表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の担任は吸血鬼  作者: アサギ
出会い
5/11

渡り廊下の記憶 天使美影side1

 いつものように、慧に人通りの殆んど無いあの渡り廊下に来てもらうよう頼んだ。大人の吸血鬼は一月に三回ほど血を吸う。毎日飲まなければいけない訳ではないので、血が足りなくなり、欲しいと思った時にだけ血を貰っている。そうでなければ慧が死んでしまう。普通、吸血鬼は女性の血を吸うのだが僕は幼いころから慧の血しか飲んだ事が無かった。慧以外の誰かに血を貰おうと思う事も無く、大人になった今でも貰っているのだが、やはり教師という仕事は不規則だ。毎日顔を合わせていると言っても吸血しているところを誰かに見られるのはさすがに避けたい。その為にこの渡り廊下で血を貰っているが、お互いの都合がつかない事の方が多い。幸い今まで血が不足したために理性が働かなくなったと言う事はないが、いつ血が足りなくなるか分からない。校長は最悪の場合、言ってくれれば血のストックをあげると言っていたが、それは本当に最終手段だ。今まで、何度か慧以外の血を飲んだ事があったが慧の血の味に慣れている自分にとってはどれも不味かった。

 暫くすると、慧がやってくる。こうして二人で人気のない所で会う時に、ましてや入学式の日に真っ白な白衣を着た慧の姿は、日本人ではありえない銀髪である僕より目立っているのではないかと少し不安になる。慧とは顔を合わせるのは今日三回目だけれど、今回は血を貰う為である。僕は誰もいない事を確かめると慧の首筋に牙を突き立てた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