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あなたの隣に……  作者: ほろ苦
1/5

冒険者はじめました! 1

読んで頂きありがとうございます!

他のサイトで完結済ですので、4~5話で本編は完結予定です(*^^*)

魔獣たちを蒼白く輝く太刀で凪ぎ払い、私の命を救ってくれた人

私はこの人の隣にいたい……


ブラウン色の長い髪を束ね、購入したばかりの初心者用ハンター装備を身につけた私は少し緊張しながら街のギルド館をたずねた。

ギルド館の中は武器や装備など扱うお店や、飲食店、宿屋にハンター依頼所に換金所が所狭しと並んで、ハンターと魔術師と商人で賑わっていた。

世界では、魔獣が存在し、人々の生活を脅かしている。

その、魔獣は大きいドラゴンから小さなネズミのようなモノまで、人や家畜を襲い恐ろしい存在だ。

そんな魔獣を倒す職業がハンター。

ハンターは剣や弓矢、高価な銃など様々な武器で魔獣に挑む。

そのハンターをサポートするのが魔術師で、生まれ持った魔力でハンターの傷を癒したり、状態異常を治したり、高度な魔術だと能力を上げる魔術もある。

そんな彼らを商売相手にしている商人。

私は初めて入るギルド館がモノ珍しくキョロキョロ観察していると、近くを通りかかった女の子に話しかけられた。


「あんた、新人ハンター?」


目が大きく愛嬌ある笑顔でオレンジ色の髪を三つ編みにしている彼女に私は少し安心した。

強面のごっついハンターにいきなり話しかけられたら流石に怖い…


「は、はい!その、ハンター登録に来ました」

「それならほら、あそこよ」


彼女の指差す方向にハンター登録窓口と書いてある小さな看板が見えた。


「ありがとうございます」

「…あんた、本当にハンター登録するの?やめた方がいいよ?」

「…」


少し哀れんだ表情を浮かべた彼女の言いたいことはわかる。

無理もない、私はどこからどう見てもひ弱そうな娘。

話しかけてくれた、この子の方が健康的で強そうな位だ。


「仕事なくて困ってるのだったら、紹介するよ?」

「お気遣い、ありがとうございます。私は自分で望んでハンターになりたいと思って来ました。」

「…そう、その割にはカラダ鍛えてないみたいだけど?」

「ぅ、い、今から鍛えます」


呆れたという表情をした後、彼女は笑った。


「私はナナンよ。ほら、あそこの宿屋で働いてるの。あんたは?」

「ミリアです。あの、登録に行きたいので」


ナナンは「あっそ、どうぞ」と言ってくれたので、私はハンター登録に向かった。

せっかく親切で話し駆けてくれたのに少し冷たい態度をとってしまったかもしれない。

でも、私はここに友達を作りに来たのではない。

一流のハンターになるために来たのだ。

ハンターの登録は簡単だ。

名前、生年月日、身分証明さえできれば、あとは少しの登録料金を払えば完了。

ランク10から始まり、ランクによって受けれる依頼が異なり依頼を無事こなして少しずつランクを上げていく。

もちろん、高いランクの方が報酬も多い。

一番低いランクは素材集めからだったので、早速受ける事にした。

働かないと、今日のご飯も食べられない。

私はいそいそと素材集めに向かおうとすると、出口付近でナナンにまた話しかけられた。


「気を付けなよ」

「…どうも」


依頼の素材は街を出てすぐの比較的安全なエリアにある。

初心者ハンターがだれでも簡単に採集できる所だけど、小さい魔獣もたまに現れるエリアだから依頼があったのだろう。

私は寄り道せず真っ直ぐ行って、とっとと採集して帰ろうとしていたが、どうも運が悪いらしい。

初依頼で魔獣とバッタリ出会うとは…それも、なぜか中級の大きさ。

