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異世界転生  作者: MSZ-006
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英語の面白い話で、学校の教科書に出て来そうな話あるじゃん?


A:Is this a pen?


B:No, it is an apple.


A:Oh! Sorry. Apple.. it is an apple.


B:Yes, it is an apple.


A:By the way, is it a pen?


B:No! It is an apple!


って、面白い話。


俺は此れの全文を読んだ時に、大爆笑したね。


で、間違いがあると悪いと思って、このノリで一応確認したんだよ?


雄?雌?って、そしたら滅茶苦茶怒られた。


現在、小一時間程正座して、お説教されてます。


「全く、レディに対してのマナーがなっていない」


「はい。本当に、申し訳ありません」


「今後は、気を付けてね」


「はい」


気が付くと、夕暮れ時。


この一件は、大禍時の悪夢と名付けよう。


透明な壁の向こうで、巡回兵が微妙な表情で此方を見ている。


ケッ、見せもんじゃねぇんだよ!


何だ?


犬に説教されてるのが、そんなに面白いか?


面白いって言うか、オカシナ人だと思われたかな?


「所で、おぜうさんの(お嬢さんの)お名前は?」


「名前なんて、無いわよ?だって、私はさっき生まれたばかりだし、だから御主人が付けて?」


おぜうさんに、ツッコミ無しかよ!


ちょっと、しょんぼりしながら考える。


名前か、俺にはネーミングセンスなんて無いんだよね。


いや、待てよ?


「カオリ、カオリでどうかな?」


「カオリね、なかなか素敵な名前ね」


「それから、俺はリョウ。御主人なんて呼び方じゃ無くて、リョウと呼んでくれ」


やっぱり俺の名前なら、最高のパートナーの、あの人の名前じゃ無いと駄目だよね。


カオリが何の抵抗もなく透明な壁の中に入り、一連の流れを視ていた巡回兵に呼び止められる事もなく、徒歩で河野さんの所に戻って来た。


「こんばんは、河野さん居ますか?」


扉が開き、ミリィさんが出迎えてくれる。


「お帰りなさい。リョウ様、そちらは?」


ミリィさんが、カオリを見ながら尋ねて来た。


「実は色々と有りまして、お時間を頂けると、有難いのですが」と、今日あった事を全て話した。


「そうか。で、そちらがカオリ君?」


「はい。河野さん、カオリです」


「ワン!」


「いや、人と話せるって話はしたから、普通に喋ってね?」


「分かったわよ、はじめまして。此れで、良いかしら?」


「ロボットの中には人が入って居るのかと疑問に思う程、話すヤツも居るからね。カオリ君の場合も、不思議じゃ無い。遺跡に関しては、お手柄だね。罪になるどころか、賞与もんだよ。君はまだ、ギルドで遺跡発掘に関する情報を、インプットしていないだろう?」


あれ、心配して損したのか?


「そもそも、新しい遺跡を探していて、懸賞金まで出てる位さ、遺跡を作動させたとなれば尚更だね。カオリ君は、君が面倒を見るって事で良いんだね?なら後の事は、此方でやっておくよ」


「有難う御座います。お願いします」


挨拶して部屋を出たら、ホッとして腹減ったな、飯食うか。


「カオリは、飯食えるの?」


「えぇ、問題無く食べれるわよ?特に、好き嫌いも無いし」


「そっか、じゃ食堂に行こうか」


大分遅くなってしまったが、食堂は24時間営業で、交代勤務や夜中に帰って来た人が利用するそうだ。


食堂に着くと、朝より混んでは無いが席は埋まっている。


2人掛けの席に着き、2人(2人?)で、ディスプレイを眺める。


遅いから、軽めの物にしようかな?なんて考えていると、カオリが「遅くに食べると、肥るのよね〜」等と言っている。


食堂の席は、河野さんの部屋と同じで座る存在に合わせて、高さを変えてくれる。


「ちょっと、お花を摘みに行ってくるわ」


そう言って、カオリが席を離れた。


カオリが帰って来てから、注文しようと考えていると「お待たせ〜」と、垂れ犬耳に垂れ目で犬尻尾、服装は俺と似た感じの獣人族の女の子が席に着いた。


「申し訳無い、席を間違えている様だが?」


「なに言ってるのよ?リョウ」


あれ?


この人、何で俺の名前を知ってるの?


何処かで、自己紹介したっけ?


「何よ?人の顔をジッと見つめて、そんなに可愛い?」


「いや、君が可愛いのは認めるけど、何処かで会ったかな?」


「アハハ!リョウったら正直なんだから、遺跡で出会ってから、ずっと一緒でしょう?」


「もしかして、カオリか?」


「そうよ?」


マジか?!


滅茶苦茶、可愛い女の子なんだけど?


でも声は確かに、犬ロボットのカオリの声だった。



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