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……そもそも、どうして気付かなかったのだろう。

「……承知致しました。失礼します」



 力なくそう口にして、とぼとぼと不動産店を後にする私。これで、七軒目――そして、その全てでほぼ同様の対応を受けることとなった。……いや、もはや対応すらされていないという方が正確かな。七軒全てで、ほぼ取り合ってすらもらえない始末だったし。


 そして、理由も全て同じ――まだ学生である私では、経済面において信用が出来ないという理由もの。親に契約してもらうか、それが無理なら一定の経済力を有する人に、連帯保証人になってもらう必要があるとのことで。……そんなの、どっちも出来るわけない。


 ……そもそも、どうして気付かなかったのだろう。私がその支配下から逃れることなど、あの母が許すはずないことに。あんなにも悠然と私を送り出すという、平時の母を鑑みればまずあり得ないその寛容な態度が――最初からこうなることを確信していた故の態度ものだと、どうして気が付かなかったのだろう。

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