ロックンロール
こうゆう作風で。
定義困難なものを精神論で片付ける度に
言葉は無力だとあたしは噎び哭いたのです
理解厄介なくせに根は単純で
其処にまた腹が立つんだよ ンもう!
雌雄同体の突起から分泌されるのを
掌で在り難く受けとめると
飲み干すか塗りたくるかは
その都度の気分が決めてくれた
焦がれて止まないのはロックンロールか
そう呼ぶに値しないもの
山風のように吹き荒れて
土砂降りのようにぬかるみをつくる
若き日に取り憑かれたロックンロールか
そう呼ぶに値しないもの
生老病死の道連れ
儘ならぬは愛別離苦と怨憎会苦
美人薄命の暦 毎晩零時めくりゆく指で
月日は非情にもあなたを奪い去ったのです
情緒安定を祝し分を弁えた
その姿 見る影も無いんだよ お嬢!
雌伏雄屈の憂き目にはご一緒致しましょ
手の甲に接吻をして擁きしめると
隙あらば押し倒すから
その旨をとくと覚えていてね
恋して飽くことなきロックンロールか
そう呼ぶに値しないもの
谷風のように吹き上がり
吐瀉物のように掃き溜めを汚す
在りし日に承け継ぐべきロックンロールか
そう呼ぶに値しないもの
生老病死の慰み
悩ましきも求不得苦と五陰盛苦