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42歳バツイチ 神様になってイチャLOVEハーレムを作る!  作者: かくろう


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第22話 娘とデートしにいく父親

 今日は娘とデートの日だ。

 本来は来週の予定だったが何やら緊急の相談事があるといって今日に早めて欲しいとお願いされた。

 可愛い娘のためなのだから何を差し置いても予定を開けねばなるまい。


 紗彩と深雪に断りを入れてデートへと赴くことになった。


 娘とのデート、というか、相談事に赴くため夕方に早退出来るように(とどけ)を提出しその日の仕事を素早く終わらせた。

 紗彩も協力してくれたおかげで滞りなく業務は終了し、俺は他のみんなより少し早い時間に退社することが出来た。


「それじゃあ水無月君、あとは頼んでもいいかな」

「はい、お任せください篠宮部長」

「ありがとう。頼んだよ。それじゃあお先に」


 部下たちに挨拶を終えて会社を後にする。

 約束の時間は18時だ。


 時間に余裕はあるがプレゼントを買っていく時間を確保したいため少し早めに退社させてもらったのだ。


 夕方までまだ時間はある。

 比較的すいている時間帯のデパートへ赴き、紗彩があらかじめピックアップしてくれた香水の店へと足を向ける。


 若い女の子へのプレゼントなら下手に値段の張るものではなくて使いやすいもの、リーズナブルな価格のものがいいというアドバイスを受けて、ちょっとオシャレ感のある高級デパートで比較的安価なものをチョイスした。


 量販店より値は張るがそれなりにリーズナブルでワンオフに近い質の良いものを選びたい。


 そこら辺のバランスがとても難しいが、可愛い娘のためなので少し見栄を張って高めのものを購入したくなるのが親心というものだろう。


 決して高すぎず安すぎず。でも父親の見栄の気持ちが少し乗って高級な。

 そういう塩梅の香水を購入したわけだ。あいつは可愛いものが好きだからな。ピンクがいいだろう。


 俺は店員さんにそういうのは無いかこだわりを伝えいくつかを見繕ってもらう。

 細かい注文に引き気味になるかと思ったが、そこは高級デパートの販売員。

 顔色一つ変えずに俺のオーダーを聞いて適切なものを出してくれた。


 紗彩たちと暮らすようになってから生活費が少し浮いているのでお金に余裕はあるが、あまりに高いものだとアドバイスからズレてしまう為そこは食事で補おう。


 アイツの好きなパスタ料理の店を予約サイトで確保してあるのだ。


 娘とのデートをするようになってからこういう若者向けのお店の好みや予約の仕方などを覚える機会が増えた。


 普段なら読みもしない女性向け雑誌を熟読するなど離婚するまで考えたこともなかったからな。

 いい勉強になる。


 女の子向けのオシャレな香水をラッピングしてもらい、地下のフラワーショップで花束を購入する。

 花束といってもあまりデカいとデートに邪魔なので片手に持って邪魔にならない程度、しかし一輪の花だけでは寂しいので華やかさとお手軽さの中間、少しお手軽寄りの大きさで作ってもらおう。


 玲緒奈という華美な名前に似合わず可愛いものが大好きな彼女にはバラなどのゴージャス感あるものではなくて『清純、純粋、あなたを愛してます』という意味が込められた胡蝶蘭の花を選んだ。


 イッツパーフェクト!準備万端整ったぜ。


 え?娘相手に過剰過ぎてキモイ?

