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山賊(?)少女と出会う

俺の名前はサク。

かつての故郷は魔獣に襲われたとき、領主がすぐさま逃げちまって、かろうじて生きながらえはしたが、

町は壊滅。ほとんど廃墟と化したようなところで生きることなどできるはずもないため、

いろんな村や町を行き来しながら暮らしている。

と、そんな時だ。森の奥から

「だれか…たすけて」

?!…こんなところで女の子の声?……間に合えっ。

居た!ウルフ5匹か。ひとまずけん制で石を投げつける。

「てめぇら!こっちだかかってこい!俺が相手してやんよ!」

腰から双剣を抜き、

「まずは1匹、次いで2匹…左右から同時に来てもこっちも剣は2本あるんでねっ。と、

あとはお前だけだ。」

「グルァァァ!」

とびかかってくるウルフののどに双剣を突き立て頭を飛ばす。

「ふうっ。大丈夫か?ちびすけ。」

少女は抱き着いてくる。

「うああああっ。怖かった!もうだめかと思った!」

そりゃそうだこんな小さな女の子があんなのに囲まれたら覚悟するしかないよなぁ…でも。

「おい、ちびすけ。なんでこんな危ないところに一人で来たんだ?親はどうした?」

少女は言う。

「…お父さんは魔物からお母さんを守ろうとして…。お母さんは最近倒れちゃって、でも薬代もないから薬草を取りに来たの。」

ちっ。まぁそりゃそうか。子供を一人で歩かせられる森なんて存在しねぇ。

大の大人でも死ぬときは死ぬ。

こんな辺鄙(へんぴ)なところに騎士団を送ってくれるはずもねぇしな。

「この近辺の町ってーと家はクルラ村か?」

「うん、そう。」

「しゃーねーな。送ってってやるよ。」

「ほんと?!ありがとうおじさん!」

「おじさんじゃねぇ!これでもまだ20代だっ!!」

「えーおじさんの名前なんて言うの?」

「だからっおじさんじゃねぇって!…サクだ。」

「じゃあ、サクにーちゃん!」

「だからっ!おにーちゃんじゃ…はぁ、にーちゃんならゆるす。」

「やった!私はユキっていうの!よろしくね。」

ちびすけ…もといユキは幸せそうに鼻歌を歌いながら隣を歩く。

「ところで、サクにーちゃんはこんなところで何してたの?」

「んー?まぁあてもない旅ってところか」

「へーへんなのっ。でもおかげで助かったからありがとう。」

「ほっとけ。さ、着いたぞ」

「ねーねー、一緒に来て!」

「あ、おいっ」

ユキは俺の手を引いて家に向かった。

「おかあさん!薬草持ってきたよ!」

「あぁユキ!よかった無事だったのね!

あなたが森に行くところを見たと聞いたときは心臓が止まるところだったわ」

母親は強くユキを抱きしめる

「この人が助けてくれたの!サクにーちゃんっていうんだ!」

「まぁ…それは助けてくれてありがとうございます。サクさん?」

…?この人どこかで…。

「…?お母さん知ってる人?」ユキが訪ねる。

「えぇ…多分この村では知らない人はいないんじゃないかしら?」

やめろ。そんなニヤニヤしながらこっちを見てくんな。

「この人は身なりも山賊っぽいから勘違いされやすいんだけど、以前村を魔獣に襲われたとき、

その魔獣から助けてくれた人なのよ。私も、おなかの中にいたユキのことも。

お父さんを助けてやれなくて済まない。って何度も謝られたわ」

「そうだったんだ…じゃあ私は2回も助けられたんだ。」

「ふふっ、そうなるわね」

驚いた。確かによく見ればあの時おなかの大きかった女性だ。

良かった。無事に出産出来たんだな。

「無事なようで何よりだ。体調が悪いのか?」

「えぇ、山菜取りに行ったときにケガをしてしまってね。足が動かないの。」

なるほど、この近くの森にはたちの悪い毒草が生えてるからな。おそらくそれのせいだろう。

「これを飲みな。」

「これは?」

「俺が調合した毒消しだ。ちと苦いが効果は抜群だぜ。」

母親は毒消しをためらいもせず飲む

「んっ、確かにかなり苦いわね。でも、ありがとう楽になった気がするわ。」

「そのまま安静にしてな。1日もすれば治る。」

「ありがとう。その間ユキを見てくれないかしら?ユキもだいぶあなたになついてるみたいだし。」

「わーったよ。だからおとなしく寝てな。」

「ふふっ、よろしくね。」

そういうと母親は眠りについた。

「ったく。」

「サクにーちゃん、ありがとね。2回もそして今回も助けてくれて。」

「いや…それよりすまなかったな。お父さんを守れなくて。」

「ううん。サクにーちゃんが来てくれなかったら、お母さんも私もいなかったんだもん。

私たちからしたら英雄だよ!」

「はっ、そんな大層なもんじゃねぇよ。」

たく、何の因果なんだか。まさかユキがあの時おなかにいた子とは。

まー何はともあれ、無事だったようで何よりだ。

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