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プロローグ


「お前は今日から俺の妃だ」


「はい!?」


 それは、彼女にとって、予期せぬ出来事だった。


「あなたは、誰ですか?」


 学校から帰宅し、自宅に着いた時のこと。


 18歳の高校生、神蔵かみくらあいなが相手の男にそう尋ねてしまうのも無理はなかった。彼とあいなは初対面なのだ。


「俺の名前はシャル。シャル=ペルヴィンカ=カスティだ。長ったらしいからシャルと呼べ。ロールシャイン王国の次期国王になる男だ。お前には、これから俺の城に来てもらう」


「え!?城!?」


 あいなは混乱を極めるしかなかった。



 シャルと名乗る男。


 彼の持つ容姿――。ブロンドの髪に、透き通ったエメラルドグリーンの瞳。あいなは一瞬見惚れてしまった。


 肌もきれいで、かすかにいい香りがしてくる。彼の匂いなのだろう。それは、シャルの身体から放たれるのか、はたまたシャンプーや香水といった外的要因によるものなのかは分からないが、あいなはそれをいい香り、自分好みの優しい匂いだと思った。


 かといって、見ず知らずの男と――しかも、違う国の男と結婚するなんて考えられない。


「そんなこと言われても困ります…!」


 思い付く限りの言葉で、あいなは精一杯抵抗した。


「シャルさん、でしたか?どこの国の人か知りませんが、私はあなたと結婚するつもりはありません。新手のナンパだったら他を当たってください。もし本気なら、どうか、お引き取りくださいっ!」


 お引き取りください、だなんて、大人がビジネスシーンで使うようなセリフをまさか高校生の自分が口にする日が来るなんて思わなかった、などと、どうでもいいことを考える一方、あいなは意思を強く示すべくシャルの目をじっと見つめる。


 これで逃げられる。そんなあいなの考えは甘かった。


「お前に拒否権はない。その指輪をしている以上な」


「えーっ!?指輪!?…………!まさか、これのこと!?」


 あいなは、自分の右手薬指にはめていたシルバーの指輪を見た。透明の青い石がついているおかげで、指輪はキラキラと光る。


 シャルはそれを指さし、言った。


「その指輪は、先祖代々カスティ家のきさきが身に付けてきた魔法道具だ。その指輪を自身の指にはめた者はロールシャイン王国国王の妃になることを宿命とし、これを放棄することはできない。


 何をしようが、何と言われようが、お前には、その命尽きる時まで俺の伴侶はんりょとして人生を共に生きてもらう」



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