拠点(3)
今回は拠点造りの話(3)です。
日本の調味料を召喚出来る事が判明した。
どうやら異世界の調味料に満足出来なかったのが理由らしい。
(調味料なら問題無いよね)
【召喚】
塩、砂糖、胡椒、醤油、味噌、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、カレー粉を召喚した。
「物凄く上質の塩と砂糖よ。誰か、ギルマスを呼んで来て」
取り敢えず塩と砂糖を商業ギルドに持ち込んだら、大変な騒動になってしまった。
「ノーマン辺境伯に献上するので、ノーマン辺境伯の屋敷に同行して欲しい」
(ノーマン辺境伯の屋敷に同行するなんて、冗談じゃないわよ。私のスローライフが破綻するじゃない)
やはりヤバかった。
「急用を思い出したので、これで失礼します」
商業ギルドを脱兎の如く退出した。
【転移】
速攻で魔獣の森に転移した。
(不味い。塩と砂糖を回収するのを忘れてしまった)
ノーマン辺境伯領の領都には二度と行けなくなった。
新たな拠点の確保は失敗してしまった。
「上質の塩や砂糖を商業ギルドに持ち込んだ謎の黒髪黒眼少女の素性は判明したか」
「申し訳ありません。全力で調査しておりますが、未だに判明しておりません」
(何としても我がノーマン辺境伯家と売買契約を結んで貰うからな)
ノーマン辺境伯にも眼をつけられてしまった。
「とんでもないスキルを授けおって、この愚か者が」
「申し訳ありません」
どうやら私はとんでもないスキルを授けてしまったらしい。
その事が上司にバレてしまい、マリナは激しい叱責を浴びせられた。
罰としてカメレオンの姿に変えられて、桜の監視を命じられた。
「カメレオンの姿なんて嫌です」
「これは罰だ。不満ならGの姿に変えてやる」
『カメレオンの姿で良いです」
(Gの姿だけは絶対に嫌だ)
【転移】
マリナは桜を監視する為に地上界に転移した。