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PROLOGUE
「はじめまして、お父さん! アタシたち、未来から来たの!」
袋井雅人、17歳。
「俺は、月乃宮凌雅! ――俺たちは、オヤジにどうしても頼みたいことがあって来たんだ!」
ボサボサ頭に、黒縁メガネ。
「アタシ、不破律花! ――お願い、お父さん! アタシたちのお母さんと結婚して!」
中肉中背、私服はジャージ。
「……レナは、土岐野玲那です! ――パパ、お願い! そうしないと、レナたちの存在が消えちゃうの!」
占いは信じないことにしている、彼には――
「「「お願いします!!!」」」
女難の相がある。