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真実の告白をしよう
天使先生。あなたの正体。本当に知って後悔しました。
人通りの殆んど無い渡り廊下に現れたのは、「あの人」だった。
「はあ……現れるのが遅すぎですよ」
「そんな寂しかったのか?」
「ははははっ相変わらず面白い事言いますね! で、あなたは何回、僕にこんな酷な事をさせれば気が済むんでしょうかねえ」
笑顔でそんな事を言うものの明らかに目が笑っていない天使先生。それを見ながら笑顔で話している「あの人」。今すぐ逃げたい。としか言いようがない。
しかし、気になる事はある。……今聞けるような感じじゃないけれど。
「もう、恨む必要はないんだよ美咲くん」
僕に向かって言った「あの人」の一言から、全ての事が告げられた。