表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生  作者: MSZ-006
13/50

13


やって参りました、冒険者ギルド。


やっぱり、冒険者ギルドって言うと酒場風の所で、異世界テンプレの新人に絡んでくる冒険者とかだよね!


で、ソイツをカッコよく返り討ちにして、噂の新人とかになっちゃう。


・・・あれ?


此処、市役所かな?


若しくは、ハローワーク?


何か、そんな感じの場所なんだけど?


ミリィさん、間違えちゃった?


いやだなぁ、ミリィさんてばオッチョコチョイなんだから、まぁ其処が可愛いけどね。


「リョウ様、冒険者ギルドに着きましたよ?」


「はい?あの、市役所?ハローワーク?あれ?」


どうやら、この世界の冒険者ギルドは此処らしい。


「では、窓口で登録しましょう」


異世界テンプレの新人イビリとか、ソイツを返り討ちにするとか、俺の夢は泡沫に消えた。


儚いって、人の夢って書くよね。


窓口で冒険者登録する際に、名前と種族及び年齢を登録する。


年齢は0歳、でも大人。


見た目は大人、中身は子供!


新人冒険者、リョウ誕生!


心の中で、一人寂しく呟いてみる。


しかし、まだだ、まだ終わらんよ!


次に、適正検査を受けた。


適正検査で何が出来るのか、何が得意なのかを調べるらしい。


腰程の高さの柱に手を置いて、掌をスキャンされる。


俺の結果は、戦闘能力が高い為、討伐を主体とした冒険者として登録された。


そして、採取物の情報、討伐するモンスターの情報が頭の中に入って来る。


能力の高さで、冒険者の資質を判断する。


例えば、モンスターを調教する能力が高ければ、モンスターテイマー。


探索能力が高ければ、斥候や罠解除、遺跡発掘専門の冒険者。


魔力が高く、魔法に秀でているならば、魔法使いやヒーラー。


人によって、能力の高さが変わるので、複数の資質を持つ冒険者も居る。


だからと言って、気に入らないならば、無理に従う事も無い。


努力次第では、他の能力が伸びる事もある。


向き不向きは、当然あるがね。


ギルド内に学校があって、其処で様々な技術を習得する事も可能らしい。


学校は無料で、長くても一週間程度との事。


俺は今の処、通う気は無い。


早く、金を稼ぎたい。


俺の新たな夢を、買うんだ。


冒険者ギルドとは言っても、薬草や毒草採取の常設依頼以外は、特に依頼が有る訳じゃ無く、冒険者として登録しておき、モンスターを倒せば報酬を貰えたり、遺跡発掘で成果を出せば報酬が貰えたりと、異世界転生系のギルドとはちょっと違う。


後は、国際紛争に参加してギルドから、報酬を貰うなんてのもある。


まるで、傭兵みたいだな。


ギルドを副業に、他の仕事をするなんて人も居たりする。


ダブルワークで、何方に重きを置くかは個人次第だ。


俺は取り敢えず、施設の外でモンスター狩りをする事にした。


ミリィさんに頼んで、施設の外に連れて行って貰う。


外から見る施設は、巨大で透明な壁と街の風景だった。


この壁が球状に施設を覆っているそうで、人が触れても何の抵抗も無くすり抜けられる。


但し、登録されたモンスター以外は一切、遮断されて通れない。


「外は、こんな風になっていたんですね」


「はい、未登録モンスター以外は出入り自由です。しかし、無警戒と言う訳では無く、巡回の兵士は配置しております」


なる程ね。


一応、警戒はしてる訳か。


「よし、探索しますか」


俺は、辺りを見回してモンスターを探す。


広い草原で、遠くに山が見える。


反対側には、湖もあるらしい。


草叢を覗くと、薬草が生えている。


折角なので薬草を採取していると、ブブォ〜と遠くから音が聞こえる。


音の方を見ると、馬鹿でかい猪が此方に突っ走って来る。


ジャイアントボアだ。


食肉になるし、皮や牙等はギルドで引き取ってくれる。


良い獲物だ。


俺は、腰のルシファーを抜いて両手で構える。


結構、速いな。


チュンと、一発だけ発砲する。


その直後、俺の脇を猛スピードで、巨体が転がって行く。


初めての獲物だ。


眉間に穴を穿たれた猪を次元収納に仕舞うが、残念な事に次元収納が一杯一杯の状態になってしまった。


俺の初仕事は、此れで終了となった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