ヨダレをたらし、獲物を見る瞳の魔獣は黒く固そうな毛に全身覆われており四足歩行でじりじりと距離を縮めてくる。

いつ襲いかかってもおかしくないうめき声を出していた。

私は警戒しつつ、まだ一度も使ったことがない短剣を取り出し両手で握りしめ構えた。

襲ってきたらどうしよう…いや、私は一流のハンターになるのだから、これぐらい倒せないと…

手や背中に汗をかき、振るえる手を一生懸命押さえて魔獣を睨む。

魔獣が目の色が真っ赤に変わり、私に向かって飛びかかってきた。

その衝撃でふっとばされ私は地面に背中をうちつけ、魔獣に首もとを噛みつかれるのを何とか短剣と腕で防いだ。

鋭い爪が腕に食い込み血がにじみ出る。

魔獣の力が強くこのままでは食べられてしまう…

何とかしなければと考えていると、ビュっと風を切る音がして、魔獣の頭が飛んで行った。

ドサッと魔獣が倒れ、蒼白い太刀が目に写る。

そこには、あのときのハンターが冷めた瞳で私を見下ろしていた。

金色の短髪に透き通った青い瞳、鍛えられたカラダつきに強そうな装備を身に付けた一流ハンター レックス。

私は息をするのを忘れて固まった。


「おい、大丈夫か?」

「…」

「おい?」

「は!あ、は、はい!」


声を聞いて我に返った。


「レア魔獣だ、ラッキーだったな。悪いが頭は高く売れるから俺が貰う。あとは好きにしろ」


そう言い捨てると、魔獣の頭を持って去っていった。

私は何か言いたくても、何を言っていいのかわからず混乱して、何も言えなかった。

折角、逢えたのに…話すチャンスだったのに…

私は2度、彼に救われた。


レックスが残して行ったレア魔獣の素材を持ってギルド館に戻ると本来の依頼の報酬とは別に沢山報酬が貰えた。

その様子をみていたナナンが話しかけてくる。


「レア倒すなんてあんた、見た目によらず強いんだ…」

「違います。レックスが倒してくれました」

「へーラッキーだったね」

「…はい」


ラッキーで懐は暖かいが、心は落ち込んでいた。

憧れのハンターとまともに話が出来なかった事と、自分の弱さが悲しくなる。

強くならなければ、彼の隣には立てない。

どうしたら強くなるのか考えているとギルド館の中がざわつき出した。

入り口から周りとは雰囲気が違う二人が入って来たのだ。

ひとりは艶やかなローブを被った魔術師ともう一人は高価そうな装備を身に着けた上位ハンター。


「魔術師ゼノとアイヴァン。遠征からもう帰って来たのか」


ナナンが呟くと近くで休憩していたハンターが小さくため息をついた。


「あいつらがいると一気に依頼がなくなっちまうからなー、高難度の依頼だけしてればいいのに、根こそぎこなしちまう」

「まぁ、実力主義だからね。依頼を早くこなせるハンターが報酬を貰う世界だよ」


ナナンと休憩しているハンターの会話からあの二人は相当やり手なのは理解した。

そうだ、あの二人に鍛えてもらえば…

そう思い、話し駆けに行こうとした時、ギルド館の入り口から存在感のある金髪のレックスが入って来た。

ギルド館のざわつきは一瞬静まり返る。

レックスは入ってすぐにゼノとアイヴァンの存在に気が付き邪険な顔をした。


「ぅわー最悪なタイミング…」


小声でナナンがいうと私は気になってナナンに近づき小声で聞いた。


「どうして最悪なんですか?」

「どうしてって、あーあんた知らないのか。アイヴァンは元レックスの相棒だったんだよ」

「…へー」

「それをゼノが奪ったというか、アイヴァンは3人でやればいいと提案してたみたいだけど、レックスは魔術師嫌いだからねー」

「…」


アイヴァンはレックスに気が付くと気さくな笑顔を見せて歩み寄るが、ゼノは冷ややかな瞳でまるで眼中に入らないという態度だった。


