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プロローグ
いつの頃だろう…。
一体いつの頃だろう…。
おぼろげながら、覚えている記憶…。
父さんが手術室にいて俺を覗きこむ様にみていたのは…。
いつの頃だろうか…。
父さんは、ある分野の権威だった。
それは覚えていない。
母さんに聞きたくても母さんは俺が7歳の頃に亡くなった…。
母さんの親兄弟はおらず分からずじまい…。
父さんには親は亡くなり兄弟が一人いたという事しか知らなかった…。
いつの頃か自分に危険がおよぶと身体中の血が逆流し一瞬記憶がふっ飛ぶ気がするのを感じる様になった…。
何かに支配されている気もする…。
それは、俺の記憶なのか…。
…血が逆流し身体中が違う感覚に襲われる…そんな気がする…。
闇の牙~Waking of the beast~・・・
はたして少年の運命は・・・。