7話 沖縄攻略
憎しみに暮れていく中、とうとう俺の状況報告の時がきた。
俺は支部代表に威圧を与えるような目で発言を開始する。
「では、近畿支部の状況報告と、今後の作戦遂行について俺から話させてもらう」
そう俺が言うと、代表支部の者たちの表情は険しくなり、緊張感が走った。
場に沈黙が走る……。
その沈黙を解いたのは、俺だった。
「先月のムクロ討伐数は180体、屍を5体発見。これを俺が駆逐しといた。あと、現在東の状況がわからないため、来月に派遣スパイを送るつもりでいる。把握しておいてくれ」
派遣スパイの件についてか天童が挙手をした。
「行く人は決まってんの?」
「まだ決まってはいないが、あまり目立たない奴が好ましい。少なくとも、支部代表が行くことはありえないだろう」
そう言うと、天童は満足したのか銃のメンテナンスを再開した。
「話を戻そう。次は沖縄攻略の件だ」
その言葉を口にした瞬間、エリートたちは俺の方に視線を向ける。
沖縄攻略が口にされたということは、地方支部たちが集まる最重要作戦が始まるということにあたる。
「作戦遂行の日程は再来週の木曜の夜7時だ。部隊編成は後日説明する。この作戦の大きな目的は嘉手納周辺の死屍を駆逐することと、沖縄を統一させることだ。あくまでムクロを多く駆逐するのではないので、無茶はしないこと」
そして俺はこの言葉に威圧を込めて言う。
「まあ、強ければ死なないけどな」
だが、彼らは聞く意欲もなく、興味なさそうに聞いていた。
「いつも聞くからその言葉もう飽きたわ。つか死なねぇし」
いっつも俺が名言ぽく言ってるのにも関わらず誰も関心がない。これっぽっちも。うん、そろそろ泣くよ?
だが、泣いている暇もなく、そして、会議の時間ももう迫ってきているのであった。
俺はその会議に終止符を打った。
「以上を持って会議を終了する。解散」
会議が終わると一斉に帰りだし、なんと10秒でこの会議室が俺のみになった。
ーーこいつら、常識知らなすぎだろ。
届くはずのないつぶやきは、俺の心にまた帰ってきたのであった。
続く…笑
あろは。
黒服です。
アドバと感想お待ちしてますん。
次回もお楽しみに!