表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生  作者: MSZ-006
47/50

47


昨日、説教が終わってからリリーさんに、珊瑚について色々と質問した。


基本的に人間と変わらない物を食べて良いし、成長期なので食べれるだけ食べさせても良い。


珊瑚は自分で考えられるから、問題ないとの事だった。


人間であれば食べ過ぎは良くないが、成長期のドラゴンは人間以上に、エネルギーを必要とするとの事。


今は俺より小さいが、成長すれば俺が見上げる様になるだろう。


そう考えれば、合点がいく話だ。


食事以外にも、運動は欠かさずさせる様に言われた。


体を動かすのは成長するにあたり、必要不可欠な事だと教わった。


道を歩きながら、昨日の教えを思い出す。


「しかし、また二人だけで、話をする事になるとはな」


「全くです。まぁ色々と、反省する事は多いですね」


「それで君は、今後どうするのかね?」


「今後ですか?先の事なんて、まだ考えていませんよ」


「時間は、あっという間に過ぎていくぞ、光陰矢の如しだな」


分かっているさ、俺はアンタより長く生きている人間だからね。


だが、そんな事は口にしない。


俺達は今、買い物に行く為に道を歩いている。


誰と居るのか?


「河野さんこそ、決めたんですか?」


「そうだな、買い物の後は考えていないよ」


光陰矢の如しとか言っといて、何も無いのかよ。


俺は、珊瑚の認識票を付ける紐を作成して貰う為に、独り街に出たが直に河野さんと出会した。


珊瑚に、昨日の事は謝ったが御機嫌斜めの為、カオリに任せ別行動だ。


カオリ曰く、俺は女心が解ってない駄目人間らしい。


今迄、独りで居た事の弊害か。


つい思った事を、口にしてしまったんだよ。


「俺は、此処だ。ミリィが機嫌を直してくれると良いんだが・・・」


「ご武運を!」そう言って俺は、帽子を被っていないが挙手の敬礼をする。


「うん。まぁ頑張って、色々と見てくるよ」


そう言って、河野さんは店の中に入って行く。


俺は先程、河野さんから聞いた店を目指す。


「ミラージュスパイダーの糸なら此処さ」と言って、教えて貰ったのが、『アクセサリーショップ・レオパルド』


何か非常に、触れてはイケない感じがするのは、俺の勘違いなのか?


到着し店の看板を見上げると、蜘蛛の糸が描かれ、アクセサリーショップ・レオパルドと書かれている。


此れって、どう考えても前世の映画とか、特撮を知ってる奴だよな?


俺は、そんな事を考えながら店の中に入る。


「いらっしゃい!地獄からの使者、スパイ」


「ちょっと、待った!その先は、ダメだ!」


腰を落とした独特のボーズで、危険な発言をする店員の兄ちゃんを俺は止めた。


この店員の兄ちゃんは、何時もこんな接客態度なのか?


「何故、止める?もしや、魂のソウルメイトか?遂に、この刻が訪れたか!」


やっぱりだよ、そんな気がしてたんだよなと、考えながら普通に話す。


「こんにちは、ミラージュスパイダーの糸を、加工して欲しくて来たんですが」


「ミラージュスパイダーの糸か?良かろう、品物は持ち込みか?無いなら販売もしている。因みに、俺は最強の糸使いだ」


うん?


店員の兄ちゃんが、更におかしな事を言い始めたよ?


「ミラージュスパイダーの糸は、有ります」


「フッ、君は転生者だろう?隠しても分かる!オレでなきゃ、見逃しちゃうね」


「はい、転生者です」


「隠しても無駄さ!そんな気がしていた。今日は、朝から胸騒ぎがして、あれ?あっさりと認めるの?」


「はい、それで加工はして貰えるんですか?」


「あ、はい、出来ます。それで、本当に転生者?」


「そうですよ?因みに、入って来た時の台詞は、特撮ですよね?後、店の名前は正確には、最後にンが付くんじゃ無いですか?」


「・・・やっと、やっと分かってくれる人に、巡り会えた」


咽び泣く店員の兄ちゃんを目の前に、俺は途方に暮れた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