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ようこそ、飛娘コレクターの司令官……代理! 作者:時井 人紀

第三章『北西空域を制圧せよ』

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確認作業1


 大苦戦した一空域四面もようやく解放し、次は北西空域の解放を目指すことになる。

 ここの四面は『北西空域に現れた敵母鳥を迎撃せよ!』、つまり、うちの飛娘を壊滅寸前までに追い込んだ母鳥小型級が守る空域だ。

 司令官が最初にぶつかる壁とも言われている。

 レベルも上がり経験も積んではいるが、やはり、母鳥級がいない現状、相当の苦戦は覚悟しなくてはならない。

 防衛戦の時のように、偵察機を大量に消費する作戦は使えないしな。

 で、俺と山雲雀は一旦、いろんなことについてまとめることにした。

 戦闘についてもそうだが、この世界についても、だ。

 現実やゲーム、漫画で経験した内容を共有する事で、今後、どんなことがあっても対応できるようにするためだ。





 まずは今の世界について、だ。
 このゲームでは太平洋にあったとされる幻の大陸、ムー大陸がある世界線を舞台にしている。

 当時、世界屈指の先進国であったムー大陸のムー王国は地殻変動のため、滅亡の危機にあった。

 本来であれば、世界に向けて助けを()うべき所だが、誇り高き国王はそれを良しとせず、あろう事か他国の土地を奪いにかかった。

 それを防ぐのがユーラシア大陸の極東の国、日の本、詰まるところの日本である。

 日の本は鳥の名を冠する飛空機戦艦、略して機艦で激しく応戦し、多くの犠牲を出すものの、何とか退かせることに成功した。

 そして現在、祟り神との戦いはそれになぞるように繰り広げられているのだった。



 ……まあ細かい時代背景はさて置き、要するに、太平洋に浮かぶ空城(そらしろ)に出向き、敵を殲滅することを最終目的としている。

 また、それぞれの地名の読み方も肥前や肥後など古い物が使用され、長崎県とか熊本県なんてものはインターネットで検索しても出てこない。

 そもそも国名から、日本(にっぽん)ではなく、日の本(ひのもと)なのである。

 だから、戦いが終わった後に困るのは飛娘だけではなく、俺もなのだ。

 このまま、仮に帰れなくなった場合の事を考えて、その辺りの勉強をして置かなくてはならないなぁ~



 次に敵である祟り神について。

 敵は飛娘と同じ空を飛ぶ戦艦、機艦だ。

 なので、飛娘と同じく、小鳥級、中鳥級、大鳥級などの呼び方で機艦種を分ける。

 低レベルなものはグロテスクな化け物だが、高レベル――選良(せんりょう)特級持ちは飛娘と同じく人の、さらに言うなら女性の容姿の者が多い。

 中には片言ながら言葉を発する者もいるので、祟り神という名前も含めて、”墜落した飛娘”説を唱える人も多い。

 ほかにも、過去の戦いで相手方だった機艦ではないかとか、宇宙からの侵略者ではないかとか、色々な説があり、それを元にした同人誌も沢山作られている。

 その辺り運営は”どちらととっても言い”というスタンスを取っていたし、多分、同人で人気を維持している以上、それが正解だと俺は思っている。

 ただし、それはゲームの話で金満基地物語(現実)では どのようなスタンスなのかはかなり大きい。

 とはいえ、現段階ではそれを知る術がないので保留とする。





 次は飛娘の種類、機艦種についてだ。

 山雲雀達、小鳥級は小回りが利くタイプだ。

 燃費が良く、治療する時に使用する資源も少ないから、連続して出撃する局面では極力使用したいところだ。

 小鳥級でしか装備が出来ない武器もあり、また、彼女たち以外の機鑑種に出撃制限がされている空域があるので、弱いからといってレベリングを怠ると痛い目に遭う。

 見た目は高校生以下の少女で、ヒドい子になるとどう見ても小学生な子もいる。

 小鳥級好きと言うとロリを連想されるのはそれが所以(ゆえん)だ。

 因みに、俺の嫁娘である山雲雀は中、高校生ぐらいの見た目だ。

 だから、ロリではないと強く主張したい。

 JK好きもロリでは? と言われると返す言葉がなかったりもするけど……。



 白梟達、中鳥級は超加速が売りだ。

 また、防御力、攻撃力もそこそこありながらも、小回りも利くという利点からか、旗機艦を務める事の多い機艦だ。

 中心に立つべきものが、鈍足だったり、紙装甲だったりするわけには行かないもんなぁ。

 見た目は高校生(上級生)だというのが一般的意見だ。



 大鳥級は超加速が出来なかったり、小回りも利かなかったりするが、防御力、攻撃力共に中鳥級の上位互換にあたる。

 また、中鳥級とまではさすがに行かないが、速度もそこそこあるので、超大鳥級が使えないような空域で活躍する。

 見た目は大学生から社会人ぐらいになる。



 超大鳥級は砲撃の威力に特化した機艦種だ。

 速度は遅いが、防御力、攻撃力共に他を圧倒する。

 燃費が悪すぎるので、たっくん(元の)基地では使用を躊躇することがあったが、金満基地(ここ)ならその心配もないな。

 見た目は大鳥級と変わらないが、基本、大鳥級(彼女)たちより大きい。



 母鳥小型級は戦闘機を艦載できる機艦種だ。

 飛行速度はそこそこ速いものの、防御力が紙なのが玉に傷だ。

