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異世界?まぁどうでもいい…強ければ問題無いのだが




「あいた!」


「いて!」


「チョッとぉ!」


「グボ!」



俺はノーワンアトライトのメンバーを蹴り起こす。全く危機意識の無い奴らだ。ここに強力なレイドボスが現れたらどうするんだ?


俺「よし、起きたな!取り急ぎ、サ1シ3ス5セ4ソ8、基準は太陽方向だ。」


え~?とか言いながらクラメンがノソノソ配置に着く。




スド「サド?だよな…ちょっといいか?」


俺「なんだ。」


スド「悪いが、状況が把握出来ない。多分他のメンバーも同じだと思うんだ。」



確かにシドもセドもソドも、自分の身体や装備を見たり落ち着かない様子だ。普通は放っておくのだろうが、俺はクラメンには甘い。




俺「状況から見て異世界転生だろう。ここがSS(ソリッド・サバイバー)の中か、それとも未知の世界かはまだ不明だがな。」


シド「あ、私それ解る!「○ATE」って自衛隊の中でも凄く人気有ったし。」


俺「それは転生じゃない。現実の延長に異世界が出現したパターンだ。」


セド「ひょっとして「オ○ロ」や「転○ラ」?」


俺「そうだ。先ず俺達は顔も身体もSSのキャラになっている。まぁ…年齢はリセットされたらしいが、転生だ。」


俺「で、未知の場所にいる。だから異世界転生。説明終わり。」




スド「いや…いやいや、説明終わりって早くね?俺達これからどうすんの?元の世界には戻れたりしないの?」


俺「先ずは生き延びてからだ。」



俺はクラメンに、SSの世界ならレイドボスに出くわす可能性がある事、そうでなくとも凶悪な獣に出会う可能性がある事を伝える。



俺「だから早急に俺達の能力確認をする必要がある。俺達はSSの技やスキルを使えるのか、武器や防具類にはSS同様の効果が有るのか、等をだ。」


皆理解してくれたようだ。




俺「先ずはインベントリが使えるか確認してくれ…俺は使えるようだ。中身はいつも通り、製作用交換装備なんかも丸々あるな。」


スド「どうなってんだ一体…。空間が意図するだけで開くなんて。俺も同じ様なもんだ。物防重視装備や杖の換えが入ってる。」


皆似たようなものだった。街で製作や売買に有利な装備や状況に応じての使い分け武具等、常備品はそのままだと言う。



俺「ステータス確認は出来るか?俺は出来ない。」


SS環境内ならステータスを見れるインターフェースが有る筈だ。それが開かないという事はSS外の可能性が高くなったな。




攻撃と防御の確認が必要だが、俺達は回復や異常耐性、能力アップ等のアクセを最大限身に付けている。クラメンにそれらを外させた。




俺「では攻撃と防御の確認。ソド、その片手剣で…そこの草を切ってみてくれないか?」


ソドはツパッ!と草を斬って見せる。

段々硬く大きい物を切らせ、10cm程の木まで切らせて止める。



俺「セド、弓だ。あれを射ってみてくれ。」


10、50、100m程で止めさせる。指定した木の真ん中に正確に刺さっている。矢は回収した。



その後シドは短剣、俺は大剣と杖、スドは杖でそこらの木や草を切ったり叩いたりする。




俺「シド、威力や正確性どう思う?」


シド「皆とんでもないと思う。大して集中してない弱攻撃でこれでしょ?後は本気出した時の破壊力を見たいね。」




大音が出る可能性が高い中・強攻撃やスキルは後回しだ。回復と防御魔法を試そう。



ズバッ!

シド「プッギャーッ!? な、何を…。」


俺「叫ぶな。回復を試してくれ。」


(トワクナヒン!)

シド「また無茶な…あ…治っていく。」


予想はしていたが魔法が使える。味方に対する攻撃も出来るし、ヒャッハー認定で名前が赤色に表示されるとかも無い。よし。



俺「今度は防御魔法だスド!セドはスドに弓を…放て!」


(サィハイキュイ!)

スド「ッギャー!ちょっと刺さった!。」


(メルグユミフォ!)

俺「続けて魔法防御だスド! お、火球が出るな。」


(サィマイキュイ!)

スド「ッチーッ!? 熱い!ちょっと待って!」



俺「更には復活魔法だスド!じゃあシド!セド!ソド!皆でソドを囲んで構え…」


シド「ちょい待ち!リザってこのメンツだとスドしかスキル無かった様な…。」


セド「大丈夫!スクロール有るから試しておこうよ!」



(トワクナヒン!)(トワクナヒン!)キラキラ…。

ソド「お願い!? なんか他の生き物で試そうよ!ね?危ないしさぁ!」


俺「仕方ない…スドも心の準備だって有るだろうしな。」



スド「ほっ…。」



俺「今だ!」


ズゴ! ドスッ!ボワッ!

スド「ッギャ~~~~~!? ォオッフゥ…。」



ツンツン

俺「本当に死んだな。この程度の攻撃で『ゴキブリ』スドが死ぬなんて…余程俺達はレベルが低いと結論せざるを得ない。」


ソド「それでも結構力を入れたぞ?なぜか強攻撃だったのは間違いない。」


シド「うわ!サドの魔法で少し焦げて…なんかお腹減ってきたね。セド…何してんの?」


カキカキ

セド「ん?額に『第三の目』を描いてんの。スドこないだレイド中にエンチャント切らしたから、オシオキね。」




サド・シド・セド・ソド「ブッ!? ゲラゲラゲラゲラゲラ!」


俺「セド、良いペンだな。魔力で描けるって目印とかに幾らでも使えていいよなぁ!」


セド「でっしょ~~?ほら、去年の福袋から出たの。」


シド「あ~! お…俺も持ってた…カキカキ…瞼に目を…と。」



ソド「クックックッ!…ハートの目に星って…。」


サド・シド・セド・ソド「ヒーッ!ゲラゲラゲラゲラゲラ!」




セド「じゃあそろそろスク使うね…。」


俺「待て。上級は万一の時だ。こっちを使ってくれ。ポーションも飲ませて回復確認したい。」


セド「あいよ。うわ!これHP1だけ回復するマジハン(最初)の町のお使いクエで貰える奴…。」



(サィメイション!)キラキラキラ…。

スド「ブッ!…ハァハァハァ…何が…痛たたたた。」


俺「大丈夫かスド…心配したぞ!これを飲むんだ。」


ゴキュゴキュゴキュ…。キラキラ…。

スド「ふぅ~!お、痛みも引いたし…完治してる!凄いなこのポーション。」



今スドが飲んだのは最下級ポーションだ。

幾らスドが自他共に回復に優れた特性と言っても、効きすぎる。大体ソドの斬撃で、紙魔法職のスドがバラバラになっていない時点でおかしいんだ。


俺の大剣もクラメンの武器もSS(ソリッド・サバイバー)のSSS装備なんだよな。


そんで元のスドは一撃なら、バラバラになってもクリティカル回避でHP1だけ残る…ゴキブリ呼ばわりはそこから来ている。



俺「今の俺らのステは大体解った。シド、現実的なサバイバルのキャンプは詳しいだろう?お前が指揮を取ってキャンプを設置してくれ。」


シド「ラジャ!」


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