最強のプライドへの道
俺はデストロイを仲間にする事に成功して共にシマウマを食す。
「ちなみに、俺をデストロイと呼ぶのはやめてくれ。
ちゃんとガランって名前がある」
シマウマの肉を喰らいながらそう話すガラン。
「ガラン?俺と一文字違いか!俺の名前はアランだ!
ますますガランとは親近感が湧くな!」
アランとガラン、生まれた親と場所は違えど、こうして出会い仲間となり色々な接点を見つけていく。
「ちなみにこのヒヒはゴートン。俺の仲間だからガランの仲間でもある」
ガランは肉を喰らいながら怯えるゴートンを見る。
「安心しろゴートン。お前も仲間なら食わねーよ。
むしろ、俺が守ってやる」
その言葉にゴートンはようやく安堵したのか言葉を発した。
「言ったな?!絶対だからな?!!!はあああぁぁぁ、マジで生きた心地がしないって!!!仲間になってくれたから良かったけど………」
ようやくいつものゴートンに戻り俺は大笑いする。
「あれ?ヒヒは肉食べないのか?」
先程から俺とガランしか肉を食べておらず、ゴートンは食べていなかった。
確か、記憶だと猿も肉を食べるものはいるはず。
「ヒヒも肉は食べるけど俺は食べない。肉を食べると知能が低下するって俺たちの中では迷信みたいになってんだよ」
なるほど。
人間だけじゃなく猿の世界にも迷信なんてものがあるんだな。
「ガラン、この辺のプライドはお前がいる場所だけか?」
もう一頭仲間にしたい。
そして、現地のことは現地のやつに聞くのが一番いい。
「あぁ。俺達以外のライオンは見たことねーな。俺のいたプライドは二十頭以上はいたからな」
なるほど。
そんな強大なプライドがあれば近くにプライドなんてつくらないよな。
となると、また旅に出るしかないか。
仲間探しはもちろんだけど、弟と妹も探さないとだしな。
「よし、とりあえずこのシマウマを食べたら出発しよう」
ガランとゴートンは頷く。
俺達はまだ見ぬ地へと歩き出す。
ガランを仲間にしてから数日歩いた。
もちろん食べ物を食べながら。
そして、また歩いている時、ゴートンが声をあげた。
「ちょっと待って!!!」
俺とガランは振り返る。
すると、ゴートンは黄色い花に向かって走り出した。
「これ、珍しい薬草だ!これで傷薬が作れるよ!」
ゴートンはその花や葉を取った。
「薬草?花なんか食べねーぞ?」
ガランは苦い顔をして興味なさそうである。
「いや、薬草は食べるものじゃない。傷に塗るための薬だ」
ゴートンの代わりに俺が説明する。
「俺達ライオンは傷を負っても自然に治るのを待たないとだろ?だが、時には傷から感染症になって最悪死ぬこともある」
俺の言葉にガランは驚いた。
ガランは傷だらけであり、感染症にならなかったのが不思議なくらいだ。
「だが、この傷薬があれば治るスピードは格段に早くなるし感染症も防ぐことができる!」
まぁ感染症はそれまでの手順によるものだけど、ガランには説明しなくて良いだろう。
「それはすげーな!ゴートン、お前すげーんだな!」
ガランも初めてゴートンを見直したのか、はたまた傷への対処の重要性を理解したのか態度が変わった。
「はっはっはっ!そうだろ?!こういう作業はライオンにはできないからな!このゴートンにしか!でてきないからな!任せておけ!」
一先ず、これでガランの目からゴートンが非常食から医療隊に格上げされたのであった。




