1-41
思う存分母からお乳を貰い一息つくとやっと周りがきちんと見えてくる。
はじめに起きた時感じたギャロとクラウ少年の匂いは気のせいではなかったようで、外から父と共に入ってきました。
『オチビちゃん体で違和感はない?』
『はい大丈夫です』
近づいてきた父は隣に来て毛を整えながら尋ねてくれる。
父から心配した雰囲気が漂ってきます。
その姿に生まれてからあんまり時間がたっていないというのに、何度も意識を失って心配させる娘で本当に申し訳なってくる。
少しでも心配が減るように毛を整えてくれている父にそっと寄り添って毛繕いし返すと、父の尻尾がゆらゆら左右に揺れるのが視界の端に映りました。
少しでも喜んでくれているみたいでワタシも嬉しくなる。
『そういえば何でギャロ達がここにいるんですか?』
『ん? この二人はオチビちゃんの獲物なんだからいるのは可笑しくないだろ?』
ギャロト¥とクラウ少年が何の違和感もなく近くにいることが不思議で父に聞いてみると、不思議そうに小首を傾げて問い返されてしまう。
あれ、もう問題解決したから二人は帰るものだと思い込んでいたんですが、まったく違うんですか?
問題解決したものだと勝手に思い込んでいたんですが、どうなんでしょう?
『え、でも誘拐した依頼人さんからお詫びの品を貰ったんですよね?』
『そうそう。頼まれていたその品だけどホホホ鳥を届けさせることにしたけど、それでよかったかい?』
『あ、はい。それで皆一緒に食べれるなら何でも良いです』
『良かった。すぐには無理だけど数日のうちに届けると言っていたからもう少し待ってね』
にこにこと父の笑顔が眩しいです。
又もや笑顔に見惚れて思考を手放しそうになったけれど、慌てて頭を振って考えを纏める。
『分かりました、って違いますよ父。何で二人がまだワタシの獲物ってことになってるんですか?』
『?? オチビちゃんが自分で獲物だって言ってたから連れてきたんだけど、獲物じゃないのかい?』
『確かに言いましたけど誘拐を指示した人にお詫びの品を貰ったのなら二人はもう獲物じゃなくなるんじゃないですか? だからもう二人はもう帰ってもいいと思うのですが』
不思議な様子で聞き返してくる父に聞いてみるけれど、まったく意思疎通が出来ていない様でさらに不思議な顔をされてしまいました。
自分の言い方も分かりにくいと思うのですが、どういったら分かってもらえるんでしょう?
『ようするにこの二人はもうオチビちゃんの獲物じゃないと言う事かい?』
『そうです。だから二人を帰して……』
『そっか……』
確認をした父は何事かを考えた後すっくと立ち上がった。
『ならちょっと外で仕留めて来るからちょっと待っててくれるかい?』
何か不穏な事を言って二人の方へ近づいていこうとする父に慌ててワタシは父の目の前に進み出る。
『仕留めるって何を仕留めるきなんですか?!』
『ん? この二人だよ? だってもうこの二人はオチビちゃんの獲物じゃないって言うならオチビちゃんを傷つけた事の罰を下さないといけないだろう?』
不思議そうにきっぱり言い切る父。
え?
ということはこの二人はワタシの獲物じゃなくなれば父に息の根を止められるってことですか?
ちょっ!
そんなこといわれてもワタシはどうしたらいいって言うんですか?!




