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プライド そう 俺のプライド 〜ライオン転生〜  作者: ディアン


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20/30

挑戦


「バカなの?アホなの?死にたいの?ぼっちはもういやあああぁぁぁー!!!」


 ゴートンはアランのお尻を叩きまくる。



「いいかゴートン。プライドをつくったって弱い仲間ではすぐに奪われる。アイツを見てみろ。怖くて近寄りたくないだろ?つまり、仲間にすれば俺達のプライドは安泰だ」



「ん?………確かに。あんな怖い奴がいるプライドなんて誰も襲ってこない。安泰だ!!!ってバカっ!!!そもそもどうやって仲間にするんだよ!あんなの勝てるわけないだろ!」



 俺は微笑む。



「見てみろ。答えはあれだ」



 ゴートンは不思議そうにアランの見ている方向を見る。


 そこには狩ができず怒り狂ってるデストロイの姿が。



「アイツは確かに強い。だが、頭は良くない。

 狩をして成功するのは相手が反撃してきた奴に限るだろう。現にあのシマウマ達は逃げている。デストロイのあんな巨躯で追いつけるはずがない。つまり、ここ最近飯にありつけてないんだろうな。そこを突く」



 ゴートンは驚く。

 ライオンに何故ここまでの知能があるのだろうか。

 ライオンとは戦うことしか脳がないはず。


 だが、このライオンは相手を見て戦略を立てている。

 これではどちらがヒヒなのかわからない。


 そして、その作戦ならゴートンも成功するのではと思ってしまった。



「アラン………お前、さてはヒヒの血が入ったライオンだな?」



ゴートンの言ってることは無視して、俺はデストロイのいる方へと歩み寄る。


 ゴートンも置いてがれる方が危険と感じたのだろう。

 諦めてついてきた。



 10メートルも近付けばさすがに相手も気付いた。


 むしろ向こうも小走りで近づいて来る。

 ゴートンは後ろで悲鳴を上げるも、俺は表情を変えずにその場で堂々と立っていた。



「この辺じゃ見ねー顔だな。しかも、ライオンとヒヒが一緒にいるなんてどうなってんだ?!」



 ドスの効いた声。

 その見た目と相まってさすがに俺も恐怖を覚える。


 万が一奴が俺に攻撃を仕掛けてきたら待っているのは死だ。


「お前がデストロイか。遠くから見させてもらったが、狩が上手くいっていないようだな」


 その言葉にデストロイは眉間に皺を寄せ威嚇する。



「あぁ?!まさかわざわざ俺のことをバカにしに来たのか?良い度胸じゃねーか」


 恐ろしい形相と迫力にゴートンはパニックになっていた。


「アホかアラン!!!なに挑発してんだよ!!!あぁ、もう終わりだ。俺なんてどうせ一口で丸呑みにされて、不味いって言われて吐き出される運命なんだ………」



 焦るゴートンと怒れるデストロイを他所に俺は冷静であった。



「そうじゃない。そもそもノマド一頭で狩をするなんて不可能だ。もしよければ俺にお前の狩を手伝わせてくれないか?そうだな、約束しよう。俺と来れば毎日食に困ることはない。ただの一度もだ」



 俺の言葉にデストロイは威嚇をやめて警戒モードへと移行した。

 それはつまり、多少俺の言葉に耳を傾けているということ。



「毎日だぁ?そんな言葉に騙されるわけねーだろ。俺だって、小さい頃から狩の大変さは見てきてんだ!それもオスのお前が狩がどうこう言えるわけねーだろ!!!」



「俺ならできる。いや、俺たちならできる!」



 デストロイは目を見開く。



 まだ出会って間もないというのに、アランの自信。そして、瞳には嘘偽りがない様に感じる。


 むしろ、期待させる何かを持っていた。


 デストロイはしばらく沈黙したのち答える。



「ならやってもらおうか。もし失敗したらてめーのその顔噛み砕いてやる!!!」



「あぁ!それでいい!」



 ひとまずデストロイとの戦いは避けられた。

 だが、ここからが本番だ。

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