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邂逅 1

 

 これは――とある村に伝わる古い昔話。


 昔、あるところに、それは美しい妖がいた。

 その妖は、透き通るような白い肌と、長い白銀の髪。そして、真紅の瞳と金色(こんじき)の角を持つ鬼であった。

 しかし、その美しさとは裏腹に、性格は冷酷残忍。

 一度(ひとたび)その地に舞い降りれば、人は喰い荒らされ、村という村は灰塵に帰した。

 白い鬼と呼び、人々はその妖を恐れた。

 そして――

 その伝承から百年以上経った今でも、鬼の血を引く者は人々から恐れられていた。



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