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異世界転生  作者: MSZ-006
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軍の基地を出た俺達は、街を歩いていた。


そういえば、連絡先とか言ってたな?


街を見ると、魔導通信ショップなる物がある。


「カオリ、電話とかあった方が良いかな?」


「そうね、さっきの件とかもあるから、あったほうが良いかもしれないわね」


「じゃ、電話を見に行くか」


「いらっしゃいませ。魔導通信ショップにようこそ」


お店のお姉さんが、にこやかに挨拶してくる。


「え〜と、電話とかあります?」


「はい、御座います。電話というか魔導通信機ですね」


「どんなのが、ありますか?」


「そうですね、お客様の御利用状況にも依りますが、国内だけで良いというならば、此方なんて如何でしょう?」


そう言われて出されたのは、腕時計だ。


「此方は、腕に着けて頂いて、生体認証を終了すると、通信機器として使用できます。イヤリングやネックレスといったタイプや、指輪型も御座います」


「カオリ、どれが良い?」


「そうねぇ、指輪なんてどう?」


「うん、じゃ指輪型にするか」


「嘘?!本当に、良いの?」


「別に、構わんよ。指輪型を見せて貰えますか?」


と、いう訳で電話?を買いました。


電話というよりも、指輪だね。


で、お互いに通信機器を持っている人で登録すれば、何時でも国内なら通信出来るんだって。


因みに、完全防水。


動力は魔力で、常時魔力充填機能があるから、魔力切れは無い。


便利な世界だ。


その後、店員さんが色々と説明をしてくれるが、カオリに任せて俺は前世の事を思い出す。


前世じゃ契約して電話を使ってたけど、この世界は電話じゃ無くて、魔導通信機だもんな。


似て非なるもので、更に便利だ。


店から出たカオリは、とても御機嫌で偶に立ち止まっては、自分の左手の薬指を見てニヨニヨとしている。


まぁ、喜んでくれてるし良かった。


俺は右手の薬指にしたけど、特に意味は無い。


カオリとは、お互いに登録済みだ。


試しに、使ってみるか?と、起動してみた。


ピーピーピーとカオリの方から、小さな音がしている。


カオリが丁度、指輪を眺めている所だ。


「あれ、リョウ?どうしたの?」


「試しに、使ってみた」


「此れは、側で話してる感じだし、思念波で話すより楽ね!」


「そっか。思念波は分からんが、確かに離れていても直ぐ側で話してるみたいだな」


今のお互いの距離は10メートル程、俺が早足でちょっと距離を取ってみた。


「カオリ、まだ時間があるし何処か寄って行くか?」


まるで、独り言を呟く悲しい人みたいに見えるな。


「そうね、じゃお昼食べに行きましょう?」


俺は、カオリの隣まで来て、話してみる。


「「分かった」」


声が、ダブって聞こえる変な感じ。


「アハハ、隣で使うと変な感じね」


「「そうだな」」そう言って、俺は、通信を切った。


「カオリ、何が良い?」


「そうね、パン屋さんなんてどう?」


少し先に、お洒落なパン屋が見える。


前世の俺は、あんなお洒落なカフェ風のパン屋なんて、行った事は無かったな。


「じゃ、パン屋に行こう」



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