Z(F)の記憶 缶ビールとショパンを聴きながら
大変な1日だった。私は依頼人たちの話にさすがに
まいっていた。久しぶりに酒を買いに行き、部屋で缶ビールを飲んだ。それから私は、ショパンの別れの曲を聴いた。ビールにショパン?全く似合わない組み合わせだが、私は手っ取り早く空想の世界に逃げ込みたかったのである。
指揮官Z・・・ 過去の依頼人F・・・
覇権戦争・・・敵国上級指揮官Z・・・
苦学生・・・ 飲食店かけ持ち男F・・・
Z=F ? Z≠F ? Z=F ? Z≠F ?
写真の顔がFに似ていた。そんなことを言わなきゃ
良かった・・・失敗しちまった。無意識につぶやいてしまった。気のせいかもしれない。あるいは別人だってことも当然、可能性としてあるのに。
俺としたことが・・・。
それにしても、なぜ俺なんだ?
3万人⇄ある人物 人質交換 連行 引渡し役
敵国準国民待遇? いらないだろ、そんなもの!
まずいことに巻き込まれてしまった・・・
Fは、どんな人物だっただろう
Zの偽名? 資料が残っているはずだ・・・
私は、2本目の缶ビールを飲んでいる途中で
あまりに疲れていたのか、そのままウトウト
眠り込んだ。




