表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/8

何名かの学生は、病院で看病を受けていますので安心してください

 12時50分ごろ、ほぼ全員の学生が戻り、先生が戻ってきた。



 先生「はい。みなさん、今日はここで終わりです。何名かの学生は、病院で看病を受けていますので安心してください」



「はぁ!? 斎藤は?」


 先生「斎藤さんは…。まだ戻ってきていないですね。私にも状況は分からないのですよ」


 その後、今日の学校は終わった。





 先生や他の教員に聞いても、戻ってこなかった斎藤の所在や詳細は分からない。




 電話やMineで連絡しても、返事は未読で返ってこない。




 俺は、ただ寂しく帰るしかなかった。俺は五体満足で戻ってこれたが、何一つ成果もなかった。





 後日、斎藤の死亡の連絡が入った。300名の小学校で死亡者は2名。事故死は1%未満と優秀であったが、結果大事な友人を失うことになった。



 斎藤の親は当然、今回の事故で国に提訴しようとした。しかし、誓約書の通り、自分の意識でボタンを押し死んだということで、一切の賠償がない裁判結果となった。

 それ以降、毎年行われることになる臨死体験日の死者はニュースで取り扱われなくなる。




 俺の家には小太郎という犬が住むようになった。あいつはまた来世でゲーム作りでもやっているのだろうか。

 話によると、アイツが死んでから49日後にこの国のどこかに胎児として転生するらしく、転生承認されたら今の親たちとも会えるそうだ。


 俺の小学校では、試験で最高得点を取った学生が3名いて、彼らは中学校が免除されて、各心理研究部員として脚光を浴びることになる。


 5年後、俺の小学校出身でノーベル賞を取ることになるのだが、それはもはやどうでも良い。


 霊的な体験をさせて、新しい研究と精神力を鍛える目的で、人を殺めるのは許せない。

 俺は、断固としてこの仕組みをぶっ壊す。

読了ありがとうございました。とんでもないディストピアですが、産業革命、IT革命のような大きな変動には、混乱はつきものです。

我々が生きているうちに、こういったスピリチュアルな革命が来たら、それはそれで楽しみですよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