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失恋ぐるぐる

作者: 永進
掲載日:2026/04/21

内気な少年が失恋した。

『ごめん。

私、文芸部がある高校に行く。

だから、恋人も終わりにしないといけない。ごめんね』


「はあ…」

また思い出して、後悔する。

思い出したことに、じゃない。

別の高校に進むことで、失恋をしてしまったことに。


仲がもっとよかったら、別の高校に進んでも別れないで済んだんじゃないのか?


最後、あの子に『ごめん』と言わせてしまったことにも、後悔している。


同じ高校に行けばよかったんじゃ? とも思うけど、あそこには普通科がないし。けど、その程度の恋だったのか? とかも考えたり。


もっと上手くできたんじゃないのか、そう何回も考えてしまう。


顔を上げる。

机に突っ伏していた。


「移動か」

勉強なんてする気になれないけど、高校に来ているからには、それなりには頑張らないと。




「あっ、センパイ!」

「またか…」


遠くから笑顔で手を振ってくる後輩。

名前は忘れた。そんなに仲良くはなかったし。多分、同じ中学校にいた、とは思う。


『センパイ、カラオケ行きませんか? 思いっきり叫んじゃいましょうよ』

『センパイ、最近のオススメの作家は誰ですか?』


とか、入学してからずっと、構ってくる。

…。

よくわからない。何を考えているのか。


「移動ですか!?」

「勉強、頑張って下さい!」




「いたたたた…」

ぼくの方を見ながら歩いていたからか、こけてしまった。


「大丈夫?」

つい、ぼくは言ってしまう。


「あっ!

センパイ、やっと生気が戻りましたね!」

後輩ちゃんは、さっきより、もっと笑顔になる。


「やっぱりセンパイは優しくないと!」


優しくないと。

ぼくが優しかったのは、あの人がいたから。

恋をしていたから。


また、優しくなってもいいのかな。

あの子とは別れたのに。

失恋したのに。


今でも、もっと上手くできたんじゃないのか、て後悔するけど。


ぼくが優しいことで、喜んでくれる人がいるのなら。

また、優しくなろうかな。

ちょっとだけ、ぼくは思った。


新しい恋の予感。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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