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route2 施術

 パドリグ達は施術意思表示確認所まで来た。そして、


 書類を持つ女EN「パスポートを確認します。パドリグ・クラークさん、イギリス国籍の方ですね」


 書類を持つ女は直ぐに代筆して、


 書類を持つ女EN「はい。名前と国籍は書きましたので、魔法を習得したい理由を書いて提出してください」


 パドリグは書類を持つ女から渡された紙を受け取った後、魔法を習得したい理由の欄に故郷への帰還と書いて提出した。


 書類を持つ女EN「では最下層の施術室の直前にある部屋に行って、施術前の男性と書かれたゲートを通って施術室に入ってください」


 パドリグEN「はい」


 パドリグは最下層の施術室の直前にある部屋に行き、施術前の男性と書かれたゲートを通って施術室に入った。すると、さっき会った医者のような男がいて、


 さっき会った医者のような男EN「パドリグ・クラークさん」


 パドリグEN「はい。さっきはありがとうございました。あれ?私服になってるけど」


 さっき会った医者のような男EN「さっき君が会ったのは、僕と一緒に生まれた三つ子の1人、トウイチだ。そして、僕の名前はトウジだ」


 パドリグEN「三つ子なんですか」


 トウジEN「ああ、そして早速なんだが、君はどの型の刺青にするんだ?」


 パドリグEN「万能型」


 トウジEN「万能型か。万能型は3種類の魔法が使えるが、3種類も使う分魔力の消費も多いぞ。本当に万能型でいいのか?」


 パドリグEN「はい」


 トウジEN「そうか。じゃあ次は上半身だけ服を脱いで、そこのストレッチャーにうつ伏せになって、指間を空けて掌が天井向きになるように両腕を左右に広げるんだ」


 パドリグはストレッチャーに乗り、トウジの指示した体勢になり、


 パドリグEN「なんでこの体勢なんだ?」


 トウジEN「そのほうが刺青の施術がしやすい。それに刺青の施術は、施術される側に時の流れを止める球を何度か使用したり、施術する側に時の流れを速くする球を何度か使用したりするから、体感時間は一瞬だ。さあ始めるぞ」


 トウジ「サーダーラナアートマーカーラスヤプラーヴァハンニヴァーラヤティイティカンドゥカムダダートゥ」


 すると、トウジの手から球が現れ、球をパドリグの体に落とす。


 パドリグEN「痛い!」


 トウジEN「1/3以上はできた。また時の流れを止めるぞ」


 トウジ「サーダーラナアートマーカーラスヤプラーヴァハンニヴァーラヤティイティカンドゥカムダダートゥ」


 再びトウジの手から球が現れ、球をパドリグの体に落とす。


 パドリグEN「くっ!」


 トウジEN「3/4はできた。次で刺青は完成する」


 トウジ「サーダーラナアートマーカーラスヤプラーヴァハンニヴァーラヤティイティカンドゥカムダダートゥ」


 再びトウジの手から球が現れ、球をパドリグの体に落とす。


 パドリグEN「んっ!」


 トウジEN「刺青は完成した。傷も治しておいたぞ」


 パドリグEN「痛みが消えた!凄い!あっ、呪文みたいなのを言っていたがあれはどういう意味なんだ?」


 トウジEN「あの呪文はサンスクリット語だ。そして呪文の意味は、尋常な精霊よ、我に時の流れを止める球を与えたまえ。という意味だ」


 ここで、部屋にあった時計が鳴り、


 トウジEN「今のは今日の刺青の施術作業時間が終った合図だ。時刻は16:30だ。ひとまず目が覚めた時にいた部屋に行った方が良いかもな。ここを出るときは施術後と書かれたゲートを通って出るんだ」


 パドリグEN「わかった」


 パドリグは、指示通り施術後と書かれたゲートを通って施術室を出た。だが、近くにいた男に腕をつかまれた。


 男EN「おい!たまたま文字が速く書ける人に当たって、お前も文字が速く書けるというだけで何でお前が先に施術を受けてんだよ!おかげで俺の施術は翌朝になったじゃないか!」


 ここで、トウジが現れて、


 トウジEN「手を離せ!施術出来る人がここにはまだ2人しかいないんだ!だから施術出来る人が増えるまではどうしようもないんだ!」


 男EN「じゃあいつ増えるんだ!」


 トウジEN「術師の一族は刺青施術の人材のスカウト活動も始めたから明日には来ると思う。だから落ち着け」


 男EN「ああ」


 男は階段を上って去っていった。そして、


 トウジEN「17:00からは夕食時間だが、施術を受けた者は18:00から30分程度の講習があるからしっかりと夕食はたべるんだぞ」


 パドリグEN「わかった」


 パドリグは地上に近い階にある食堂へ行く。


 route3へ続く

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