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さて。どんな名前がいいのかとうんうん唸っていると花が隣に来たかと思うとキリッとした顔でジッと見つめられました。
何かいいたいことがあるのか、逸らすことなく見つめられるので睨めっこのような格好になってしまった。
お互い逸らすことなく真顔での見つめあいに、何故か笑ってしまいそうです。
だってニヒルな笑顔で真顔って器用じゃないですか?
その花のアンバランスさに噴出しそうですけど、相手の顔を見て笑うのはさすがに失礼だと思うので何とかその笑いを飲み込みました。
だけど花といえば花言葉が『私』時代にはありましたけど、この世界にその概念ってあるんでしょうか?
『母~。花言葉って知ってますか?』
『花言葉? 何の花の言葉?』
『え~と、花に例えると言いますかそんな感じの言葉ってないのですか?』
『う~ん、聞いたことはないけどどうなのかしら?』
花言葉で通じると思っていたのでどういうものかという説明をすればいいのか分かりません。
なので言葉が違うのかそれとも本当に花自体に意味はないのか判断ができず、ギャロ達は知らないかと視線を移して見つめると軽く首を横に振られました。
「俺達の花に意味をつけることはないな。大事な人が遠くに行くときなどに無事の帰還を願い、家族や親しいものが花を贈ることはあっても意味をつけるとは聞いたことがない」
ふむ。この国だけかも知れませんが花自体に意味をつける人はいないんですかね?
うん。この世界に同じ植物があるかは分からないけど、『私』時代の花の名前でもいいですね。
というより花がずっとワタシを見ているのは何か訴えてるんですかね?
もしかして花も名前をつけてほしいとか?
『私』時代の花の名前をつけるとなると花に花の名前をつけるややこしい事になりそうですね。




