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ケガれモノ  作者: 文鳥
第一章ー始まりー
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始まり

 こんにちは、こんばんは。どうも失踪癖のあるで有名()な文鳥です。うわぁぁぁああ新作思いつかねぇ!! ってことでもうこれまでと全然違うの書いちゃいます。今回のは一応あらすじとかもう全部決めてます。でも、私のことだから脱線すると思います。もう荒野を走り出すと思いますが、応援お願いします。


「殺せ!! ケガれモノがでたぞ!!」


 街は、一時騒然とした。ケガれモノ、要約してしまえば異形の子が生まれたから。背中には肉が隆起した羽が生え、手が三本で左右非対称ないびつな顔。

 その子はゆらりと立ち上がり、にたぁと笑い、こう言い放った。


「虐げられし時代は終わりだ、貴様らに地獄への片道切符を贈ろう。」


 赤い滲みだけが残った後に産声が聞こえる。無数の怨嗟の声が。



 ところ変わって、深い森の中。人知れず暮らす者たちがいた。

 彼らは森の賢者と呼ばれ、森と生き、森に死ぬ。

 

 「西の空が赤く染まっている始まりの時だ、我々は使命を果たさねばならぬ。」


 低くしゃがれた男性の声に賢者たちは小さくうなずいた。 

 森は素知らぬように静まり返り、湖畔は波一つない。


 外套を羽織り、それぞれ成人時に族長より渡されるハライを被る。

 

「待ってよ父ちゃん!! 俺だって戦える。」


 真剣な面持ちで少年は偉丈夫な男性に詰め寄った。その顔は焼きただれ、この世のものとは思えない。


「お前はまだハライを授かってないだろう? ソトのものに素顔を見られるわけにはいかないのだ。」


 刀を抜き放ち、西の空に掲げた。


「私は絶対に帰ってくる、心配するな。」


 と、少年を見ることなく背中をたたいた。大きく張り上げられた声が森に消えていった。

 

「ずりぃよ、父ちゃん......。」


 剣をかしゃんと、鞘に収めると程なくして森の中から、四つ足の怪物が現れた。


「行くぞ、クロクモ。」


 猿のように毛深い太い四肢を持った化け物はがじゃがじゃと鳴くと、丸い胴体をおろし、その背に男を乗せた。


「絶対かえって来いよ!! 父ちゃん!!」


 その化け物と男は森の中に消えていった。


 

 異形を連れた大群は、森を駆ける。木々を縫うように滑らかに。

 翼の生えたもの、しっぽの生えたもの様々であるが共通なのは顔と胴体がくっついているということ。鋭い牙を持っていること。


 夕日に赤く染まった街についた。その様子は不気味なほどに美しかった。

 街からはこの世のものとは思えない声が聞こえる。


 「ガガぅえ、うぁいだ」


 人間を適当に丸めただんごのようなものが、不気味な声をあげながらずるずるとこちらに向かってくる。それに異形が制御を失ったように群がる。


「おい!!とまれハヤブサ!!」


 男たちの怒声が聞こえる中グチャグチャと異形はそれを喰らう。男たちはそれを乗り捨て急いで逃げる。


「ブァイビぐ」


 そう、肉塊がうめいたと思うと黒い粉塵がそれから噴出され、異形たちの目は光を失っていった。


「くそっ!!クビナ共が全滅しちまった。まだケガれモノは残ってるってのに!!こんなことはこれまでなかったぞ!!」


 建物のうえからにたぁとこちらを見ている顔がある。


「ぐぎゃぎゃぎゃぎゃはがはが!!!!!」


 と、光を失った顔がこちらを見て叫んだ。


「まずい!!逃げるぞ!!」


 しかし、遅かった。周りは複数の大小のいびつな肉塊に囲まれ、圧倒的なほどの腐臭に包まれた。


「ここまでか、シズメ、ごめんな......」

 

 醜悪な肉塊たちは肉塊を妙な音を上げながら伸ばしていき、抵抗しようと切り飛ばす男たちの勢いを超え首をひねり、四肢をもぎ、ねはねはと妙な笑い声をあげながら蹂躙していった。その様子は砂場で遊ぶ子らのように無邪気。


 彼らが散ったそのあとには、ハライと夕日で鈍く赤く光る剣のみが残った。


 


 





 



 

 




 いかがでしたか? とりあえず考えがまとまったら休日に書いていくスタイルで行こうと思います。なので不定期更新です。

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