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あの日、あの時、あの人は

楽器屋の帰り道、瑠夏が出会ったのは

兄の旧友・律だった。

しかも彼は瑠夏をさらってしまい・・・?

ここは、どこだ……?

ぱきぱきと木が燃える音が聞こえてきて、ゆっくり目を開ける。

薄暗くてよくは見えないが、どこかの工場跡か何かだろうか。

近くで薪につけられた火が燃えていて、すぐそばに律さんがいた。


「やあ、起きた?」


「なんの、つもりですか」


「ごめんね。本当はこんなことしたくなかったんだけど、あまりにも調子乗ってるみたいだからさっ」


律さんの目は誰にも心を開かなかった歩美の目と似ていて、その怖さに体がこわばる。

こんな人でも兄さんと肩を並べるほどすごかったんだから、実力は認めざるを終えない。

でも……


「ここはどこですか? こんなところに連れてきて、一体何を?」


「さっきもいったろ? 巽に会わせてやるって」


違う、この人は兄さんなんか知らない。

そう断言できるものが、オレの中にあった。

兄さんから彼の話はよく聞いたが、いい話はあまりなかった。


確か、かなりの暴力沙汰で芸能界でも多数問題を犯したとかで親父も頭を抱えていたらしい。

そんな人とオレは今、二人きりになっている状況。

これって絶対やばいって証拠じゃん! どうやって抜け出そう。


「巽を葬ってマタン事務所を倒産まで追い込んだまではよかったが、弟の君がアイドルデビューするとはねぇ。しかもここまで人気になるとは思ってなかったわ。いやあ、お見事お見事」


「何言って……」


「巽を銃殺した犯人、あれオレなんだよ♪ 変装してたからオレが犯人だってまだ知らないみたいでさ、巽しか知らないってわけ」


はっとした。

何もかも思い出してしまった。

あの時、オレに向かって銃をうったその人物の声や見た目を。


「正直、あんときゃ人質なんて誰でもよかったんだよ。巽を殺すのが最初っから目的だったわけで、弟だったから幸いってやつ? 運が悪いよねえ、瑠夏君も。自分のせいで、兄が死んじゃったわけだしさ」


小さい頃から逃げ続けてきた、自分がしたことの過ち。

オレが兄さんを殺した。

そのことが信じられなくて、親父や母さんのせいにし続けた。

これじゃ、今も変わらないじゃないか。

迅ちゃんの記憶喪失も、歩美の親のことも何も知らなかったを理由に全部逃げてる。

悪いのは全部、オレなのに。


「じゃあ……倒産に追い込んだっていうのは……?」


「おかしいと思わなかったの? 天王寺会社は確かに有名で権力もある。でもあの社長は会社だけは他人に譲ろうとしなかった。なのに簡単に手放した」


「それは、あの会社の人気が落ちてたから……」


「ブッブー、外れ。正解は、オレが起こした問題を社長が知ったからで~す」


え……?


「巽が死んですぐにオレ会社辞めたじゃん? あの後山のようにオレが起こした問題が発覚して、経営が難しくなったんだって。あれから八年も持ちこたえたんだから、そこは褒めてあげるけどさっ」


知らなかった、親父がそんな苦労してたなんて。

うったとかわけのわかんないことばっかり言うから……

バカだ。

周りのこと、何にも見えてないじゃん。


「オレ……最低だ……」


「あ、やっと事の重大さに気づいた? じゃあとりあえずさ、おとなしくここで死んでもらってくれないかな? 巽にすぐに会えるぞ」


律さんの不吉な笑い声とともに、どこからともなく現れた銃だけがこちらを向いた。


(つづく・・・)

新キャラからの、瑠夏大ピンチ回ですね。

個人的にこういうSっぽいキャラは大好きです。

たまらないとか思う私は、Mなのでしょうか・・・笑


名前をかえた影響で訂正されていない部分があったので

補足でいわせてもらうと

煌の男の子は拓人で、たくちゃんです

私でもみつけられない部分があるのでもしみかけたら

教えてくださいませ


次回、どうなる瑠夏!?

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