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6 ベビードール2

アレン少佐視点です

ミアの病室に戻り、目の前の光景に、頭に血が上った。


ミアは全裸でベッドに仰向けになっていた。シーツは剥がれ、ベッドの下に落ちている。

白衣の男がミアの口を手で押さえ、声を奪っていた。

卑猥な手つきでミアの体をなぞり、覆いかぶさろうとしていた。

ミアの目からは涙があふれていた。


男が何をしているか一目瞭然だった。

男を殴りつけ、病室の外へ投げ飛ばした。

学生臭い。

ここは軍の施設だ。

軍医を目指す研修中の学生なのかもしれないが、当然未来は無い。殺してやりたいくらいだ。


ルーナが気を利かせてすぐにミアにシーツを巻きつける。


ミアはカタカタと震えていた。

泣きながら震えていた。

死ぬか生きるかの戦いのときも眉一つ動かさず平然と戦闘機に乗りこんだミアが。


「しょうさ?」


小さなミアの声がした。

その声も震えていた。


思わず、ミアを腕に、抱きしめる。

シーツにくるまれたミアは小さかった。

震えるミアをずっと抱きしめていた。

震えが小さくなり、完全に止まるまで、ずっときつく抱きしめていた。


震えの止まったミアはしばらく腕の中でじっとしていた。

俺の胸に耳を押し当て、目をとじている。

長い睫。

シーツの隙間から白い肩と鎖骨がのぞいていた。

細い首筋。


もう一度抱きしめなおそうとするとミアが顔をあげた。

すっと涙がミアのほおを伝う。

我慢の限界だった。

ミアの小さな唇を吸った。

ミアがしがみついてくるのがわかった。

俺は周りに人がいるのも忘れ、ミアの壊れそうな体を抱きしめ、唇を貪り続けていた。





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