世界を越えてのお引越し6
市場を抜けると噴水があり、少し大きな建物や時計台などもあった。
この辺りが街の中心部かな。
様々なお店が建ち並んでいるのが見える。
木造や石造りの家があり、可愛いお花が咲いている広場もある。
子供達が笑いながら走って遊んでいる。
のどかで住みやすそうなところだ。
携帯を手にシーナくんの案内を聞きながら見て回る。
「ふぅ」
噴水の縁に座って休憩。
あの後八百屋さんのご夫婦は体格のいい男性がリビーさん、ふくよかな女性はラッカさんと紹介してくれた。
リビーさんやまわりのお客さん達にも野菜や果物をいただいてしまった。
気を使わせてしまったな。
優しい人達に今度お礼を伝えよう。
ズッシリ嬉しい重さだ。
エコバッグを広げたら「なんだいそれは!?」とびっくりしていた。
こっちからしてみたら魔法が「なんだいそれは!?」なのにね。
「皆様とてもいい方ばかりでしたね」
携帯からシーナくんの声がする。
「そうだね。安心したよ」
気持ちがいいさわやかな風が吹く。
「綺麗な青空ー」
この世界のこの場所、好きになれそうだな。
* * * * *
家に戻り野菜達を検索してみる。
名前や調理法も分かり
「便利!」
そして異世界初の食べ物は美味しかった。
生活費に関しても今までの貯金をこちらの世界の通貨に変換して使えるようにしてくれ、天界から慰謝料的なものも出るらしい。
衣食住が保障され更に安心したのもあり、その夜はぐっすり眠る事ができた。
次の日の朝食は元々冷蔵庫に入っていた物と異世界野菜のコラボ飯。
料理は好きなので献立を考えるのも楽しい。
洗濯機も使えるから朝からガンガンまわしてる。
お天気もいいし、洗濯日和!
さて!ごはんもできた!
「いただきます!うん!美味しい!」
その後テレビをつけると
「相川様、おはようございます。昨日はよく眠れましたか?」
今日もシーナくんに心配そうに訪ねられた。
「うん、大丈夫だよ。いろいろありがとう。あと、最初の日はすごく怒っちゃってごめんね」
「いえ!そんな!当然の事です!!これからも何でもおっしゃってください!!修行を積んでもっとお力になれるように頑張ります!!」
シーナくんは力強く言ってくれた。
たくさんのお話の中からお読みいただき
ありがとうございます!
初作品です。
完結まで頑張ります!
よろしくお願いいたします!