「レックス久しぶりだな!」

「ああ、お前も相変わらずノー天気な面してるな」

「お前がしかめっ面しすぎなんだよ」


二人の会話から心を許している仲だとわかる。

私は遠くからアイヴァンが羨ましく少し睨んでいると、私と同じような表情をしているゼノが視界に入った。


「アイヴァン、依頼主に挨拶に行くのだろう?」


ゼノがギルド館の出口に向かいアイヴァンを急かすとアイヴァンはレックスの肩にポンっと手を乗せ

「またな!」とゼノを追いかけた。

その後ろ姿を見るレックスは少し寂しそうに見えた。


「……よし」


私はバクバクしている胸を抑えて、思い切ってレックスの元に駆け寄った。


「あ、あの!」


血が逆流するぐらい緊張して、頭の中が真っ白になる。

でも、ここで頑張らないと…次はないかもしれない。

レックスの正面に立ち私は勢い良く頭を下げた。


「先ほどは!あ、あ、ありがとうございました!!」


レックスは興味がないのか少し不機嫌に「ああ」と小さく返事をして私の横を通り過ぎようとした時、私は頭を上げてレックスの腕を掴んだ。


「レックス様!私と組んで下さい!まだ、相棒にはなれませんがすぐに強くなります!」

「……?」

「ですから」


すると言葉を遮るように周囲から爆笑が湧き、必死な私に横からヤジが飛んでくる。


「おいおい!こりゃ傑作だなーお嬢ちゃん、レックスの夜の相棒なら務まるんじゃねーか?」

「レックスじゃなくて、俺が相手してやるよーがはは!!」


ハンター達や魔術師も笑い飛ばしている。

レックスは呆れた表情を浮かべて私が掴んでいた腕を振り払い、私を無視してギルト依頼所のカウンターに向かった。

見向きもしてもらえない…私は悔しくて堪らなかった。

真っ赤な顔をして俯いているとナナンか近づいて来た。


「…あんた、本当に強くなりたいんだ」

「…」

「…面白い…おいで!」


そう言うとナナンは私の腕を掴み宿屋の奥に引きずり入って行く。

私はナナンもバカにしているのかと睨むとナナンは目を輝かせて微笑を浮かべていた。

宿の奥の部屋に連れ込まれ、そこには筋トレマシーンなど体を鍛える設備が沢山置かれている。

部屋の扉を閉めるとナナンは振り帰り私を指さし睨んだ。


「ハンターとしてミリアは筋力がなさすぎる、まずは筋肉をつける事、食事も気を付けて肉を沢山食べる!それとハンター依頼は僕が指示するもの以外は受けない事、衣食住をここで過ごす事、あとはー」

「えっと、あの…」


スラスラと話すナナンに私は戸惑っていた。


「強くなりたいんでしょ?」


さっきまでの可愛らしい表情とは全く違うヤル気に満ちた真剣な顔つきになっているナナンは私の目を真っ直ぐに見つめた。

その真剣な瞳に私もヤル気になった。


「なりたいです。いや、なります!」

「いい瞳だ!じゃ、早速筋トレだ!」


ハンターとして登録して、4ヶ月が経とうとしていた。

私は基礎の筋トレから始まり、ナナンの指示のもと戦闘の知識や技術を学び、着々と実力を着けていった。

ハンター依頼はナナンが必ず選定して、依頼を受けたらナナンもついて来る。

ハンターランク7になり、初めての依頼で中型魔獣ゲグルル討伐に向かった。


「ナナン、この辺りかなー」


私は森の中を警戒しながら歩いているとすぐ後ろをついてきているナナンは辺りを見回した。


「んー違うな。痕跡がない。もっと山側じゃないかな?ゲグルルは臆病だから」

「わかった。…ナナンって魔獣にも詳しいし、戦闘にも詳しいし、一体何者なの?いいかげん教えてくれてもー」

「え?可愛い宿屋の看板娘だよ?」


宿屋の看板娘がハンターの狩り場に躊躇なく同行するだろうか?

