃……どこで入手したの?そんな危険物、普通は売ってないよね?
んで、あんたのその自己中的な屑っぷりから見るに、普通に嫁さんにDVしているでしょ?
ってかしてない姿の方が想像できないわ……はっ」
「てめぇ……」
煽りますとも
えぇ
「どうせあんた酒好きなんだろ?顔が酒焼けしているぜ!?
ってなわけでお酒が大好きな君に質問だ……酒を飲んだ時の記憶って覚えているか?」
「そんなもん……「覚えているわけ無いよねー」……ちっ」
「はい、もう絞り込む対象が多すぎる。はい、あんたの名前とその嫁の名前を教えろ」
「は?何でお前にそんなことを……「お前がコミュ障で動くなしか言えない屑だからこっちが代わりに進行しているんだよ、言いたくなきゃ動くな以外を言ってさっさと進行しろ。こちとらトイレに行きたいんだよ!」俺が鈴鳴 祐一、嫁が加奈」
教えるんかいっ!!!
コミュ障否定せんのかいっ!!!
ちなみにトイレに行きたいということは無いんだからね!?
嘘も方便ってことで見逃してくんない?
「警察さ~~~ん。ここ最近で相談してきた人間で鈴鳴 祐一と加奈って人物に心当たりはないかい?
あぁ調査をする為に一人動くことになるかもしれないけどいいよな?」
「はぁ?ふざけん「んじゃ嫁さんについての情報得られなくてもいいんだな?」……わかった……」
こんなに簡単にこっちのペースで進められるとか……こいつちょろくね!?
あ、警察さんが相談中
「この子を今から調査に向かわせるから撃つなよ」
「わかった」
さて、結果待ちですな?
まぁ結果は相談あろうが無かろうがどっちでも良かったりしますが
どっちでも心を折って、修羅場も終わりにしましょう
さて、5分程度でその子が戻ってきましたー
それにしても自由に動けるようにしたのに何か仕掛けとかしなかったのかな?
ここは素直だと褒めるべきかな?
素直さは美徳だが時には残酷よのぅ
「鈴鳴と祐一と加奈について調べてみたんですけど、相談者はいませんでした」
「てめぇ、どういうことだ」
「ってことなら考えられる事は2つぐらいかな
1つはお前の狂言「狂言でこんなことすっかよ!」……は認める気は無いのね……
ならもう1つ、お前の嫁さんが「警察へ行きます」って嘘をついた」
「は?何でそんな嘘をつく必要がある?」
「だから言ってたじゃん「貴方に付いていけません」って
ようはあんたと離れたかったからじゃないの?」
さて、魔法の出番です
っても自分の声をエコー効かせるだけだけどね
さて、このエコーで心を折りに行きましょう
「「「「お前、嫁さんの掌を踊らされたんじゃねぇの?
あぁ書けば馬鹿なお前は警察に突撃する。んで、お前は逮捕もしくは殺されて終わり。
逮捕されたらお前犯罪者になるから、婚姻を継続しがたい重大な理由として離婚を成立させる
殺されたら、×が付かずに独り身になれる
まぁ、お前の嫁さんとしては×付かずに独り身になった方が世間体がいいから殺された方が良かったのかもな」」」」
「そんな……馬鹿な……」
ふっ
調子に乗ってしゃべっちゃったけど、婚姻関連の法律って前世と一緒なのかな?
まぁ前世だってここら辺はアンマリ知らないけどな
だって俺、結婚した記憶無いもん
ここらへんの法律関連怪しいけど茫然自失しているから多分合っているのかな?
さて、まだまだ追撃行くよ~
「「「「ねぇ?お前、嫁さんの嫌がる素振りとかそんな兆候気づかなかったの?
それとも気づいていても放置していたの??それとも自分がコミュ障だからってただただ、甘えていたの??
そんなんだと普通は逃げるよ!?寧ろ何で逃げられないと思ったの??」」」」
「違っ……違うんだ」
「「「「俺に違うとか言われても知るかボケ!
言い訳するなら、嫁にしろ!嫁に!!」」」」
「うわぁぁっぁぁぁっぁぁ」
これで心折れましたかな?
危険な銃は取り上げて、後は警察さん、よろしくお願いいたします
「確保ーーー!!」
カシャンといい音を鳴らして手錠をかける
あれ?コレってもしかして、魔法吸収の手錠ですかい??
ほほぅこれがかー
今回のことでコレもらえたりしないかな?
屑はぶつぶつと言いながら連行されていった
さよーならー
あ、警察の人がこちらに……
「ご協力感謝いたします。あなたのおかげで被害者がいませんでした」
「いえいえ~一市民として当然です
それで、少し教えてもらいたいのですが、先ほど犯人にかけた手錠って魔法を吸収したりする特性ありますか?」
「はい、魔法使い用に考案された魔道具です」
「それをお譲りしてもらうことって……」
「ごめんなさい」
「( ゜д゜)」
「コッチミンナ」
「そこを何とか!!!」
切り札DO☆GE☆ZA発動
「無理です」
警察さんのDO☆GE☆ZA返し
あーやっぱり無理なのか……
「どこで売ってたりとか教えてもらうことは」
「それも勘弁してください」
ですよねー
まぁ予想はしていたからなぁ
「その代わりといってはなんですが、入ってくるとき「たのもー」って言ってましたよね?
時々で一緒に稽古とかできるように話をしときましょうか?」
ぇ?いいの?マジで?
警察とはいわばプロ
そんな人と稽古できるとか……
コレはありがたい
「よろしくお願いします」
「そういえばトイレ大丈夫でしょうか?」
「あぁ犯人との会話で緊張しててすっかり忘れていました。ちょっとお借りします」
なんとなく嘘とは言いづらい
なので、トイレへ行こうとすると、一人のイケメン青年から声をかけられる
「目的のものが欲しければ、今夜20時にこちらに電話をしなさい」
そういって、電話番号が書かれた紙を渡される
ぇ?目的のものって魔法吸収の手錠ですか?
ぇ?マジですかい?
現在は19時50分
くっそ
そわそわしてしまうぜ
ご飯?
ご飯×味噌汁×野菜炒めで簡単に過ごしましたよ
肉?
入れちゃうと単価が上がるので今日は入れていません
ちゃんとしたバイトが決まるまではお金は大切にしないと……っておっ?20時ですな?
学生証の電話機能を使ってみましょう
prrrrr……prrrr……
「ぉぅ。少年か?」
「はい、昼間警察署で連絡先を教えてもらったものですが……それで目的のものが欲しければって言ってましたがあれは……」
「ぉぅ。昼間の警察署の裏側の方の道に来てもらってもいいか?」
超速で走りました
当然魔法で速度を上げました
普通は5分ぐらいのところは2分ぐらいで到着です
「はぁはぁはぁ……裏側の道に着きましたよ」
「ぉぅ。そこのストリートで一軒だけ明かりがついている店があるやろ?」
「えぇと……『有閑長者クラブ』?!?」
「ぉぅ。そうや。入って来い」
有閑長者クラブって……
モブレーダー、アラートが鳴り響いております
これは……危険な香りがプンプンするぜ
どうする俺?
虎穴に入らずんば虎子を得ずという諺がある
行けば魔力吸収できるアイテムが手に入るかも知れない
しかし、アラートが鳴り響く
さぁ、どうしようか?
ホントどうしよう……