 いいだろ別に。いつも喜んでくれるんだから。

 対外的にみてキモイことなど百どころか千も承知なのだ。だが彼女はいつも俺のプレゼントやデートプランを喜んでくれる。


 だから俺も嬉しくてこういうことを考えるのが楽しくて仕方ないのだ。

 ある意味で娘とは最大の恋人ということも出来る。


 普通に考えたら思春期を過ぎた娘に父親がべたべたするのはタブーだ。それくらいは俺も知っている。

 そんなことをすれば真っ先に嫌われるだろう。紗彩も同じことを言っていた。

 部下でそういう奴を何人も見てきたからな。一時は俺も戦々恐々としたものだ。

 だが玲緒奈にはその理論は通じない。妻と別れたこの10年近い月日の中で彼女は俺に潤いを与えてくれた人物の一人だ。


 玲緒奈がいなければ俺はもっと人生に冷めていたと思う。


 さて、そんな一人問答を繰り返しながら待ち合わせ場所へと足を向ける。

 思ったよりラッピングに手間取ってしまい到着はギリギリになりそうだ。


 そんなことで怒ったりは勿論しないだろうが、マナーとして男が女性とのデートに遅刻は厳禁だろう。

 逆はOKだがな。



「いいじゃんいいじゃんッ遊ぼうよ~」

「俺この子めちゃタイプ。遊びに行こうよ。楽しい思いさせてあげるからさ」

「楽しむのは俺らだけどな。ぎゃははは」



 もう少しで待ち合わせ場所に差し掛かろうとしたところ、叫び声をあげる女性とそれに絡む数人の男たちの姿があった。


 今どきなんちゅうベタなナンパをする奴らだ。見苦しいを通り越してむしろ哀れだ。

 あんなやり方でなびく女性などおらんだろうに。

 分かっててやっているんだろうなあの阿保共は。


 服のセンスも絶望的だ。夏でもないのに全員アロハシャツを着たハーパンとサンダル。

 季節感というものがまるでない。


 急ぎではあったが見過ごすことは出来なかった。

 相手は四人だ。普通なら躊躇するところであるが、今の俺なら余裕で対処出来るはず。


「やめてください、困ります!」


 そうして女性の方へ向かおうとしたときだった。

 彼女の声と姿を見た瞬間、俺は身体能力の全てを駆使して奴らの下へと向かった。


 少し赤みがかった髪に小さな背丈。キュートなルックスは天使を思わせる。

 意志の強い瞳は普段は柔和であることを思わせる優しい眉立ちをしており、怖いのを我慢して精一杯抵抗している。


「そういえば君どっかで見たことあるような」

「ああ俺知ってるぞこの子、キングキャッスルってメイドカフェの子だよ」

「レオナじゃん。ラッキー!一緒に遊ぼうぜ。君といっぺんヤッてみたかったんだよ、ぎゃははは」


 彼らの生存確率はたった今ゼロになった。

 俺は全力で奴らの元へと走りアロハシャツを着たトッポイ兄ちゃんの肩を掴む。


「あ?なんだてめ……E?」


『Hey, you! BOYたちィ!オイラのスイートエンジェルハートな娘にナニをNANIするつもりなんだい?そこんとこ詳しく話して聞かせてくれYO!』


 多分俺は鬼か悪魔の如く終身刑クラスのアメリカンギャングのような形相をしていたに違いない。

 地響きのような唸り声が出せたことに俺自身が一番驚いた。

「な、なんだよてめぇ、邪魔すんじゃねぇ、よ」

 BOYたちは肩を掴まれた俺の腕を払おうとするがびくともしない上に悪鬼羅刹と化したであろう俺の迫力に声が震えている。


「お、お義父さん!?」

「「「えっ!!?」」」

「お、おトウさん!?お、おい、こいつやべぇよ行こうぜ」


 ナンパBOYたちは一目散に逃げだしていった。

 追いかけてOHANASHIしたかったが娘の姿が目に映った瞬間、一瞬でどうでもよくなったので放置することにする。


「すまないな玲緒奈、待たせてしまったようだ」

「え、え?ほんとにお義父さんなの?」


「それ以外の何に見えるんだ?」

「わぁああ、ほんとにお義父さんなんだ!」


 玲緒奈は俺だと認識すると小さな身体で全力で俺の胸に飛び込んでくる。

 抱き留めた俺は彼女の少しウェーブがかった赤い毛を撫でながら抱きしめた。

「怖かっただろ。お義父さんが来たからもう安心だぞ」

「うぇえええ、怖かったよぉ!」


「大丈夫大丈夫。とにかく話をし……!?」


 俺の胸の顔を埋める娘を落ち着かせようと肩を掴んだ。

 そして彼女の顔を覗き込もうとして、固まった。


「どうした、の?お義父さん……?」


 涙目になりながらも俺の顔を覗き込む娘に、俺は固まったまま動くことが出来なかった。


「お義父さん?」


 何故なら、彼女からは煌々と輝く真っ赤な光が放たれていたからだ。


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