私なら絶対行かないし、ナナンは戦闘中でも戦闘知識や立回りの指示など、実戦でないとわからない事を沢山教えてくれる。

私は疑いの目を向けるとナナンはとぼけた表情をして三つ編みを指先でクルクルしていた。

ガサガサと森の木々が揺れ、丸々と太った依頼の中型の魔獣が突然転がり現れた。

私は使い慣れた短剣を構えてナナンの指導通り魔獣の動きを観察する。


「そう、慌てず冷静に状況を把握する事が大切。神経を尖らせて…」


ナナンは私と魔獣から距離をおき戦闘の邪魔にならないようゆっくりと後退る。

中型の魔獣ゲグルルは転がり突進して相手を倒す魔獣で皮が硬い。

短剣では部が悪いが頭が柔らかくそこが弱点だ。

転がり突進してくる方向も一方向と決まっているので、かわすことは簡単だ。

頭を出す隙を狙い、私は頭に一撃を与えるとゲルググは短剣が刺さったまま反撃に出た。

私は体制を崩して、何とか転がり攻撃をかわすが武器をとられてしまった。

他にも小さな爆弾や、攻撃性のある薬は持ってきているが、ゲグルルを倒すだけの威力があるものではない。

勝機がない戦いは一旦身を引いて出直せという、ナナンの教えてに従い一旦身を引くか…悩んでいるとナナンの声が響く。


「周りをよく見ろ!!」

「!」


私が戦っている所の近くに崖がある。

そこにゲグルルを落とせば!

一方向しか転がれないゲグルルは私の誘導に騙され見事に崖から落ちた。この高さから落ちたらさすがに生きてはいないだろう。


「あー討伐の証拠取りに行かないと」

「崖の下まで行くしかないね…」


帰りは夜になりそうだとお互い顔を見合わせて笑った。

辺りは暗くなり、討伐依頼の戦利品をもってギルド館につく頃には辺りは真っ暗になっていた。

ナナンの宿屋の仕事は大丈夫なのか心配になるが、誰かに怒られている所など一度も見たことがなかった。


「これギルドに納めて部屋に戻るよ」

「わかった、先に戻ってるね」


ナナンは手をふり宿屋の奥の部屋に向かうと私は報酬を受け取りに行った。

ギルドに依頼の完了の報告と証拠品を納めて、報酬をもらい受領のサインをしていると、背後から話しかけられた。


「ふっ。お前、まだランク7か」


振り向くとそこそこ?の装備を身に付けた若い赤髪の男ハンターが、人を見下したような表情を浮かべている。


「…」


ハンターにも態度が悪い人や横柄な人がいる。

私はそんな奴は無視する事にしていた。


「レックスの次の相棒は俺だからな。まぁ、諦めろ」


そう言うと持っていた依頼の品をドカっとカウンターに置いて報酬を受け取っていた。

遠目で見るとランク3の依頼だ。

レックスはランク1のハンター。

能力の高いハンターと組むことはステータスが高い証拠。

なので、男女問わずレックスは人気がある。

しかし、レックスの相棒を願うハンターは沢山いるが、なかなか次の相棒が決まったという情報は入ってこない。

私にはまだまだ遠い…焦る気持ちを抑えて、少しふて腐れた顔をして宿屋奥の部屋に向かった。

部屋の中ではシャワーを浴びてた後の髪を乾かしているナナンがいた。


「ん?どうした?ふて顔だぞ」

「…気にしないで下さい」

「…あ、そうだ」


ナナンが何かを思い出したように部屋を出ていきすぐに戻ってくると手には黒い刀を持っていた。


「これ、あげるよ」

「え!」


少しホコリをかぶっているが、そこそこ価値がありそうな刀に見える。

そんな高価なモノを貰うわけにはと思い、断ろうとするとナナンから胸に押し当てられた。


「処分する予定だった刀だから。使ってあげて。こいつも喜ぶよ」


少し悲し気に微笑むナナンに丁度短剣を失った私はその刀を受け取った。

鞘から抜き出すとまるで新品の様に美しく輝いている。


「ぅわー綺麗…」


思わず呟くと少し驚いた表情でナナンは私を見ていた。


「な、なんか変な事言った?」

「いや…大事に使ってね」

「はい。ありがとう!」


ナナンに素敵な刀を貰って私は嬉しくなって次の依頼が待ち遠しかった。


次の日、なんとなくハンター依頼掲示板をのぞいていると一つの依頼に目が止まる。


『サルレルド国リーリエ姫の捜索依頼』


こ、これは…

依頼内容に目を通し、私は顔をしかめた。

行方不明になって半年経ってやっと依頼、しかも報酬安すぎ!

