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第四章 第一幕
四章です。実はまだ最後まで書き終わってなかったり…。
努力しますのでこれからもよろしくお願いします!
物言わぬ鋼色の瞳はこちらを見たまま動かない。
絶叫を撒き散らしながら西織夕香は否定するように頭を振る。
こんなのはおかしい、絶対不自然だ、こんな事があるはずがないーーー
幻覚、ホログラフィー、マジック…あらゆる可能性が脳をよぎり、しかし西織夕香の優秀な脳髄はその全てを論理的に否定する。
濃厚な血の香りと鮮烈な赤が目に映える部屋で、
西織はカツン、という足音を聞いた。
足音はまだ遠い。おそらく廊下を突っ切るようにしてアーサーの遺体は飛ばされたのだろう。
近付いてくる。
アーサー・レッドフィールドを屠った化物が。
「あ…!」
逃げなくては、と思った。
しかし、
一体どこに?
全体どうやって?
思考は流転する。
その間にも、カツコツと足音は秒針を刻むように近付いてくる。
完全なパニックになった西織は、
この時間軸を否定する。
ドゥ!と西織の魔力が溢れ、
『時空復路』が起動した。
それは、午前10時32分の出来事ーーー
短くてすいません。
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