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解説

 主な登場人物は、わたし、原憲太、本城かえで、日野孝二郎。それ以外に重要な人物は皆無。

 さて、この中で一番“悪意”のある人物は誰でしょう。


 この物語のからくりというのは、連続する三日間ではあるが、「一日目」「二日目」とあえてタイトルにせず、本文にも具体的な日にちや曜日を書かなかった理由を考えれば、少しずつみえてくるはずです。

 タイトルの白星(☆)を数えてそのまま読めば、間違った解釈をしてしまうことでしょう。

 黒星(★)を数えて進めば、本当の時間の流れに沿って進むことになります。つまり、逆から読んでいけば物語の全体がみえる仕組みでした。どちらから読んでもできるだけ矛盾なく書いたつもりですが、おかしい点があったらすいません……。

 しかし、仕掛けを破っても人物の正体は不確かなままです。何がどうなっているのか明確に分かるわけでもありません。読者様の想像にお任せして色々な物語を創造していただきたいのですが、納得いかないという方の為に、ここに正解をのせておきます。


 芸能カメラマンでも記者でも探偵でもストーカーでもなく、夜な夜な他人の財布を狙うスリの実行犯――それが「わたし」。この三日間で、彼の強い悪運と才能が味方して、別の犯罪にも手を染めだした。

 原憲太も本城かえでもただの一般人で、たまたま同じ居酒屋で呑んでいた客。本城は恋人であった日野に格好が似ていた原に酔った勢いで絡み、家まで送らせた。原が帰ろうとすると包丁を突き付け、「孝二郎」と叫ぶ。狼狽した原は阻止しようとして揉み合いになり、二人は倒れる。そして、不運なことに包丁が彼女に刺さってしまう。


 本城殺害の犯人は原憲太。ですが、本人に殺意はなく完全な事故。本城も酔っていて正常な状態ではないし、本気で原をひきとめようとしたわけでもありませんでした。日野孝二郎にいたっては、完全に名だけの登場。

 よって、一番“悪意”のある人物は、真相を知って密かに強請(ゆす)る「わたし」でした。

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