拠点(4)
今回は拠点造りの話(4)です。
(どうしよう)
私はドライアドのミドリ。
凶悪な魔獣達が森に侵入したので、世界樹の苗木を持って、安全な場所に避難しようとしたら、魔獣達に取り囲まれてしまった。
(神様、女神様、魔王様、誰でも良いから、助けて下さい)
【転移】
数日間に渡り散々悩んだ挙句、世界樹の森に転移した。
(何だか騒がしいわね)
【神眼(千里眼)】で観てみたら、理想の女性が居た。
速攻で現場に向かい、ゴブリンキングの剣で魔獣達を次々と斬り捨てた。
人族の女性が乱入してきて、魔獣達を次々と斬り捨てた。
とうやら祈りが効いて、救世主が現れたみたいだ。
「私はドライアドのミドリです。助けて頂き、ありがとうございます」
「私は桜よ。これから宜しく」
「此処では落ち着いて話が出来ませんので、私の部屋に移動します。私に付いて来て下さい」
「分かりました」
(部屋に招くという事は誘われていると思って良いよね)
「お願い致します。この世界樹の苗木をエルフの森のムム族長に届けて、育てて欲しいと伝えて下さい」
「・・・・?どうしたのですか。私をそんなに見つめて」
「貴女、私の恋人になりなさい。そうすれば依頼を受けるわ」
「いきなり何ですか。質の悪い冗談はやめて下さい」
「本気に決まっていでしょう。こんな事を冗談で言えますか」
「お断りします」
「拒否は認めないわよ」
「絶対に嫌です」
「何度も拒否ってんじゃない」
「い、嫌です。絶対にお断りします」
「早く服を脱ぎなさい。それとも脱がせて欲しいの」
「い、嫌です。赦して下さい」
「うるさいわね。抵抗しないでよ」
「い、いや、いやぁああ」
彼女は救世主ではなく、変態痴女の悪魔だった。
(あの女、どうして強姦なんてするのよ。信じられない。完全に変態痴女じゃない。それにしても物凄いテクニックね。相手の抵抗を完璧に抑え込んでいるわ。見ている私まで興奮してきたじゃない)
マリナは【神眼(千里眼)】で桜を監視していた。
「・・・・無理やり性行為に及ぶなんて、外道、鬼畜、強姦魔」
「悪かったわよ。貴女があまりにも好みだったから、我慢出来なかったのよ」
「・・・・そんな事を言っても、誤魔化されませんよ」
「マジで好みなのよ」
「・・・・それでも無理やりは酷いですよ」
「本当に悪かったわよ。猛省するから、赦してよ」
(使命の為です。我慢。我慢よ)
「・・・・分かりました。今更何を言っても、無駄ですからね。だけど恋人にはなりませんよ」
「必ず口説き落とすからね」
「私の妹アカネをサポートとしてお連れ下さい。」
「アカネです」
「アカネさん、宜しく」
「・・・・」
握手を求めたが、完全に無視されてしまった。
どうやらアカネは私が嫌いなようだ。
「それでは改めて、宜しくお願いします」
「任せて。それから世界樹の森の周囲に私が認めた者以外は侵入出来ない結界を張っておいたわよ。それじゃね」
「お姉様、行って来ます」
【転移】
アカネと共に植物の苗木をエルフに育てさせる為にエルフの森に転移した。