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10 アレン対シン
シンの視点です
小鳥ちゃんに子供が生まれた。
すごく可愛い。
さすがは小鳥ちゃんの子供だ。
あんまりにも可愛いので、思わず抱き上げて頬ずりする。
ほっぺはふにふにでバラ色。
「ほーら、ぱぱでちゅよ~」
そういってすりすりしていたら、いきなり子供をとりあげられ、拳固がふってきた。
「パパは俺だ」
いつの間にかアレンが怖い顔をして子供を抱き上げて立っていた。
後頭部が痛い。
ちょっとくらい、いいじゃないか。ケチ。
「あいつはパパでもなんでもないからな。パパは俺だ」
言葉もわからない子に真剣な顔をして話しかけている。
子供がビェェと泣きだした。泣き声はだんだん大きくなる。
「そんな怖い顔してちゃ、ダメだよ。もっと、優しく、優しーく、ぱぱでちゅよって教えてあげないと」
「パ…パパでちゅよ?」
子供がピタリと泣きやむ。
ほらねー。
ちゃんと、アレンの子供です