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次の瞬間、俺の心臓は大きく高鳴り身体の血が逆流する。

『うっ…ググググ…グァ…グルル』

声が出ない。出てもまるで獣の声だ。


心臓の高鳴りと共に腕の亀裂が大きくなり爪がギチギチと音を立てて伸びてゆく。

ハッ!ハッ!ハッ!ハァ…ハァァァ!

そして…目をつぶり…バリッ!バリッ!と額が割れ髪の毛が逆立ちはじめ瞳孔が開き目が獣眼となり口からは牙が生えはじめる。


『グア…グルルッ。アガッ…』

口から出る声はもう言葉ではなかった。


立ちすくむゆい。

『グルルッ…グググ…』


着ていた服が身体の膨張に耐えきれず破けていく…。

ブツンッブツンッ!筋肉から突起物が出て来る。

ギギギ…!爪がさらに鋭く伸びていく…。

『…隆ぅ…』

か細い声でゆいは言うがバケモノへ変貌していく俺をただただ見つめていた。



そして…俺は…叫んだ。

『グアァァァ〜…!グルルッ…』

口から出たのは、まるですべてを脱ぎ捨てた爽快感を感じる遠吠えだった。

人間だった頃の物をすべて脱ぎ捨てたまるで狼男の様に…。

『…隆ぅ…。隆…ど…うして…』

ゆいの声は泣き声だった。


声は聞こえていたが、俺は部屋のドアをぶち壊して部屋を出て行った。

そう君彦さんを助けに…。


守らなくては!

守らなくてはならない!

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