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今日もワタシは戦います!  作者: アユム
編集作業中
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ワタシにしか見えない……? 2



 女の子が着れば『可愛い~』ですむはずのふりっふりの衣装を着たオジサン。いやオヤジ。

 まったくこれっぽっちも嬉しくない。

 だけど合ってしまった目と目を反らせない。反らしたいのに反らせない。

 反らしたら負けだと思う以前に反らしたら何かが終わる!!

 そう感じ、ただただ妖精オヤジとの無言の攻防が続いた。

 これはいつ反らせばいいんだ……。

 そう考えているうちに、ワタシの心情を知ってか知らずかそのオヤジは驚いた表情から一転『にぱっ』という効果音が聞こえてきそうな笑顔を浮かべてワタシのことを見てきた。

 その突然の変化に驚きワタシの背中の毛が勢い良く逆立った。

 というより驚きすぎて無意識のうちに後ろに飛び退っちゃったじゃんか!!

 そのせいでぶつかった兄達が驚きの声を上げた気がするけど、今はそれどころじゃないと気にせずオヤジをジッと睨み付ける。

 空を飛ぶオヤジが何をするつもりなのかクルクルと急に円を描くように飛んだかと思うと周りがきらきらと光りすぐに消えた。

 一体何が起こるのか気にしながらその様子を黙って見守っていると、今まで綺麗に整列をしていた妖精たちが一斉にワタシのことを見てきた。

 ……こわっ!!

 何あれ?! 少なく見積もっても三十人以上いる妖精に急に見つめられるって怖すぎるんだけど?!

 背中だけじゃなくて尻尾までブワッてなった!! ブワッて!!

『どうされた、サルビア殿』

 ワタシが上を気にして毛を逆立てていたせいか、挙動不審だったためかキャラウェイと兄達がワタシのことをみて不思議そうに首を傾げている。

 その見慣れた姿に少しホッとするけど直ぐに上へと視線を戻した。

 何処のホラーだと言いたくなるくらい真顔でこっちをガン見している妖精を放置したら嬉々として襲われる気しかしない。

 なので兄達は無視だ。

(満面の笑みを浮かべる)小人軍団VS(怯える)ワタシ+α

 何でだろう。文字にすると勝てる気が一切しない。

 ワタシの方が体はデカいのに……。

 襲われたら速攻で逃げ出す自信しかない!!

『娘、私達の姿が見えるのか?』

 一人ワタワタして内心焦っていたら妖精オヤジに話しかけられた。

 よくよくそのオヤジの言葉を聞いていると渋くて凄く良い声だということが分かった。

 だけどふりっふりした洋服を着たオヤジが真面目な声で話してても笑いしか出てこないけどね!!

 ん? 今何か引っかかる物言いをあのオヤジした? もしかして……。

『見えるのか』って他の人には見えないこと前提だよね。

 え?この人たち他の人に見えないの?

 あんなに存在感強いのに?

 確認のため周りを見回してみるけど、兄達にはあの存在感満載な妖精に気づいていないのか上を見上げていても明後日の方向を確認している……。

 というより急に警戒し始めたワタシのことを可哀想な子を見るような視線で見てないか? これ。

 何て理不尽!! あんなにはっきり見えてるのに!!

 そんな事はないはずだ、と思い込もうと一番近い場所にいたアキレア兄を見上げるけど『落ち着け』と言わんばかりに毛繕いをされた。

 気持ちいいけど、今は違う!!

 本当にあれ、ワタシにしか見えないっていうオチなの?

 そんな特別、別に求めてないっていうかいらない~。

 誰かこれドッキリだって言ってくれないかな? 本気で。

 


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