あいつら…


「その依頼、ソロじゃ無理だよね」


背後から男の声で話し駆けられ振り向くとギルド館でたまに見かける短髪の黒髪に細身だけどしっかり鍛えている長身のハンターだ。


「ゲルマエースの依頼だろ?」

「え?あ…」


姫捜索依頼の隣に上級魔獣ゲルマエース討伐の依頼書が貼ってあった。

ハンターランク7から受注可となっている。


「俺、クリウス。君、レックスの相棒になりたいって言ってた新米ハンターだろ?」


あれから半年近く経つがその印象が強くて今だに冷やかされる。

もう慣れたけど…

笑顔を交えて話し駆けて来るクリウスは好青年という印象だ。


「ミリアです」

「ハンターランクは?」

「先日7になったばかりですが」

「俺は6。このゲルマエースの討伐依頼に挑戦したいんだけどソロじゃ無理だと思ってさ。ねぇ一緒に行かないかい?」

「えっとー」


ハンター依頼を受ける際はナナンの許可がいるのでどう断ろうか考えていると横からナナンの声がした。


「いいんじゃない?」

「ナナン!」

「クリウスが一緒なら安心だし、ペアで戦闘する練習にもなるし!クリウスよろしくね!」


ナナンからのGOを頂いた私は新しい刀を試せる事と報酬がいい依頼だったので快く承諾した。

次の日準備をして私はクリウスとゲルマエースの生息地に向かった。

ナナンがいない実践の戦闘は初めてなので少し緊張したが、思った以上にクリウスはいい人らしく、移動速度など私に合わせてくれて補給など気を使ってくれた。

半日かけてゲルマエース生息地に近い小さな村に到着すると安い宿に泊まる事になった。


「お客さまスミマセン。部屋が一部屋しか空いてなくて…」


先日の自然災害で使える部屋が大幅に減っており、この日に限って1部屋しかなかったらしい。


「そうか…じゃ、ミリア使いなよ。俺野宿するから」

「え!それは、申し訳ないですよ…私はクリウスさん信用しますから一緒の部屋でいいですよ」


ナナンが二人っきりで依頼に行っても大丈夫って言った人だ。

そんな酷い人ではないと私は思っている。

現に少しの旅だけどいい人認定している。

クリウスは少し照れた顔をして「じゃあ…」と二人でひとつの部屋に泊まる事になった。

同じ部屋にいて無言もきついので私は当たり障りのない会話をクリウスにした。


「クリウスさんはどうしてハンターになったのですか?」

「あー俺はね、手っ取り早く仕事が欲しかったからかなー前職突然のクビになっちゃって」

「え、前職って?」

「庭師だよ。結構大きなお屋敷の庭をやってたんだ」

「それを突然クビって…何やらかしたんです?全部枯らしちゃったとか?」


私が笑いながら聞くとクリウスも笑って「ちょっとね」と言っていた。


「ミリアはーなんでハンターに?」

「私は…単純にレックスの相棒になりたいと思ったからです!」

「え、それ本気?」


ちょっと引いているクリウスに私は真剣な目をして


「本気です!そのために強くなりたいんです!」

「そ、そうなんだ。でもたった半年でランク7はよく頑張ってるよ」


ハンターになって滅多に褒められないので私は少し嬉しかった。

これまでナナン以外にそれほど仲のいい人はいなかったので、クリウスとお喋りしながら過ごす夜は楽しかった。


最後まで読んで頂きありがとうございます!

『あなたの隣で』でアルファポリスさんでも掲載(完結)しておりますが、

こちらでも掲載して、+オマケ話(未公開)掲載予定です!

もし、よろしければ、まったりとー

最後までお付き合い頂けますと嬉しいです(*^^*)


いつもながら誤字脱字と思いますが……汗

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