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俺の額がバリッと音を立てて裂けたのである!



『グッ…グルル…グルル…』

俺は、既に人としての理性が吹っ飛んでいた…。

その時は何も覚えていなかった。


全身が小刻みに震えて体操着が破け身体が獣化していくのだった。

『グルル…』

小さいながらも獣の声を出していたのである…。


ゆいは、俺の前に立っていた為に俺の獣化には気がつかなかった。


そして、か細い声でゆいは助けを求めた。

『隆!助け…て』

と言っていたそうだ。


俺は俺でなくなっていた為、ゆいのか細い悲鳴はその時の俺には聞こえなかった。



『サア、イマクッテヤル!』

恐怖のあまり、ゆいはその場に気絶してしまった。


ゆいにバケモノの腕が触れようとした時、俺の腕から鋭い爪が生えてゆいを助けていた。


そして、バケモノの腕をゆいから払いのけた。


『グギャシャーッ!ナニモノダ、オマエハ…!』

バケモノは俺の顔を見るなり驚いた顔をする。



『…ナゼダ、ナゼダ!』

そこにいたバケモノつ大差変わりない姿をしていたかもしれない。



『マサカ!キサマハ!オレタチト…!』

バケモノは何かを言いかけたが、俺はバケモノを切り裂いた。



『グギャー!』

バケモノは大量の血を吹き出し断末魔の叫びを上げ煙になって消えた。


バケモノの返り血が身体のあらゆる場所にかかった。


ビチャッ!

顔にかかった血をなめ…なんて不味い血だ…と本能が感じていた。





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