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プライド そう 俺のプライド 〜ライオン転生〜  作者: ディアン


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頭脳戦


 俺はゴートン、そしてデストロイと共に歩を進める。


 先程まではヒヒしか連れていなかったが、デストロイと歩くと安心感が桁違いである。


 だが、ゴートンはというと、おしゃべりの性格が嘘の様に先程からデストロイと距離を保ちながらチラチラと警戒しつつ怯えながら歩いていた。



「俺は三日も食べてねーんだ。今日も食べれなかったらお前を殺してそのヒヒを喰らうからな!」



「ヒヒィーーー!!!」



 ゴートンの声にもならない悲鳴が聞こえた。

 そりゃ俺でさえ怖いんだからヒヒであるゴートンからしたらデストロイなんて死神だよな。



「安心しろ。必ず腹一杯食わせてやる」



「フン」



 鼻を鳴らすとそれ以上は言葉を発さずデストロイは俺について来てくれた。


 そして、しばらく歩くと先程逃げたシマウマを見つけた。



「あん?シマウマなんて無理に決まってるだろ。アイツらは向かってこないし逃げ足が早い。俺のを見てたんだろ?!」


「いや、シマウマでいい。デストロイはここにいてくれ。俺とゴートンが側面に回る。位置に着いたらヒヒが合図を出すからそしたらデストロイは左斜めに走ってきてくれ」



「走るだけか?」



 デストロイはなにを言ってるんだと言わんばかりに怪奇な顔をする。



「あぁ。俺が選んだ奴に追いついたらトドメを刺すのを手伝ってくれ」



 よくわからないがここまできたら乗るしかないとデストロイも思ったのか了承した。


 そして、俺とゴートンは左側面へと身を屈みながらゆっくりと配置場所まで進む。



「よし。ゴートン。声をあげてくれ」



 ゴートンも訳もわからず声を上げる。

 すると、近くにいたシマウマ達が一斉にゴートンの声のする方を見つめる。


 それと同時に、デストロイは勢いよく飛び出してシマウマの後方より左斜めに向かって走る。



シマウマはゴートンの声に気を取られたが、すぐに立て直し、その場から逃げた。



「クソ!!!やっぱり逃げられてるじゃねーか!!!」



 だが、全てはアランの作戦通り。


 シマウマは逃げていた。



 俺とゴートンのいる方へと。



 俺は冷静に獲物に狙いを定めて脇を走り抜けるシマウマの首目掛けて飛び掛かる。


 そして、シマウマを押し倒すことに成功した。

 シマウマの体重の方が幾ら重くても脇から攻撃されれば体勢は崩れる。


 そして、後は彼が来るまで押さえ込むのみ。


 俺がシマウマを抑え込んでいる間、何頭ものシマウマが脇を走り抜けるも、ぶつかって来ることはない。


 そして、とうとうデストロイが追い付き、トドメと言わんばかりに首元に食らいつきシマウマを窒息させ絶命する事に成功した。



「はぁ、はぁ、はぁ、マジでやりやがった」



 デストロイも成功するとは思わず驚いた様子。



「全てはゴートンの声のおかげだ。もし、あそこで俺がデストロイに合図をしていたらすぐ逃げられていた。だが、ただのヒヒであるゴートンが声をあげた事により、シマウマはそこにヒヒがいると認識し、デストロイが現れた時、そこは安全だから行けると認識したんだ。だから、わざわざシマウマ達の方から俺のところへ来てくれた」



 その説明にゴートンはもちろんデストロイも呆気にとられていた。



「つまり、俺だけじゃなくそのヒヒもいたからこの成果っていう事か」


 俺はその言葉に頷く。

 デストロイはどうやらただの筋肉バカではないらしい。


「なるほどな。確かに、お前の力は本物だ。

 いいだろう。俺はお前の仲間になる。

 俺の力存分に使ってくれ」



 デストロイが俺に頭を擦り合わせてきた。

 信頼の証、仲間の証である。



 俺もデストロイと同じく擦り合わせた。


 俺は最強の仲間を手にすることができたのだ。

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