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ふるふる震えだした父の様子。
これはそうとうなお怒りなのかと、自分の失言の馬鹿さ加減に落ち込み下を向いてしまう。
もう許してもらえないのかと思うとどんどん目の前が霞んでいく。
『オチビちゃん! パパもオチビちゃんの事大好きだよ~!!』
『きゃふんっっ??!』
落ち込み下を向いていたら上からのしかかられた感触がした。
家族の中で一番小さな体では受け止めきることができなくてそのまま地面へと押しつぶされる。
一瞬何が起こったかわからず混乱したけど、上にのしかかった温かい感触が父だとわかるとホッと落ち着きを取り戻しました。
もう、怒ってないのでしょうか……?
確認しようと恐る恐る上を向く。
『父、もう怒ってないですか……? 許してくれますか?』
『怒ってないよ!! ただちょっとビックリしちゃっただけだからね。もちろん許すとも!!』
許してもらえた事にまた安堵の気持ちが湧き上がってきて、今無性に甘えたいです。
その気持ちのまま今は伏せの格好でワタシを抱え込んでいる父の足にそのまま擦り寄ってみた。
抱えこまれてるからやりにくかったけど、それでも受け入れてもらえている事が嬉しくて何度も同じことを繰り返してしまいます。
父もお返しだというように毛繕いをしてくれ、少しくすぐったいけどとても幸せです。
『仲直り出来て良かったわね』
『はい』
見守ってくれていた母がそういって父と同じように毛繕いをしてくれて更に嬉しくなる。
『さて、オチビちゃん。この二人に依頼した人物にお仕置きしたいなら、これだけは約束してくれる?』
『はい』
『この二人が名にかけて誓約したようにきっちり名にかけて誓約をさせなさい。二度と一族に手を出さない事を、森に危害を加えないことを。それがきちんんとできる?』
『はい。ちゃんと約束させます』
『ならパパを連れて行くなら森の外に行って来てもいいわよ。だけど少しでも危なくなったらちゃんとパパに助けを求める事。またその人物が何かしてきた時はオチビちゃんの獲物でもパパが対処するわ。それでも約束できる?』
『はい。その時は何も言わないです』
『そう。なら思う存分暴れてらっしゃい』
『はいっっ!!』
母は優しく笑うと、軽くワタシの毛繕いをしてから兄達が団子のように固まって寝ている方へ歩いていってしまった。
……あれ? これは母から許可を貰う事ができたということでいいんですよね?
『……あんまり危ない事はしないと約束してくれるなら一緒に行ってあげるよ』
よく分からず父に視線を向けたけれど、父は悲しそうな困ったような何ともいえない表情を浮かべてそう言ってくれた。
その言葉にちゃんと許可をもらえた事が分かり、もっと嬉しくなって後ろに伏せていた耳が嬉しさのあまりピンと立ち上がるのが分かった。
『はい! 悪い奴ならちゃんと息の根をきっちりしとめるって約束します!!』
……あれ?
ちょっと表現方法また間違えました、かね?
まあ父が笑顔だからきっと些細な事ですよね。
うんうん。問題ない問題ない。
……よね?




