サングラスをかけた男
プリンセス:
「ケン、あなた一体いくつ遺体用の穴を
掘ったの?あなたのせいで、たくさんの
罪もない人々がZの犠牲になったのよ?」
ケン・アキレス:
「俺のせい?俺は、人殺しなんかしてないだろ!
そんな言い方はやめろよ。俺は、あくまでも
依頼されて土を掘ってやっただけだろ?」
プリンセス:
「あなたの掘った墓に、一方的に連れ去られて
臓器を抜かれて亡くなった方々が、どれほど
恨みながら眠っていると思ってるの?」
ケン・アキレス:
「臓器?何だよそれは?俺は何一つ殺人に
関わっちゃいない!良いか?俺にも
我慢の限界ってのがあるんだ。これ以上、
俺が昔掘った穴で誰が殺され、誰が臓器を
抜き取られて亡くなっていようが、俺の
責任にするな!次に同じことを言ったら
俺はこの仕事から降りて、今すぐここを
出るからな!」
プリンセス:
「ごめんなさい。言いすぎたわね・・・
この所有地では、天然水だけではではなくて
裏では、臓器のピストン輸送が行われていた
のよ?この敷地の下にある秘密基地で・・・
あなた、悔しくない?許せなくないの?
ごめんなさいねケン、あなたのせいでは
ないもの。私もどうかしてるわね、許して」
プリンセスは、歩きながら、そう弁明して
涙を流していた。この女は、俺に説教をしながら
泣くんだ?・・・
俺だって、土を掘る仕事をバイト感覚でした
ことで、この女から人殺し扱いされるのは
まっぴらだ。だが、この女の気持ちも分から
なくもない。いや、プリンセスの言うとおりだ
自国の人間を殺され、臓器を一方的に売り
さばかれたら、たまったもんじゃない
許せるわけがないじゃないか?ここは、
ひとまず、この女に謝罪しておこう・・・
ケン・アキレス:
「プリンセス、俺も謝るよ。すまなかった。
怒って悪かった。俺もどうかしてたよ」
プリンセス:
「気にしないで。あなたに対してじゃないの。
犠牲者に対して泣いただけよ・・・
さあ、あそこよ。小屋が見えるでしょ?
あそこに敵国の仲間が待ってるわ。
裏の依頼内容をあなたに教えるためよ」
森林の前方に、小さな小屋が見える
あの小屋の中に、敵国の関係者が私に
真の依頼を教えるために待っているらしい
敵国の真の目的とは何なんだろうか・・・
私とプリンセスは、ようやく待ち合わせ場所の
小屋の前に到着した
プリンセス:
「ケン、着いたわ。さあ、中へ入りましょう」
プリンセスは、小屋のドアを開けた
どうやら鍵はかかっていないようだ
小屋の中に 人が立っている・・・
サングラスをかけて 鼻の下にヒゲを生やした
初老の男だ・・・
誰だ? サングラスとヒゲでは、顔が分からない
こいつは、一体、誰だ?
サングラスの男:
「ウ・・・ウ・チウ・ステ・ション・・へ」
ケン・アキレス:
「え?・・・」
サングラスの男:
「ウチュウ・ステーションへ・ヨウコソ!」
ケン・アキレス:
「プリンセス、この人、何て言ったんだ?」
プリンセス:
「聞こえなかった?この地下基地の暗号よ
もう一回、言ってあげて!」
サングラスの男は、プリンセスの言葉に
うなずいてから、ニヤッと笑みを浮かべた
そして ハッキリと 私に こう言った
サングラスの男:
「宇宙ステーションへようこそ!」
・・・
・・・
・・・




