↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日もワタシは戦います!  作者: アユム
〓改稿前〓
13/103

1-12


****


袋の中からこんにちは。

未だに袋の中に入れられたままのワタシです。


ちょっ!

人違いだって分かったなら早く袋から出してくれないかな?!


人違いが分かったというのにクラウ少年はどうしても認めたくないのかギャロに何やら言い募ってます。

まったく反省の色なしなんてこれからいい大人になれないですよ!


「きゅ~ん?(この袋からそろそろ出してくれません?)」


袋から顔だけ出しているのも疲れるから駄目もとで聞いてみたらギャロが優しく袋から救出してくれた。

さすが大人な人は違いますね。

誘拐犯でさえなければその優しさにグラッとしちゃいますよ。


「申し訳ない……。ラクレスと勘違いしていたとはいえ、勝手に連れ出してしまって。誇り高い狼族の一員である君に対しての数々の無礼な行動と暴言を許してはくれと言うのは虫がいい話だとは思うのだが、どうかこっちのクラウだけは見逃してくれないか? 今回の非は確認を怠った俺にある。命で償えというなら俺ごときの命では足りないとは思うがこの命だけで今回のことを水に流してほしいんだ」

「く~ん?(え? ちょっとそんな重い話になるんですか?)」

「何言ってんだギャロっ!! お前のせいなわけないだろ?! 簡単に命を差し出すとか言うなよ!!」


なにやら二人からシリアス満載な雰囲気で口論を始めたけれど、この空気にのれなかったワタシはどうしたらいいんでしょう?


誘拐は犯罪で絶対やっちゃ駄目なことだとは思うけど、ワタシ自身傷つけられてないし危ないこともなかったから元いた場所に戻ってちゃんと謝ったらいいのにと思うのは楽観過ぎるんでしょうかね?


まあ両親がそれだけで終わるとは思わないけどよくても一発、二発殴られて終わりじゃないの?

え、それとも顔を見られたから殺さないとなんて過激な話ですか?!


ん~。

だけどこの二人のことはあんまり怖いと思わないし、取りあえず毛繕いして落ち着くのを待つか。

どうせまだちゃんと言葉を伝えられないしね。


「馬鹿なことをいうなクラウ。狼の一族に手を出せば良くて当事者への仕返しだけですむが下手をすると町一つ消えると言われてるんだぞ。」

「だけどっ! ならそれこそこの依頼を勝手に受けた俺の責任だろ?!」

「今回の依頼が怪しいと思ったときに無理をしてでも断ることができたのに断らなかったのはリーダーの俺の責任だ。だからこそ俺が責任を取らなければ納得されないだろう」

「でもっっ!!」


くわぁぁと大口を開けあくびをしながら後ろ足で耳のところを掻いて突然の変化に高ぶりそうになる気持ちを落ち着かせていると、何か聞き逃せない言葉が聞こえてきた……気がする。


……町を一つ消すってなに?

冗談言ってるように聞こえないんですけど。


何か不穏な発言があったとはいえ、二人の口論が延々と無限ループで続きそうな現状に飽き飽きしてきた。

ここがどこかも分からないから一人で家にも帰れないワタシは、しかたなく周りの状況に耳に傾けた。

少しは暇つぶしになるかと思ったからなんだけど、草を踏みしめる音と嗅ぎ慣れた安心できる匂いが近くに来ていることに気がついて洞窟の入り口をジッと凝視する。


まだ日が高いため光が差し込む洞窟内だったけど、安心できる匂いが色濃くなると同時に日の光がフッと陰った。


『オチビちゃん迎えに来たよ』


安心できる匂いを持った影もとい、ワタシの父が洞窟の入り口にいた。

優しいまなざしでこっちをみるその姿は凛々しく、ドキドキしてしまう。

うん。やっぱり父はカッコいいね!


だけど父の姿に気づいた二人の顔が凄いことになってる。

蒼白を通り越しそうなくらい血が引いてしまってる気がするんだけど、気のせいですよね?



というよりも何で父は魔法でワタシに話しかけてるんでしょう?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。