2-17
悪夢
きっと今の状況はそうよんでも差し支えない状況なのではないでしょうか?
喋る小人元い喋る妖精まではワタシの許容範囲ですが、あまりにも濃いキャラは許容範囲外なんです!!
『娘。もう一度問う、私達が見えているのか?』
先ほどよりも気持ち少しだけ高めの声で問いかけてきた妖精オヤジさん。
だけどここで下手な対応をすればこの先あまりワタシにとって嬉しくない展開が待っていそうな気がするのです。
周りのざわざわとした空気と、上からのこちらを見つめる固唾を呑んだ眼差し。
あまりにもワタシには荷が重いのです……。
『娘、私達が見えるのだな?!』
先ほどよりも確信をもったような声音ですが、ワタシは何も見ていないです。
きっとこれが正解なのです。
なのでワタシは何も見ていません!!
『ふふふ。そうか。娘、私達が見えるのだな!!』
そろそろと視線を反らし、まったく見えていませんよ~とアピールをしてみました。
……今更といわれようと、悪足掻きだと思われようと気にしません。
ええ。だってワタシの平和な生活のためですから!!
『私が生まれてウン百年。やっと我等を見てくれる存在に巡り合えたぞ!』
ワタシは何にも見ていませんとばかりに兄弟に視線を合わせ、上をまったく見ないようにしているので今どんな状況になってるのか分からないけれど、妖精オヤジさんが一人で何かを納得して雄たけびを上げました。
それにあわせるように周りの妖精たちものりよく一緒に雄たけびを上げています。
ちょ?! うるさっ!
耳が潰れる!!
あまりにも煩いその大合唱に耳を伏せます。
流石に見えないといってもこんなに煩ければ周りの人たちも聞こえているだろうと思い、兄たちや村人さんを見たけれど誰もこの騒音なんか聞こえていないといわんばかりにワタシの事を不思議そうに見つめています。
え……?
この大合唱本気で聞こえてないんですか?
ドッキリとかでなく本気で?
……って、ちょっ!! その端にいる人たち、ワタシは至って正気ですから!
可笑しい子を見るような視線を向けないで!!?
あまりの周りと自分の現状の違いについていけなくて、聞こえていないフリを忘れて縋るように上を見てしまいました。
これが妖精たちの罠だと知らずに。
上を見た瞬間ワタシは後悔しました。
え? 何故って?
だって今まで雄たけびを上げていた集団が一斉に口を閉じて不気味な静寂に包まれたんですよ。
もう、何が起こるのか分からず怖いから腰が引けて後ろへと逃げ出す準備に入ってしまうのは仕方ないです。
今度は双方まったく視線を外せず、また睨み合いの時が続くのかと思っていたら妖精たち(やつら)に今までとは違う動きが見受けられました。
妖精オヤジさんが何故か右腕を上げたのです。
これから何があるっていうんですか?!




