中央会議
桐生 識矢=きりゆう しきや
会議室に到着すると、そこには各支部の代表が席に着席していた。
だが、まだ空いている席が1つあった。
「一同は着席したか?」
そう俺が言うと、暁が言った。
「いや、まだあの銃マニアが来てないけど、もう始めたら?あんなリア銃なんて、銃弾当たって死ねばいいのに」
ーー本音が飛んでるぞ、抑えろ。
だが、待っている暇もない、俺は先に会議をはじめることにした。
「それでは第7回レジスタンス中央会議を始める」
「まずは各支部の状況報告から、まずは九州支部、よろしく」
そして、暁が立ち上がって、報告を開始する。
「九州支部の先月のムクロ駆逐数は38体。先月より10体減少しています」
そう暁が言うと、メガネをかけた青髪の男が不満そうにいう。
「へー。あのさ、なんで先月のより駆逐数が減ってんの?うちらの目的何?もう一度再確認したらどう?」
「私達は全力を尽くした所存です。あなたも少し自分の立場わかったらどうでしょう。伊達メナルシ」
ーーあーもう、始まったよ。
会議恒例のケンカイベント。
このケンカはなくして会議はできないというほどケンカが絶えない会議である。
だが、このままだと進まないかと思ったのか、暁は話を続けた。
「討伐数が少ない理由は沖縄攻略の資源補充の優先と沖縄にムクロが集中しているという二点です。私からは沖縄攻略の詳細を会議で検討するということでこの場に足を踏み入れました。以上です。わかりましたか?アホンダラメガネ」
「なるほど。やっと理由がわかりました。いろいろ大変だったんですね。ど田舎オンボロ刀ババア」
「あ?」
「あ?」
ーーもう、会議やりたくねぇ……。
毎回こんな感じなのだが、今回はかなりのケンカの勢いである。
あ、説明が遅れてしまった。
あの青髪のメガネは中京支部の桐生 識矢である。
そう、この男が防衛する中京支部は、金属工業が盛んで、銃、日本刀など、多くの鉄資源が生産されている。
そして、桐生は、紛れもない実力者である。
その能力は、システムガン。
いわゆる、物体運動の延長。
物体にも、停止することは必ずある。
重力が支配するこの世の中で、停止しないものはないだろう。
だが、彼の能力は、物体の運動延長能力を持っているため、物体が自ら停止することはありえない。
そして、物体の運動変更、速度の支配もできる。
彼は、見ているものを当てる能力を持っている。
この能力のせいか、ムクロ駆逐数はこのレジスタンスの中で、5本の指に入るほどである。
だが、彼は完全自身主義の持ち主であり、自分より駆逐数が低い者の反論は絶えない。
変人エリート達の一角である。
そして、会議が進行していく中、勢いよくドアが開いた。
そこには、銃を持った一人の男がそこにいた。
「あ、ギリギリセーフ?」
続く…
やっと5話…
まだ戦闘シーンもないというこの状況どう思います?
戦闘シーンは10話以降になりそうです…多分。
次回 乱入者
お楽しみに!
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