 高速移動が必要で、かつ、戦闘機を使用する必要がある場合は、彼女たちの出番になる。

 見た目は中には中学高校生ぐらいの子も混じっているが、基本的には大学生ぐらいだ。



 母鳥級は母鳥小型級より大量の戦闘機を艦載できる機艦種だ。

 飛行速度は超大鳥級レベルに遅いが、戦闘機の数で押し切りたい場合は彼女たちを選ぶ。

 見た目は大鳥級と同じく、大学生から社会人ぐらいだ。



 その他、ミサイル専用機艦や超高空専用機艦等、特殊機艦と呼ばれる子もいるが、まあ、今は割愛しよう。





 次に、飛娘の作成についてだ。

 初期機艦を省けば、作成するのに三パターンある。

 一つは、飛娘を生む機羽を作成する。

 一つは、敵がドロップする機羽を持ち帰る。

 最後は特定の任務をこなし、大本営から貰う。

 これは、ゲーム、漫画ともに同じ設定だ。

 ただし、漫画には一つ縛りがある。



 同一機艦は一つの基地内に何名も作られない、だ。



 ゲームだと例えば山雲雀を何人も作成することは可能だ。

 同一機艦隊には一人しか選ぶことは出来ないが、やろうと思えば百人以上の山雲雀を育てることも出来る。

 まあ、それは極端な例だが、例えば、出撃と基地防衛の両面作戦の時に、出撃している飛娘は使えなくなる。

 そんな場合でも、同じ飛娘を双方に使用したい場合は、二隻を育てておけば、使える。

 ただ、金満基地物語(漫画)だと、そういうやり方は出来ない。

 一つの基地で山雲雀は一人しか着任できない。

 仮に、山雲雀の機羽がドロップしても、そこからもう一人の山雲雀が生まれることはないのだ。

 ただ、実際にそのような描写はなかったが、墜落、死亡をした飛娘は、新たに生まれてくる。

 そう、新たに、だ。

 生まれ変わりではない。

 仮に山雲雀が死んで、新たなる機羽から生まれてくる山雲雀は元の記憶の無い、全くの別人である。

 当然レベルも一レベルからだ。

 だから、絶対に落とすわけには行かない。

 ただし、別の基地には同一の――例えば山雲雀は着任している。

 漫画の描写には黄鶺鴒(キセキレイ)の会というネットのコミュニティーについて話してる描写があった。

 各基地の司令官についてグチっているとか、なんとか。

 ……極力、グチられないように注意しよう。





「琉球燕のコミュニティーでは、すでに有名人になってそうね、あなた」

「……否定できんな。
 とはいえ、山雲雀のコミュニティーで変な噂が立たなければ、俺は良いよ」

 たっくん基地の存在は確認出来ないので、”うちの”山雲雀に悪い噂が聞かれる事はないだろうけど、まあ一応な。

「さぁ、それはあなたの態度次第で、ねえ?」

「おい!?」

「ぜんぜん関係ない話なんだけど、なんか肩が凝ったわ。
 誰か、()んでくれないかしら」

「お、お前って奴は……。
 はぁ~肩ぐらい揉ませていただきますよ、秘書機艦様」

 俺はため息を吐き出しながら立ち上がると、山雲雀の後ろに回った。

 そして、長い髪を右から前に束ねてスタンバイしている山雲雀の両肩に手を置く。

 ……小さい。

 手の大きな金満司令官である俺だと、手が余ってしまって地味にやりにくい。

 それに、彼女のすぐ後ろに立つとシャンプーの香りが鼻をくすぐり、なんだか落ち着かない。

「もうちょっと、気持ちを込めて!」

「……はい、お嬢様」

 親指に少し強めに力を込めると、痛気持ちいいのか、喘ぐような声を色っぽい声を上げる。

 しかも、一揉み一揉みする度に、大きくはないがきちんと強調された胸が揺れるので……なんだか……。

「はい!
 お(しま)い!」

 俺はぱっと手を離すと、さささっと席に座る。

「ええ!?
 ちょっと、折角良いところだったのにぃ~」

と山雲雀は不満げだが、これ以上は色々大変なのだ、特に下の方が。

 それに、よくよく考えたら、噂になっても金満司令官として、だ。

 仮にたっくん基地の山雲雀が噂を聞きつけた所でどうでもいい。

「そもそも、そんなことをやってる場合じゃないだろう!
 次行くぞ、次!」





 先ほどの続き。

 これは漫画には出ていないが、新任司令官用の資料に書かれていたことだ。

 そこには、他の基地に着任した飛娘を自分の所に移籍させる場合について書かれている。

 例えば、金満基地(うち)に未着任の大鷲(オオワシ)をうちに移籍することは出来る。

 ただし、既に着任している山雲雀をもう一人移籍させることは禁止されている。

 なんでも、テスト的に試した所、生活する分には特に問題なかったそうだが、一人が機羽を装備した瞬間、もう一人が失神してしまったそうだ。

 機羽を装備した時に魂の存在が強く出てしまい、もう一人の同一の魂が拒絶反応を起こしてしまったのではないか、と書かれていた。

 そんなんでは運用なんて出来ない。

 下手をしたら、意識が戻らないかもしれないんだ。

 そりゃあ、禁止になるわな。
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読んで頂き、ありがとうございます!^^
評価感想など頂けると、これからの執筆活動の糧になります。
気が向いたらで構いませんので、よろしくお願いします。><

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