熱々な2人
陽向視点です
「…落ち着きました?」
「はい…取り乱してすみません…」
ズビズビと鼻を鳴らしながらとりあえず落ち着きを取り戻した桜木さん。
先ほども言ったが彼女は私と同じクラスだ。
…話したことはないのだが。
「で、今回はどういったご用件で?」
いつもの営業モードで話を聞く体制をとる部長。
いつもこうなら良いのに…普段はちょっと頭のネジ外れてるからなぁ…
ちょっとどころじゃないか。沢山外れてるなアレは。
「あの、私、藤堂君と付き合ってるんですけど…」
「え?!そうなの?!?!」
驚きのカミングアウトに大きな声が出る。
え?!マジで?!あの冷徹そうな藤堂くんと陽キャ代表みたいな感じの桜木さんが?!
顔面偏差値は釣り合ってるけど…え、マジで?!?!
「陽向さん、話の腰を折らない。」
「あ、すみません。続けてください…」
珍しく部長に怒られてしまった…なんか悔しい。
「はい。で、あの…最近様子がおかしいんです。急に“俺は強い!この世界を征服するんだ!!”とか“今年の冬はあのお方がお目覚めになられる…!!”とか叫び出すんです。でも、本人は覚えてなくて…しかも最近痩せてきて…お医者さんに行っても“疲れが原因です”としか言われなくて…この間、ついに倒れて…!」
そこまで言うとまた泣き出す桜木さん。
「そうですか…我々にお任せください!必ずや元に戻して見せましょう!」
いつも通り胡散臭い笑顔を浮かべて高らかに宣言する部長。
まぁ、実際やるのはどうせ私なんだろうけど。
「本当ですか…?ありがとうございます!!!」
パァッと輝かしい笑顔を浮かべて何度もお辞儀をする桜木さん。
本当に藤堂さんの方が好きなんだろうな…じゃなきゃこんなこと出来ないもん。
「では、明日の放課後隣の教室に呼び出しておいてください。」
「わかりました!では明日よろしくお願いします!」
ぺこっ、と一礼して出て行く桜木さん。
「お熱いカップルだな…」
嫌そうに呟く金沢先輩。
「よっしゃあ!!仕事じゃあぁぁぁぁ!!!金だ金!!金が入るぞぉぉぉおお!!」
やったー、とそこら辺を飛び回る部長。
ほんとこいつドクズだな。どこまで行ってもクズだよな。
全く…見た目は清楚系なのにドロドロしてんなぁ…
蒸し蒸しとした部室に爽やかな風が吹く。
チラリとカーテンの隙間から覗いた空は青々と輝いていた。
皆さまお久しぶりです。
一ヶ月もさぼりましたね。
またちょくちょく頑張りますので…気長にお待ちください。




